ちょっと達観した世界観? 〜スピッツ「SUGINAMI MELODY」感想

「SUGINAMI MELODY」はスピッツのスペシャルアルバム第2弾「色色衣」の8曲目に収録されています。

   初めて聴いたのはシングル「ハネモノ」のカップリングとしてでした。

   最近ではインストバージョンがライブの出囃子(メンバー登場時のSE)に使われているので、そちらのイメージのほうが強いかもしれません。

   ひさしぶりに原曲を聴くと、ライブが始まる期待感にあふれたイメージとは離れていて、むしろ寂れた感じの曲調に「あれ?こんなんだったっけ」とちょっと驚かされました。


   アレンジの仕方でずいぶんイメージは変わるもんだなと。


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「SUGINAMI MELODY」は正直、歌詞の意味というか世界観がよくわかりません。

   歌詞を読んでみると、これどういうことなんだろう?と頭の中が風車のようにぐるぐる回ります。


   例えば「あの人の名前のような 正夢を探しながら」

   ーー人の名前の付く夢って何?

   他にも「何も殺せない 指をあそばせて 時をなでている」

   ーー指で殺すってどういうこと?厨二病?

   など。

   いえ、雰囲気はわかるんですよ。でも状況がいまいちピンとこない。


   サビはどこか達観した雰囲気があります。

「眠る野良猫」と「人は旅人」という静と動の対比だったり、「泣いた次の日」に「生まれる笑顔」という山あれば谷ありという人生観だったり。

   そして「飽きることなく回る風車」という描写が淡々と続いていく人の生のようです。


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「SUGINAMI MELODY」は聴いていると、激しく感情を揺さぶられることはないのですが、生きるってまあこんなもんかなぁと、達観した気分になります。

   縁側で庭の草木が風に揺れるのを見ながらお茶でもすすってる感じ。


   しかしまだまだ達観したくもないし癒やされたいわけでもないので、「あの人の名前のような正夢ってなんだよ!」とか「風車、回りすぎ!」とか適当にツッコんでは楽しんでます。


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