メモリーズ・カスタム VS メモリーズ ~スピッツ「メモリーズ・カスタム」感想

「メモリーズ・カスタム」は9thアルバム「ハヤブサ」の11曲目に収録されています。
スピッツ「ハヤブサ」

   前回までは「トビウオ」「漣」と暑い夏を爽やかにのりきる爽快ソングを取り上げてきました。今回は夏といえば”フェス”ということで、ライブ仕様のハードチューンなナンバー「メモリーズ・カスタム」を選んでみました!

   なお「メモリーズ」には2種類のバージョンがあります。ここでは無印の「メモリーズ」をシングルver.と呼び、「メモリーズ・カスタム」を「カスタム」と呼ぶことにし、「メモリーズ」と書いた場合はその両方を指すことにします。

メモリーズ の感想

「メモリーズ」の特徴はなんといっても、前半のAメロです。
   歌とラップの中間くらいの(いい意味で)粗削りなメロディラインを、いつもの繊細な草野さんの声ではなく、エフェクタで歪んだノイジーな声で歌います。これがロックでかっこいい!
   いつものスピッツと違う荒々しさが迷える魂に火をつけてくれます。マッチ1本じゃすまないぜ!

   そしてそんなハードなAメロの次に来るサビではボーカルが一気にクリアになります。このギャップに萌えます、いや、燃えます!草野さん、素敵です。
   サビの歌詞は語呂もいいです。ハラハラ、ジャラジャラ、フラフラの3連コンボ、素敵です。
   ちなみに僕が一番好きなのは2回目の「右手に小銭ジャラジャラ」です。なんかちょっとかわいい。
   でもよく考えたら「右手の小銭」と「あなたのために蝶に」なることとは全然つながらないですよね。そんな適当なところがまたいい!!

   音も激しいしみんな縦ノリだし、ライブでは毎回盛り上がる鉄板曲です。
   最近聴けてないなぁと思っていたら去年の3050ツアーでやってくれたので嬉しかったです。ええ、もちろん、ノリノリで飛び跳ねましたとも!!

メモリーズ・カスタム のここがいい!!

   で、ここからが、「カスタム」の話になります。(シングルver.の話はまた次回に)

「カスタム」がシングルver.と最も大きく違う点はCメロの存在です。
   2回目のサビの後すぐの「嵐が過ぎて~♪」のところですね。ここ、キーも高くてめちゃかっこいいですよね。これがあるのと無いのとでは大きな違いです。
   そういえばシングルver.を聴いたとき、かっこいい!と思ったけどちょっと物足りないと感じたのを思い出しました。その足りない部分を補ってくれたのがCメロでした。
   もうこのCメロ無しでは生きていけない!

   もう一点の違いは、Aメロのバックのギターです。
   シングルver.よりも猛々しいです。ハードでゴリゴリしてます。
   歪んだ草野さんの声に三輪さんの轟音ギター。これを聴いたらもうライブに行くしかないでしょ!

   ということで、「カスタム」を褒めちぎって終わりましたが、次回はシングルver.の感想です。
   決してシングルver.は「カスタム」の下位互換ではないのですよ、というお話。