音のおもちゃ箱、語呂の良さが光る 〜スピッツ「ガラクタ」感想

「ガラクタ」はスピッツの15thアルバム「醒めない」の10曲目に収録されています。

   初出はシングル「みなと」のカップリングとしてでした。

スピッツ「醒めない」

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   まずいろんな音が飛び出してきて楽しいです。

   おもちゃ箱をひっくり返したみたい。

   歌詞カードを見てみると、普段ロックでは見慣れない楽器が使われているのがわかります。

   flezatone, samba whistle, toy piano, soprano recoder など。

   笛系が多いですね。ホイッスルとかリコーダーって(^_^;)


   子供が宝箱のなかに石ころや落書きの紙切れをいっぱい詰め込んでる感覚。

   ガラクタなんだけど本人にとっては宝物、みたいな。


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   歌詞はよくわからないです。

   ノリや語呂重視で書きなぐったような印象。

   例えば

「あいつはなんだ でっかい方のマンタ」

「粟 稗 コーリャン」

   など。

   なんじゃこりゃって感じの歌詞ばかりです。

   でもこの語呂の良さはいい。クセになります。


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   タイトルの「ガラクタ」はサビの最後の文に出てきます。

「ゲスな指先 ガラクタ ラブストーリー」


   ガラクタが何を指しているのか分かりづらいですが、歌詞からイメージする女の子はちょっと変わってるので、「そんな君に恋をした僕はガラクタのようだ」と言っているのかもしれません。

   あるいは「もう恋なんてしない とか言ってたのに」と歌っているので「また恋をして、ガラクタになったように思考停止してる」と言っているのかもしれません。

   どちらにしろ音が楽しいので、「ガラクタ」と言う割にはなんだかんだで本人は幸せそうな気がします。


   ところでサビに「ゲスな指先」と出てくるのが当時話題になりました。

   1月に例の騒動があって4月に発売されたので。けっこうタイムリー。

   んー、実際どうなんでしょうね。関係あるのかな。自分は無い気がするのですが。


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