スピッツ「色色衣」アルバム感想

「色色衣」は2004年3月に発売されたスピッツのカップリング集第2弾です。メモリーズや夢追い虫などのシングルも入っているので、正確にはアルバム未収録曲集というべきかもしれませんが。
スピッツ「色色衣」

   収録されている年代は1999年(99ep)から2004年(スターゲイザー)までの5年間です。(インディーズ時代の「僕のジェット」を除く)
   ジャケットには飛行機やトカゲや鉄砲などのおもちゃがたくさん並べられています。アルバムの歌のイメージはまさにこんな感じです。いろんな色や形のおもちゃを集めたおもちゃ箱、といった形容がよく似合っています。

   カップリング集ということで、同じコンセプトの前作「花鳥風月」とどうしても比較したくなります。
「花鳥風月」は名曲(猫になりたい、おっぱい)やライブの定番曲(スピカ、俺のすべて)が入っていてクオリティが高く、カップリング集と言いつつ一つのアルバムとしてもまとまっています。
   一方の「色色衣」は実験的で小粒な曲が多く、まとまりに欠けている印象があります。しかし裏を返せば、バラエティに富んでいるともいえ、いろいろなスピッツの側面を楽しめるのがこのアルバムの特長です。
   また、ノリのいい曲が多いので、スピッツといえばライブだ!という人にも向いているのではないかと思います。(残念ながら最近のライブの演奏曲にはなかなか上がってきませんが)

   僕はどちらかというと「花鳥風月」派なのですが、ネットで評判を調べてみたら、「色色衣」がスピッツのなかでは一番好きという意見もたくさん見かけました。意外と(?)人気が高いことがうかがえます。この辺はやはり人それぞれなんでしょうね。
   なお、僕の「花鳥風月」の評価は学生時代のアパート暮らしの思い出が強く、ちょっと思い出補正されているところがあるかもしれません。
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   おすすめ曲はシングル3曲を除くと、「ハイファイ・ローファイ」「魚」「春夏ロケット」「孫悟空」です。「魚」はさりげない名曲です。