それいけ!緑の怠け者 ~スピッツ「ナサケモノ」感想

「ナサケモノ」はスピッツの15thアルバム「醒めない」の5曲目に収録されています。
スピッツ「醒めない」

「情けない」と「ナマケモノ」をかけたタイトルが面白いです。そして飄々として呑気なイントロとAメロが耳に残ります。
   この呑気さの演出に一役買っているのが、ところどころに挿入されいてる「ぢきぢきぢき……チーン」というアナログチックな効果音です。これは田村さん家にあったキッチンタイマーをマイクの前に置いて録音したものだそうです。いい味出してますよね。

   Aメロは歌詞もとぼけた印象です。「君の名前つけた人はすごくセンスがいい」「ギリリとゼンマイ巻きあげたら」など、奇抜なことを言っているわけではないのですが、なんかへんてこりんです。
   一方でサビは案外力強いものがあります。
「本能でさらに強く伝えたい気持ちがある」……なんかかっこいいですよね。
   ただ、そのあとに「これを恋というのなら 情けない獣さ」と続くのですが、なぜ恋をすることが情けないことなのかがよくわかりません。「女はいらねぇ。俺は一匹狼さ」とかまわりに言いふらしていたのかな。


   最近、朝の出勤前に和室で寝転がって「ナサケモノ」→「グリーン」の流れでよく聴くことがあるのですが、これがなかなかよいです。
「ナサケモノ」でまったりしてちょっと寝かけたところで「グリーン」のアタック感のあるイントロで目を覚ます。……朝の10分間には持って来いのプレイリストです。
   おかげで自分のなかでは「ナサケモノ」の体表は緑色のイメージがあります。そして普段はのんびりしているんだけど、一度動き出したらものすごく素早いという性質が勝手に付加されました。

   ところで3題目の歌詞は「立ち上がれクララ」だと思っていたのですが「立ち上がれるなら」なんですね。
   気になってGoogleで「立ち上がれクララ ナサケモノ」で調べたら同じ勘違いをしている人がたくさんいたので安心(?)しました。