「i-o(修理の歌)」はスピッツの17作目のアルバム「ひみつスタジオ」の1曲目に収録されています。
歌の中には「何度故障しても直せるからと」「マニュアル通りに」「動けなくなった心」「簡単な工具でゆがみを正して」など「修理」や「ロボット」、「工場」などを想起させるフレーズが散りばめられています。
また「黄色い光に包まれながら」という歌詞も出てきて、ジャケットのカラー(黄色)にも触れています。
タイトルだけでなくジャケットの色すらも回収している歌詞というのは珍しい。こういう遊び心はいいですよね。
歌詞を聴いて、あらためて真っ黄色のアルバムジャケットを手に取って眺めてニヤッとしちゃいます。買った甲斐があったなと。
タイトルのアルファベットの「i-O」はサビの「愛をくれた君と……」の「愛を」からきているそうです。
「愛を」→「aiwo」→「i-O」
駄洒落かい!
そしてジャケットのロボット君の型番でもあるそうです。
僕は最初、IT機器でよく使われている「I/O」=「インプット/アウトプット」のことなのかと思っていました。入力と出力。ロボットのイメージにも合ってますし。
歌詞を聞いていても、君がくれたもの(インプット)で僕が動いている(アウトプット)という構図なので、まさにI/Oのイメージがあります。
例えば、
(君が)微笑みわけてくれた → 今も僕は温かい
(君が)愛をくれた → (僕は)荒野を歩いていくよ
(君が)愛をくれた → (僕は)空を泳いでいくよ
など。
もっともスピッツの歌はいつもこの構図のような気がします。君が僕に力をくれる。
女の子(異性)に片思いをしていたり付き合いたての頃ってこんな感じですよね。(歌の内容としては別れ歌ではありますが)
何年経っても変わらない草野さんの女の子像(女の子との関係性)はすてきだなと。
その一方で、サビの「愛をくれた君と」というフレーズには今までになかったものを感じます。
「君が僕に愛をくれた」なんて今までの草野さんだったら烏滸がましくて言わなかったような。
そこは50代になって変化したところなのかもしません。
烏滸がましい……特典のShort Movieのタイトルを初見で「おこがましいひれ」と読めたことが嬉しかったので、使ってみました(^_^)v
コメント
コメントを投稿