スピッツだけじゃない、谷川史子もデビュー30周年! ~谷川史子 告白物語おおむね全部

   子供のころから愛読してる漫画家の谷川史子さんが、今年、なんと作家デビュー30周年を迎えました。スピッツがバンドを結成した年に、谷川史子さんも漫画家デビューしていたなんて、自分の好きなアーティスト同士に共通点があると、なんだか嬉しいものがあります。
はじめてのひと(左)と 谷川史子告白物語おおむね全部(右)

『こりゃひどい』(谷川史子・談)

   谷川さんのデビュー30周年を記念して巻末おまけまんがの告白物語が一冊にまとまりました。題して「谷川史子告白物語おおむね全部」です。
   これ、5月ごろに発売されていたのですが、近くの書店を何軒か回っても置いてなくて、仕方ないので先日楽天で注文しました。1冊だけだから送料がかかっちゃいましたよ。とほほ。

   本の内容は基本的には「告白物語」の総集編です。その時々の近況報告だったり、ちょっとしたネタ話だったり。漫画家のお仕事に関する話(締め切りとか、仕事道具とか)なんかはとても興味深かったです。
   初期の話はだいたい覚えていましたが、'00年以降は読んでないもの(忘れているだけ?)も少しありました。巻頭巻末には描き下ろしもあります。
   また、いろんな作家さんの寄稿が上下2段(0.5頁サイズ)で載っていて、それも楽しめました。(水沢めぐみ、さくらももこ、柊あおい、などなど)

   あらためて読み返してみると、初期はのんべえネタが多いなーと思いました。いや、楽しくて好きですよ。大人になって、自分もお酒を飲むようになったので、すごく共感しました。ーーああ、そういえば、そもそも表紙からして飲んでるじゃないですか(笑)

   帯には作者の言葉で「こりゃひどい」とありますが、決してそんなことはなく、谷川さんの30年の作家人生を追うことができるし、何より谷川史子というキャラに親しみも沸くしで、「こりゃいい」って感じです。

   あと、全然関係ないですけど、谷川先生、いつのまにか結婚されていたのですね。「告白物語」でも書かれていなかったので、全く知りませんでした。
   こんなキラキラした少女漫画ばかり書いていると、異性のハードルが高くなって、結婚は難しくなるのかなぁ(偏見)と、ここ10年ずっと心配(余計なお世話)してました。なんかちょっとホッとしました。(特別寄稿には旦那様からのイラストもあります)

男子から見た谷川漫画

   谷川史子の漫画は、さわやかで、女の子が可愛くて、男の子がまっすぐで、すごく好きです。
   少女漫画ですが、絵がそほれほど少女漫画チックじゃないのもいい。(褒めてます)
   たぶん、「線がすっきりしている」「イラストタッチ」「女の子の瞳が大きすぎない」というところが、一般的な少女漫画とは違っていて、おかげで男でも手に取りやすかったのではないかと思います。
   それでも、男子小学生(中学生)だった昔の自分には本屋で少女漫画を買うのは結構勇気がいりましたけどね。

  谷川史子さんの過去作品のプチ感想などもこれから少しずつ書いていこうと思います。興味がある方は、どうぞお付き合いください。
   →’00年以前の作品の感想を書きました。こちら