「海という概念」に飛びこめ! ~スピッツ「トビウオ」感想

   7月も後半に入り暑い日が続きますね。
   各地で猛暑日を記録したり、38度を越えたり。雨が続いていた週が嘘みたいに、どこを向いても全方位、夏夏夏です。
   こう暑いと、湿った恋の歌よりも、夏らしい爽快なナンバーを聴きたくなります。
   そこで登場するのが「さざなみCD」です。
   特に後半の「トビウオ」からの流れが暑いこの時期にぴったりです。
   さざなみCDを聴いて暑い夏に対処しましょう、ということで今回は「トビウオ」の感想です。
スピッツ「さざなみCD」

「トビウオ」はスピッツの12thアルバム「さざなみCD」の10曲目に収録されています。
   イントロから勢いよく入るギターがまず気持ちいいです。
   サウンドにもメロディにも最初から最後まで前へ前へと突き進んでいくパワーが漲っています。
   なんていうか、音がもう夏なんです。夏ど真ん中です。ギラギラです。
   暑いからボキャブラリが低下しているわけじゃないですよ。
   もう一度言います、音が夏です!

   そして歌詞も夏です。
「波にもまれ トビウオになれ ギラギラ太陽」「波照間から稚内へ 旅の途中で」「どでかく描いたれ 空に」ーー海!太陽!旅!空!最高に夏です。

   そんなわけで、「トビウオ」を聴いていると、海に行って波と魚と戯れたくなります。
   暑い夏が眩しく輝きだし、とても楽しい季節に思えてきます。

   つい先日Twitterで「夏という概念が好き」というツイートが流れていたのですが、「トビウオ」で感じる夏もそれと近い気がします。
   熱すぎる太陽を呪いながら汗だくで毎朝会社へ通っているのが「夏という現実」なら、せめて歌のなかだけは軽快に爽快に「夏という概念」のなかで過ごしたい。そんな願望を込めて「トビウオ」を聴いているのかもしれません。

   そういえば「波と魚と戯れたい」なんて書きましたが、僕は泳げないのでした。
   実際の「海」には飛びこめないので「海という概念」に飛びこんできます!

   それでは、みなさんも熱中症に気をつけて。よい夏を!!