槍穂縦走 テント泊の旅|4日目 奥穂高岳登頂とまさかの荒天(但し山頂のみ)

    槍穂縦走の最終日(4日目)です。


   この日は奥穂高岳、前穂高岳を登り、重太郎新道を通って上高地に下りる予定でした。

   しかし山頂が強風の悪天候だったため、断念。

   涸沢から上高地に下りるコースに変更しました。


   ※3日目の様子はこちら(槍穂縦走 テント泊の旅|3日目 大キレットを越えて穂高岳山荘へ


4日目の山行

4日目のコース

   コースはガーミン245で計測しました。

   計測距離は経験上実際の2割増しくらいになることもありますが、そのまま記載しました。

  • 開始時間: 8月9日 05:15  
  • 歩行時間: 7h 20m
  • 歩行距離: 21.3km
  • 総上昇量: 550m
槍穂縦走 4日目コースMAP

朝の穂高岳山荘

   朝食はサッポロ一番の塩味です。

   一番大好きな味。

   朝起きてすぐで食事がのどを通らないときでも入っていきます。

サッポロ一番 塩ラーメン


   朝から昨日以上の濃霧です。

   日の出の時間を過ぎても周りは暗いまま。


   山荘前も濃霧。

   奥にあるはずの穂高岳の岩壁すら見えません。

濃霧の穂高山荘前

   雨こそ降っていませんが天気はかなり悪めです。


奥穂高岳(ピストン)

   登ってみないと登山道の状況がわからないので、とりあえず荷物を担いで、奥穂高岳の岩壁に張り付いて登ってみます。

   ……しかし、少し上がって岩陰から出た途端に、強風が体を打ちつけます。

   霧も濃いし、風も強い。


   上からピストンを断念して下りてきた人とすれ違います。

   これはダメだということで、いったん山荘前に引き返しました。


   この日は吊尾根を歩いて重太郎新道を行く予定だったのですがこの荒天では厳しそうです。

   しかし槍穂縦走の「穂」は何としても達成したい!

   ということで、アタックザックに持ち変えて「奥穂高岳」をピストンすることにしました。

   前穂高岳と重太郎新道はまた日を改めて挑戦することにします。

   んー、悔しいけど、安全第一。


   初っ端の2つの梯子を登って、視界の悪い中、マーキングを逃さないように慎重に進みます。

   風は止む気配がなく、強いままです。

濃霧の奥穂高岳登山道

   なんとか山頂に到着!

   登頂の証拠として山頂の祠を記録し、

濃霧の奥穂高岳山頂

   本来行くはずだった前穂高岳への分岐点を撮影。

濃霧の前穂分岐点

   写真も撮ったので早々に下りることにします。


   この後も西穂に行く予定を断念して山頂をピストンするというパーティに何組かお会いしました。

   みんなこの悪天候で予定を変更せざるをなくなっているようです。


涸沢

   山荘前まで下りると、建物が風を遮ってくれるおかげか、風は弱かったです。

   しかしもう一度山を登る気にはなれなかったので、おとなしくこのまま涸沢経由で下山することにします。


   下り始めると、風も雨もなく明るくて嘘のように静かです。


   明るい光のなかの涸沢。

   でもあらためて見るとかなり霧がかってますね。

涸沢 ガス

   少し遠回りしてパノラマコースを歩きます。

涸沢 パノラマコース

   ん-、見上げても何も見えず。

涸沢 パノラマコース

   涸沢に到着!

   テントもチラホラと見えます。

涸沢 テント場

   テラスで昼食にします。

   ロールパンは食べきってなくなったので、カロリーメイトを食べます。

涸沢 テラス

   風はやや強いですが明るくて、山頂とは別世界です。


   涸沢カールを撮ってみましたが、本来ならパノラマで広がってるはずの穂高連峰は全てガスのなかに埋まっていました。

涸沢カール ガス

   こりゃダメですね。きっと山頂は一日中ずっと大荒れなんだろうなぁ。


   屏風の頭に出るコースは残雪で立ち入り禁止だったので横尾コースで下山します。

   あとはひたすら下るのみ!!


川原で休憩

   途中の川原で一休み。

   冷たい水で顔を洗うとさっぱりしました。

涸沢~横尾 川原休憩

涸沢~横尾 川原休憩

   帰りを急いで早々に発ちましたが、今思うとここでもっとゆっくり過ごして、涸沢の自然を肌でいっぱい感じてもよかったかなー。

   急ぐときは急ぐ。のんびりするときはのんびりする。旅は緩急が大事ですよね。


横尾

   歩く、歩く、歩く。岩小屋。

涸沢~横尾

   歩く、歩く、歩く。猿。

涸沢~横尾

   歩く、歩く、歩く。橋!!

涸沢~横尾

   1日目にテント泊した横尾に戻ってきました!

横尾

   ここまで来ると人も多く、都会(?)のようで、登山は終わった気分ですね。


   あとはひたすら一般道を歩くのみ(12kmくらい?)です。


上高地(河童橋)

   13時前に上高地に到着!


   お腹が空いたので、河童橋の近くの食堂で「山賊定食」を食べました。

   唐揚げうまっ!!

山賊定食

上高地温泉ホテル

   予約していた15:30のバスまで時間があったので、少し遠いですが「上高地温泉ホテル」まで歩いて外来入浴してきました。

   お風呂には1時間かけて出たり入ったりして、のんびり過ごしました。

   たっぷり温泉につかって疲れも落ちました。


まとめ

   以上、槍穂縦走4日間の旅でした。


   初日に事故渋滞に巻き込まれて上高地の到着が大幅に遅れたり、最終日は山頂だけ荒天で予定していたコースを断念したり。

   少なからずトラブルはありましたが、大目的である槍穂縦走と、大キレット越えを果たせて、嬉しいです。充実した4日間でした。

   留守を預かってもらった妻にも感謝してます。


   僕はテント3泊で縦走しましたが、北穂高岳でお会いした方はテント1泊で縦走していました。

   コースは1日目に新穂高温泉から登って南岳に泊まり、2日目に奥穂高岳を登って穂高岳山荘の脇から新穂高温泉に下ります。

   一日で槍から南岳まで走破するというのがものすごくハードだなぁと思いました。いくらでも猛者はいるものです。


   また涸沢に降りる途中で会いした方に「奥穂から前穂は絶景を楽しむためのコースだから絶対に晴れた日に行ったほうがいいよ」と言われました。

   僕は本来の前穂コースをあきらめて若干不満でしたが、そう言われて、すーっと溜飲が下がりました。

   そうですよね、記録だけのために荒天の日に無理に行く必要はありません。

   山は晴れた日に歩くのを楽しむために行くものです。

   また今度天気の良い日に行こうと思いました。

   その日まで重太郎新道は楽しみに取っておくことにします。


   今回大キレットをクリアできたので、次はいよいよ西穂〜ジャンダルムに挑戦かなぁ。

   さらにハードで怖いですが、今以上に体力をつけて挑戦したいと思います。


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