5~10万円台のAVアンプ、買うならどれだ!? 2017年

   前回「さよなら、SACDプレイヤー」という記事のなかで、SACDプレイヤーが壊れたのを機に、最新のAVアンプを調べてみようと書きました。
現在書斎で活躍中のONKYO製TX-SA706X

   実際に買うかどうかはわかりませんが、2016~17年の間にオーディオメーカから発売されたAVアンプについて、早速ネットでいろいろ調べましたので、備忘録も兼ねて記事にしてみることにしました。
   田舎に住んでいる関係上、実機で試聴はできないので、あくまでネット情報の寄せ集めにすぎませんが、独断と偏見で、おすすめ機種を1つ選んだので、記事の最後に紹介します。おすすめ機種 = 購入検討対象ということになります。

   なお、調査するにあたって設けた条件は次の通りです。

  1. ターゲットとする価格帯は5~10万円とする(お財布的にこの辺が限界)
  2. DOlby Atmos & DTS:X対応であること(新しい音楽体験をしたいので)
  3. PHONO入力があること(レコードも聴きたいので)

   また、各機種の価格は'17/12/09現在の価格.comの最安値を参考にしました。(千円未満は四捨五入)

   それではメーカごとに行ってみましょう!




ヤマハ

RX-A770 ¥62,000
RX-A870 ¥83,000
RX-A1070 ¥102,000

「AVENTAGE」というシリーズのなかのミドルレンジの3機種です。

   ネットのレビュー等を見ていると、ヤマハのAVアンプは実際の使い勝手の良さに定評があるようです。
   例えば、「SCENE」という機能があり、よく使う映像ソースや音場プログラムの組み合わせを簡単に呼び出したりテレビ/レコーダーを連動して起動することができます。自分もこれまでAVアンプを2機種使ってきて、各ソースごとに設定を変えることを煩わしく感じていたので、こういう一括設定できるボタンがあると便利だなぁと思いました。

   770と870はあまり性能差を感じられないので、自分が買うなら安い770にすると思います。
   1070はシネマDSPとDolby Atmos&DTS:Xの掛け合わせができることや、DSDダイレクト再生ができることが、下位2機種との大きな違いのようです。これを買えばかなり高い満足度が得られそうですし、今後も末永く使って行けそうですが、僅かとはいえ10万円越えなのはちょいと厳しい。

   気になる点は、純粋なオーディオ部分の売りが、「5番目の足」(機構的な振動対策)くらいしかなく、オーディオ回路部のピュアなアピールが少ないところです。正直、機構的な部分ではそんなに音が変わるとは思えないので、オーディオの所有欲への訴求という点ではやや弱いです。
   ※実際に音がいいかどうかは置いておいて、それっぽい解説がいっぱいあると欲しくなるというダメ心理。

パイオニア

SC-LX501 ¥70,000
SC-LX502 ¥154,000

   両者の性能差は僅かなのに、価格が倍以上違うので、買うなら絶対に前年度モデルの501だと思います。
   なんと定価の半額以下という脅威の割引率。コストパフォーマンスはものすごく高いです。

   オーディオ性能面では、11.2MHzのDSDのダイレクト再生に対応していることが強みです。SACD対応のBD-playerからHDMIを通してDSD信号をLX501に伝送すれば、高音質でSACDコンテンツを楽しめそうです。
   他にも、コンデンサ、FET、DAC、オペアンプなど回路部にも高音質化のアピールがあるのもgood。所有欲を掻き立てられます。※ダメ心理
   一方で、操作性についてはヤマハほど売りがなさそうです。実際に買ったときに不便でないかがちょっと心配です。

オンキョー

TX-RZ820 ¥83,000

   アンプのハイカレント設計、オンキョー定番のデジタルノイズフィルタ「VLSC」を全7ch搭載、DSD11.2MHz再生など、オーディオ部の性能にもこだわっているのが伝わります。
    ただ、価格を考えると、パイオニアのSC-LX501が良さそうです。

デノン

AVR-X4300H ¥94,000

   クリーンで強力な電源回路、高音質デュアル・トランジスタ、高音質オペアンプなど、オーディオ回路部をしっかり作りこんでいる印象があります。
   その一方で、オブジェクトオーディオ系や、操作系のアピールが弱いのが気になります。
   価格.comのレビュー数は5人と、この価格帯のAVアンプにしては多く、そのうえで5段階中5と高評価なので、買って失敗したということにはならなさそうですが、自分としては上位候補からは外れるかな。ちょっと高いし。

ソニー

   ソニーは残念ながらほしい価格帯でPHONO入力搭載の製品がありませんでした。
   
   PHONOはありませんが、STR-DN1080が¥54,000であり、欲しい価格帯にマッチしています。
   LDAC対応のBluetooth、NFCワンタッチ、事細かに書かれた様々な高音質技術、便利そうなスマホアプリなどなど、惹かれるものは十分にあります。というか、さすがソニー、宣伝が上手い。(実際に良いかどうかはともかくとして)
   これでPHONOがあれば、間違いなく購入検討候補に上がったと思います。

マランツ

   マランツも残念ながらほしい価格帯でPHONO入力搭載の製品がありませんでした。

   ただ、NR1608というスリムタイプの7.1ch AVアンプが気になりました。スリムで7.1chでオブジェクトオーディオ対応というのはいいと思います。価格も¥59,000とリーズナブル。
   使用面では、リモコン上の4つのスマートセレクトボタンに使用中の入力ソース、音量レベル、サウンドモードの設定などを登録する「スマートセレクト機能」があり、便利そうです。

   ソニーもマランツも、価格は安いので、フォノイコライザーを別途購入するのもありかもしれません。




おすすめはどれ?

   各メーカともほぼ同じような仕様と同じような特徴なので、実際に試聴して触ってみないと、甲乙つけがたいというのが本音です。
   そうした混戦のなかで、ヤマハのRX-A770は操作性の良さが気になりました。パイオニアのSC-LX501は純粋なオーディオ性能面で心惹かれるものがありました。
   どちらか一つを選ぶとなると、SC-LX501が今なら約60%プライスダウンでかなりお買い得感があります。これをおすすめに挙げたいと思います。といっても、かなり偏った基準による判定なので一般的かどうかはわかりませんが。汗

   さてさて。実際の購入はどうしようかなぁ。こうやって調べていると、どんどん欲しくなってきますが、やっぱり悩んでしまいます。
    最終的な判断のポイントは、買い替えるほど、今の生活においてAVアンプが重要かというところだと思います。スマホ、タブレット、DAP、イヤホンなどと比べて買い替える価値はあるか?(特に、スマホXperia A4とファブレットXperia Zultraは壊れかけているので、近々買い替えの可能性大)
   うーん……もう少し悩んでみます。

追記 '18/3/20

   紆余曲折した結果、ONKYO「TX-RZ820」をネットで注文しました。
   おすすめに挙げたパイオニア「SC-LX501」は迷っているうちに在庫切れになってしまったためです。
   まだ手元に届いていませんが、「TX-RZ820」の長期レポートを計画しています。