スピッツ「裸のままで」感想

  4thアルバム「Crispy!」の3曲目に収録されています。
  シングル曲でもあります。

  個人的な評価が時期とともにころころ変わる曲です。売れるアルバムを作りたくて作ったという過去のインタビュー記事を読んでからは、どうしてもそのことを意識してしまうというのもあるかもしれません。
  最初聴いたときは、おっ!いいな、でしたが、スピッツのファンになるうちに、ちょっと受けを狙いすぎてるなーと思うようになり、またしばらくしたら、照れずに愛を告白してるサビはかっこいいわーと見直したり、でも、やっぱなんか違うよなーとなったり。なんとも乱高下の激しい曲です。
  
  とはいえ、何の情報も刷り込まれていない純粋な気持ちで聴けば、キャッチ―で明るいメロディ、軽快なリズム、そしてバンドサウンドの上にホーンとストリングを重ねたにぎやかな演奏と、シングル曲にふさわしいノリノリで楽しいナンバーです。

  また、久しぶりに蝶ネクタイ姿の草野マサムネとギラギラ太陽のCGが見たくてなって、YouTubeでPVを観てみると(古いDVDを引っ張り出さなくてよいなんて!)、間奏では三輪さんのギタープレイがめちゃめちゃフィーチャーされていて、歌の印象が変わりました。
  これまでホーンのイメージが強かったのですが、バンドとしてのスピッツもきっちりアピールしている曲だったんだなと。間奏の三輪さんのギター、ファンキーでかっこいいです。

  それにしても、「裸のままで」のPVは、面白いですよね。蝶ネクタイの草野さんは時代錯誤な滑稽さがかわいいですし。(あ、ちなみに、蝶ネクタイはこの時代でも流行してませんから。)草野さんの後ろでちょこちょこ動いている3人のポーズもいちいち可笑しいですし。
  廃墟にギラギラした太陽が浮かんでいるスタジオのCGは、ウゴウゴルーガ(放送してたのはこのころでしたっけ)を意識して、流行りのものを取り込んだ結果なんですかね。これも現代のPVにはない雰囲気があり楽しいです。
  そして、サビのめちゃ恥ずかしいあの台詞をハイトーンで歌うときの草野マサムネの仕草!!胸の前から両手をふわっとカメラに向かって広げます。表情もまたいい。どこの王子さまだ👑って感じです。
  何だかんだ言っても、草野さん、色気ありますよね。細身でスタイルもいいですし。

  記事の冒頭で評価の乱高下の激しい曲だと書きましたが、今はノリがいいのは良いことだって感じで気に入ってます。ライブで聴いたら楽しいんだろうな。