雨のパレード 1stアルバム「New generation」感想

   毎月自腹で買ったCDを紹介する「今月のCD」のコーナーです。
   8月は2枚のCDを購入しました。今回はそのうちの1枚、「雨のパレード」の1stアルバム「New generation」を紹介します。
   9月22日に「雨のパレード」のライブが地元・金沢であり、ただいまライブに向けてヘビーローテーションで聴きこんでいます。

雨のパレード「New generation」

   アルバム全体の印象は、都会の路地裏や、人ごみの改札口、高層ビルの向こうの空といった都会の風景を切り取ってモンタージュしたようなクールなかっこよさがあります。それでいて、熱い情動もある。かっこつけただけの偽物の言葉ではない、心の奥からほとぼしったと思える鋭い言葉がところどころに見られ、ぞくっとさせられます。冷めているようで熱い、そんなアルバムです。
 
   以下、簡単な曲ごとの感想です。

1. epoch
   掴みはOKな、アップテンポでかっこいい曲です。ライブで聴くのが楽しみ。サビのAh Ah Ahが気持ちいい。汗流し踊りたくなります。
2. Tokyo
   インディーズ時代からある曲で、地元の鹿児島にいるときに作られたそうです。上京した(する)若者の心をよく表している。一方で「夢を捨てたって生きていけるようにできた街」と歌っているのが今までにない東京のイメージで、新鮮。
3. Movement
   ムーブメントを起こすのは何か?「僕らのような名もない日々から」
4. Focus
   抑えた落ち着いた曲調で始まりサビのファルセットで静かに盛り上がります。
5. breaking dawn
   名曲。「すぐそこにある明日に孤独の波が押し寄せる ああ、これでまた淡々と回る世界の一部に戻ってしまうんだ」という歌詞がおそろしい。自分にとっては非常に大きな喪失感も、圧倒的な日常に飲みこまれると、ただの世界の一部になってしまう。世界は残酷です。昔、中学時代の同級生が亡くなったとき、いろんな感情がぐるぐると体の中を回って、通夜のあと明け方まで何もできずにただぼおっと起きていたことがありました。だけど、朝になると普通に会社に出勤している自分がいて、それがなんだか気持ち悪かった。そんなことを思い出しました。
6. novi Orbis
7. new place
  この曲から後半戦スタートといったところでしょうか。1曲目同様、アップテンポでライブ映えしそうな曲です。間奏で一瞬ためた後に、ワッと音が厚くなるところは絶対、ライブで飛び跳ねてそう。
8. 10-9(New recording)
   語りと歌が半々の曲です。こういう曲をアルバムのなかに入れ込んでも違和感のないところに、懐の深さを感じます。
9. 揺らぎ巡る君の中のそれ(New recording)
   8曲目の歌詞のなかにも使われているフレーズがタイトルとなっています。8曲目と9曲目とで1つの作品という感じなのかな。アップテンポで、この曲もライブで盛り上がりそう。
10. encore
   ちょっと懐かしいテイストの曲です。2ndアルバムでもこういうちょっと年代の違う感じの曲がありました。アルバムのなかで、いいスパイスになってます。
11. Noctiluca
  最後はダウナーな曲が続きます。なんとなく、過去を思い出してもの悲しくなる。そんな曲です。
12. Dear J&A
13. Petrichor
   曲の中に「宇宙」という単語が出てきます。悠久の時を感じさせるような、それでいて刹那的な、不思議な感覚の歌です。

雨のパレード「Nes generation」(Amazon)


   おすすめは①②⑤⑦⑨です。特に5曲目は名曲。
   さあ、明日(9/22)のライブではどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。すごく楽しみです。
   →ライブ行ってきました!感想も書きましたのでよかったらどうぞ(こちら