スピッツ「Crispy!」アルバム感想

  「Crispy!」は1993年9月に発売された4枚目のアルバムです。
  ジャケットの写真はずっと「自由の女神」だと思っていたのですが、インディアンの恰好をした草野さんだったのですね。っていうか、なんで「自由の女神」だと思っていたんだろう。謎です。
スピッツ「Crispy!」

「Crispy!」はもちろんリアルタイムで聴いたアルバムではありません。ロビンソンのヒット以降に、巻き戻って、初期のアルバムの一つとして聴きました。
  第一印象は、あれ?聴きやすいぞ、でした。初期のスピッツ=意味不明=聴きづらい、という先入観があったので、聴いてすんなり受け入れられたことに違和感を覚えました。
  その後、「Crispy!」の誕生の裏側に、草野さんの苦悩があり、売れ線のものを作ろうとして出来たアルバムなのだと知って納得しました。あの聴きやすさは売れるために作ったアルバムだったからなのか、と。

  ただ、売れ線を狙って売れたかというと、売り上げ的にはそうでもなかったようですし、個人的に、聴きやすくて受け入れやすかったから、よく聴いたかというとそうでもなかったです。
  アルバムの仕上がりは真っ赤っかのジャケットどおりポップカラフルなものになっています。
  ただ、いま聴きなおしてみると、思ったよりもおとなしめで、原色ギラギラというほどでもなかったです。前半はテンポよくカラフルですが、後半はややおとなしめでトーンダウンしている印象があります。

  スピッツのアルバムとしては「微妙」というのが正直な僕の評価です。
  毎度のことですが、ロック度が低かったり、ホーンやストリングが多いと、どうしても僕のなかで評価が低くなってしまいます。また、スピッツらしさがあまり感じられなかったのもあり、アルバムのリピート率も低かったです。

  とはいえ、好きな曲ももちろんあります。
  そして!今まで聴いてこなかったアルバムということは、新大陸のようであり、未知の良さに目覚める可能性が詰まったアルバムということでもあります。準新作のつもりで、これからまた聴きこんでいきたいと思います。
スピッツ「Crispy!」 (Amazon)

  おすすめは「裸のままで」「君が思い出になる前に」「夢じゃない」「君だけを」です。「タイムトラベラー」もちょっと好きです。