スピッツ「大宮サンセット」感想

   カップリング集第2弾の「色色衣」の12曲目に収録されています。
   草野さんがかつて大宮のライブで「大宮にまつわる曲を、次に大宮でやるときには作ってきますから」と宣言して、その次のライブで本当に作ってきて披露したというエピソード付きの歌です。大宮市民(さいたま市民)、なんとうらやましい!!

   スピッツでは数少ないギターの弾き語りの曲です。他の「うめぼし」や「ジュテーム?」に比べると、「大宮サンセット」は「プライベートでちょっと作ってみました」という雰囲気があります。なので、イヤホンで聴いていると、すぐ耳元で草野さんが歌ってくれているような、ほんわりとした親密な空気が生まれます。

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   草野さんが電車に乗ってなんとなくふらっと降りた駅がたまたま大宮駅で、駅のホームでたまたますてきな女の子を見かけて、たまたまギターも持っていたので、なんとなく入った公園で、その女の子のことを思い返しながらなんとなく歌っていたら、「この街で俺以外 君の可愛さを知らない」なんて歌詞が口をついて出てきて、サビのあたりに来たところでたまたま大きな夕陽が目に入ったので「大宮サンセット 妙にでかいね」なんて歌ってみたりして。
   さすがにプロなので公園ですっぴんで弾き語りするのはまずいということで、いちおうサングラスはしているんだけれど、「あれ?あそこのベンチで弾き語っている人、めちゃ上手くない?」なんて道行く人にひそひそと噂され、それなりに人も集まってきて、「もしかしてスピッツの人じゃない?」なんてちょっと気づきだす人もいるんだけれど、「いや、サングラスかけているのはボーカルじゃなくてギターの方でしょ」と諭されると、周りの人も「ああ、そうか」と納得してなんとかばれずにセーフで。
   ただ一部のスピッツファンだけは本物だとわかってしまい、SNSで発信して自慢したいんだけれど、大騒ぎになると貴重なプライベートな弾き語りが終わってしまうから、発信したい衝動を抑えるためにスマホの電源を切ってちゃっかり最後まで聴くスタンスでいたら、草野さんの生の美声に酔いしれて鼻血出して倒れる人が続出して、結局大騒ぎになり。
   そうこうしているうちに1曲フルでできたのが「大宮サンセット」でした。

   という妄想をしてました。好きな曲です。「金沢サンセット」も歌ってくれていいんですよ!!