自転車での能登半島一周はこれで4回目です。
今回の旅の目標は2泊全てテント泊をすることです。
3日間の計画を立てる
自転車の場合、どこを回るか、どういうルートで行くかはほぼ決まっています。
金沢を出て時計回りがベストです。左側通行で海側を走れるので。
問題はどこに泊まるかです。
2泊目のキャンプ地が難しい
軽装のロードバイクなら1日150km以上走れるかもしれませんが、重い宿泊道具を積んだクロスバイクでは1日の走行距離は120km程度が限度です。
2泊ともキャンプするぞー!と勇んでみても、走れる距離に限界があるのでキャンプ場も限られてきます。
1泊目は調べるまもなく決まっていて、輪島の「袖ヶ浜キャンプ場」です。距離も金沢から約120kmなのでちょうどよいです。
問題は2泊目です。
2日目は千枚田・禄剛崎・見附島を回る能登の魅力がぎっしり詰まった一日です。
しかし走行距離が100kmを超えた辺りにキャンプ場がありません。
珠洲の鉢ヶ崎や見附島にはキャンプ場があるのですが、輪島からの距離が短い。
穴水が距離的にちょうどいいのですが、残念ながら穴水近郊にはキャンプ場がありません。
さらに進んで能登島まで行くとキャンプ場がありますが、今度は遠すぎてとてもじゃないけど僕の体力では一日でたどり着ける気がしません。
これまでの能登旅では2泊目は必ず穴水で宿を取っていました。
しかし今回は2泊目もキャンプをしたい。
どうする!?
キャンプ場を決める
いろいろ考えた末、2泊目は内陸にある能登空港近くの「石川県健康の森キャンプ場」でキャンプをすることにしました。
山の中にあるため、能登の醍醐味である海から離れてしまうこと、上り坂が辛いこと、などマイナス点もありますが、昨年ファミリーキャンプで使って良いキャンプ場であることは把握済みです。(なにより安い!)
泊まれないと困るので事前に電話予約を取っておきました。
ということでキャンプの予定地は次のように決まりました。
1泊目:袖ヶ浜キャンプ場
2泊目:石川県健康の森キャンプ場
これで自転車の旅に出かけられます!
荷物の確認
参考までに僕が旅に持って行った荷物を載せておきます。
キャンプ道具(テント、ガスコンロ、スクエアクッカー、シュラフなど)と2日分の着替えを20L のパニアバッグ2個に詰め込みました。
三角形のフレームポーチにはデジカメ、ポンプ、タイや修理キット、携行食などが入っています。
500mlのボトルには水が入っています。
少しでも軽くするために、地図はツーリングまっぷるから必要なページだけをコピーしたり、持っていく下着の枚数を減らしたりしました。
それでも合計したら12.9㎏ありました。
できる限り荷物は減らしたのですがそれもまだまだ重いですね。
今回持っていくテントはプロモンテのVS-20にしました。
フロア幅が120cmあるので比較的広く、重量は1.8㎏でそこそこ軽いためです。
1日目 金沢から輪島へ
まずは金沢を発ってひたすら北上します。輪島へ!
進むにつれ景色がどんどん鄙びていくのでワクワクします。
コースMAP
計測:ガーミン245
走行距離:126.0km
走行時間:7h53m ※長い休憩を除く
出発:05時23分 到着:15時25分
能登海浜自転車道
金沢の自宅を出発し、まず目指すのは能登海浜自転車道です。
内灘高校の近くに入り口があります。
自転車道と言うだけあって途中に信号がなく止まることなく進めます。
海が近いので晴れていると気持ちいいです。
のと里山海道が並走しているので、こんなふうに自動車がガンガン走る道の横を通ったりもします。
たまに砂が溜まっているところがあるのが自転車道としてはマイナスかなぁ。
高松・千里浜
最初の休憩ポイントの道の駅「高松」。
ぶどうのオブジェがかわいいです。
しばらく進むと千里浜ドライブウエイに出ます。
砂はしっかり踏み固められているので、タイヤがハマることはほぼありません。(たまにある)
このときは早朝だったこともあり車もほとんど通っていませんでした。
広い砂浜と青い海と空を独り占め!!
どこまでも続く砂浜を自転車で走っていると、遠くの青に吸い込まれていくようでした。
羽咋健民自転車道
能登海浜自転車道の次は、羽咋健民自転車道に出ます。
この自転車道を使って巌門を目指します。
途中、海越しに白山が見えました。
海のすぐそばを走ります。
途中、グランピングの施設を見かけました。
最近できたのかな?4年前に旅したときはなかった気がします。
軽快に走っていたのですが、高浜のバスターミナルの近くで後輪がパンクしてしまいました。
出発から3時間少し経った8時45分頃。
調べたらなんとでっかいホッチキスの針のようなものが刺さっていました。なんてこった。
その場で持ってきた替えのチューブに交換しましたが、久しぶりにタイヤを外してパンク修理したので手間取ってしまいました。50分のロス。
しかも作業中にディレイラーをアスファルトにぶつけてしまい、変速がすこしおかしくなってしまいました。具体的にはうまくギアが入らない組み合わせが出来てしまいました。あー。
でもほぼだいたいの変速はうまくいくので、この後の旅に大きな支障は出なかったのが不幸中の幸い。
少し先にあるホームセンターロッキーで予備のチューブを買い足し、気を取り直して出発!
志賀原発の煙突(?)が正面に。
旧福浦灯台を遠景で。
巌門の入り口の展望台より。
(今回は観光はパスしました)
富来・門前・輪島
止まらずどんどん北上していきます。
防風対策の間垣が現れると、能登らしさが増してきますね。
道の駅「とぎ海街道」。
このとなりのファミマでおにぎりとパンを買って「世界一長いベンチ」に座って昼食にしました。
道の駅の少し先に行くと、能登富士「高爪山」が見えてきます。
300m台の低山ですがきれいな円錐形をしていて美しいです。
その高爪山方面には向かわず、西に舵をきって海沿いの道を目指します。
ちょっとキツい登り坂を越えます。
途中に小さな「棚田ビュースポット」があります。
ここを越えると再び海に出ます。
関野鼻。
トトロ岩。
赤いトンネル。
道の駅「赤神」。
水飲み場があるのが嬉しい。給水できるから。
いよいよ1日目の大詰め。
この道(R249) を道なりに右に進むと山道に入ります。
それを越えると輪島市街です。
道の駅「輪島」!
ゴーゴーカレーも入っています。
ここで夕食をすませる予定でしたが、まだ15時だったのでキャンプ場で自炊することにしました。
よくわからんオブジェ。
たぶん2,30年前からあります。
輪島袖ヶ浜キャンプ場
本日の宿泊場所、袖ヶ浜です。
袖ヶ浜キャンプ場入り口。
左手に見えるのがトイレです。
なかは清掃されていてきれいでした。
なお、この日は4月28日でG.W.営業前だったため無料でした。
後で来られたライダーが観光案内所で聞いた話によると
「翌日からG.W.営業が始まり有料になる」
「今は営業前なので自己責任でキャンプしてください」
とのことでした。
無料、ラッキー。
というか、20年近く前と4年前に来たときは普通に無料だったのですが、今は期間限定で有料なんですね。
持ってきたプロモンテVS-20を張って、愛車のクロスターと撮影。
誰もいなかったので、海が目の前に広がる特等席に張りました。
営業前だけど、営業前だから?、清潔でした。
水も出ましたし、夜には灯りも点きました。
ご飯を炊いているあいだ、ぼんやり海を眺めていました。
ヨットがすいすい。
ご飯を炊いて、ドライフーズのカレーをお湯で戻して、夕飯の出来上がり。
ご飯を食べ終わったら、海の近くまで降ります。
コンビニで買ったウインナーをボイルして、酒のおつまみにします。
スキットルに入ったウイスキーが旅のお供。
日が落ちる前にお散歩。
海の上から、キャンプ場を眺めたり。
日が沈みます。
キュッと切なくなる瞬間。
夜になりました。
遠くの光が無性に恋しくなります。
星空を撮れるようなデジカメではないのですが、がんばって撮ってみました。
疲れていたし静かだし明日も早いので7時頃には寝ました。
この日は僕を入れて2組しかいなかったので静かなキャンプを味わえました。
「輪島袖ヶ浜キャンプ場」は目の前が海で、能登らしいこじんまりとしたところが魅力です。
ハイシーズンでなければ人も少ないので穴場(今はもうしられてるのかな?)でおすすめです。
感想
能登自転車の旅の1日目はパンクこそありましたが、その後は順調に進めました。
思ったよりも早くキャンプ場に着いたのでテントを張ってから、のんびり過ごせました。
それがよかった。
少しずつ色が変わっていく海。潮の匂い。風の温度。いろいろなものを感じることができました。
袖ヶ浜の夕暮れは本当に美しくて、今もまぶたに焼き付いています。
地元の人がたくさん散歩していたのもうなづけます。
後編に続きます。
⇒ 全泊キャンプで行く能登半島一周自転車の旅 後編[2日目・3日目]
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