今年のお盆休みに初めて表銀座コースを燕岳から槍ヶ岳まで縦走してきました。
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はじめに
表銀座縦走コースは、燕岳を登り、表銀座と呼ばれる人通りの多いコースをたどって槍ヶ岳を目指す40m近い縦走コースです。
ガイドブックだと3泊4日で紹介されていることが多いですが、僕は時間の都合で2泊3日で行ってきました。といってもそれほど珍しいわけでもなく、今回山の上で知り合った人は皆2泊の日程でした。
このコースの魅力はなんといっても2日目の燕岳から西岳までの稜線です。晴れていれば右手に槍ヶ岳をずっと眺めながら歩くことができます。
ただ、2日目のコースが長い。燕岳から槍ヶ岳までのコースタイムは10時間を超えます。
僕も体力に自信がないわけではないですが、2日目の後半は辛かったです。少しずつ槍ヶ岳に近づいてくる感覚を楽しむ余裕がありませんでした。
表銀座コースを2泊で走破する場合、距離の長い2日目が鬼門です。
ここを楽しく乗り越えるためにどうしたらいいか?
たった一回行っただけですが、自分なりに気づいた点を先に書いてみたいと思います。
表銀座2日目を乗り切るためのアドバイス
1) 1日目に大天井岳まで進む
僕は登山口に着いた時間が遅かったので燕山荘テント場までしか行けませんでしたが、時間に余裕があるなら1日目に大天荘か大天井ヒュッテまで進めれば2日目の行程を短くできます。
2) 大天井岳を巻く
槍ヶ岳に行くためには大天井岳を登る必要はありません。北に巻いてスルーすることもできます。
2日目の前半は大天井岳に登らなければ、アップダウンの少ない楽なコースとなります。体力の消耗を抑えられるし、時間も短縮できます。
大天井岳の登頂は常念岳に行くときに取っておくというのもアリだと思います。
3) 槍ヶ岳山荘をやめて殺生ヒュッテからピストン
重いテントを担いで標高3000mの槍ヶ岳山荘まで登るのはかなりきついです。
殺生ヒュッテなら標高が100m強も低いです。
今回、僕は槍ヶ岳山荘を断念して殺生ヒュッテのテント場にテントを張りました。
ちょっと負けたみたいで悔しいですが、おかげで100mは身軽に登れました。
また翌日の下山も100m低いところから進められたのでちょっとだけ楽でした。
以上、2日目を楽しく(?)乗り切るための方法の紹介でした。
コースタイム
僕が実際に歩いた3日間のコースと時間を記載します。
時間には小休止も含みます。(但し、テントの設営時間は含まず)
これから登られる方の参考になれば幸いです。
なお、地図はガーミン245(Ultra tracモード)で計測しました。
1日目(8/13) 燕岳登頂
歩行距離:約5.5km
歩行時間:4時間30分
登山口から燕山荘まで3時間40分
燕山荘からの燕岳往復は約1時間
中房温泉 12:10
↓
合戦小屋 14:40
↓
燕山荘テント場 15:50
↓
テント設営完了 16:25
↓
燕岳 16:50
↓
燕山荘テント場 17:15
2日目(8/14) 槍ヶ岳登頂
歩行距離: 約15km
歩行時間: 10時間40分
前半(燕山荘〜ヒュッテ西岳)は5時間35分
後半(ヒュッテ西岳〜殺生ヒュッテ)は3時間35分
殺生ヒュッテからの槍ヶ岳往復は1時間30分
燕山荘テント場 05:40
↓
大天荘 08:05
↓
大天井岳 08:25
↓
ヒュッテ西岳 11:15
↓
(昼食)
↓
水俣乗越 12:35
↓
殺生ヒュッテテント場 14:50
↓
テント設営完了 15:50
↓
槍ヶ岳 16:40
↓
殺生ヒュッテテント場 17:20
3日目(8/15) 上高地下山
歩行距離: 約18km
歩行時間: 6時間10分
殺生ヒュッテテント場 06:25
↓
天狗原 07:10
↓
槍沢テント場 08:05
↓
横尾 09:40
↓
徳沢キャンプ場 10:40
↓
上高地温泉ホテル 12:35
※コースは上高地温泉ホテルまでとしましたが、バスターミナルまでは更に1.5km歩きます
補足データ
41歳、男
テント泊
天気は3日間とも晴れ
登山口までのアプローチ
石川・富山に住む方の参考になるように、僕が住む金沢市から登山口までのアプローチを紹介します。
スタートの中房温泉にたどり着くまでが非常に長いです。
スタートの中房温泉にたどり着くまでが非常に長いです。
まず金沢駅から7時発の新幹線に乗って長野駅に行き、その後在来線を松本、穂高と乗り継ぎます。
それから、穂高駅前11:10発の中房温泉行きバスに乗りかえて、ようやく中房温泉に着いたころにはお昼(12:10)です。(バスとの連絡が悪く、これが金沢からの始発となります)
それから登り始めるので16時頃までに燕山荘テント場に着こうとするとコースタイムよりもかなり早く登らないといけません。
また、帰りは、上高地バスターミナルから、予約しておいた長野行きのバスに乗り、長野駅から新幹線で帰りました。
金沢(北陸)から北アルプスは近いようでいて、交通機関がどれも遠回りで、アプローチが長いんですよね・・・・・・
後編に続く!
表銀座コースの感想記事ということで、前編はコースタイムや2日目の注意点を書きました。
後編では、写真付きで表銀座コースを紹介します。
果たしてどんな展望が見れたのか。槍ヶ岳の頂上からは何が見えたのか。3日間の山行で何を思い、どこで心が折れたのか。
乞うご期待!!
⇒ 北アルプスの雰囲気満載の後編はこちら
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