20年越しにクリスピーの意味を知る ~スピッツ「クリスピー」感想

「クリスピー」はスピッツの4thアルバム「crispy!」の1曲目に収録されています。
  アタック感もあり明るく楽しいので、タイトルチューンかつアルバムのオープニングを飾るのにぴったりの曲だと思います。

   最初、クリスピーと聞いたとき、フリスビーみたいなものを想像してしまいました。なんか丸くてくるくる回っているおもちゃのイメージ。
   そのあと、歌詞にチョコレートとかカスタードとか出てくるので、アメリカのお菓子かなにかのことだろうと考え直し、未知の甘そうな食べ物を勝手に想像するようになりました。
   ときどき本当は何なんだろうと知りたくもなりましたが、調べるのが面倒なので放っておいたらいつのまにか年月が経ってしまい、いつのころからかクリスピーにはいっそこのまま未知のお菓子という存在でいてもらおうと開き直るようになりました。UMAならぬUMC(Unidentified Mysterious Candy)です。
   いや、っていうか本当にお菓子なのかどうかも謎なのですが。

   ということで、クリスピーを初めて聴いてから20年経ち、ようやく重い腰を上げることにしました。20年のテクノロジーの進化を見よ。教えて、グーグル先生!

   [形動]ぱりぱりしたさま。さわやかなさま。「―な食感」「―タイプのピッツァ」(goo辞書より)

   お菓子じゃなかった!……っていうか名詞ですらなかった。 OTL

   お菓子じゃないとすると歌詞に出てくる「クリスピーはもらった」っていったい何なんだろう。
   ずっと「甘いお菓子はもらった」=「かわいい君はもらった」みたいなニュアンスで聴いていたのですが、違うのかぁ。

  また、「輝くほどに不細工なモグラのままでいたいけど」から「クリスピーはもらった」と続いているので、すでにクリスピーをもらった後というよりも、どちらかというと、これから奪いに行きます、という予告状のように聞こえます。ルパンか!「それはあなたの心です」※言ってません。

   クリスピーが何の比喩なのかはよくわかりませんが、これからもらいに行く/奪いに行くのだとすると、きっと前向きな歌詞なんだと思います。
   メロディもアップテンポでサウンドもカラフルですし、車のエンジンをかけた瞬間にカーステから流れ出したら、出勤前の憂鬱もちょっと吹き飛びそうですよね。

   アルバムではこの後に「夏が終わる」「裸のままで」と続きます。勢いで「裸のままで」に行かずに「夏が終わる」でインターバルを挟むという曲配置が、なかなか憎らしいです。