スピッツ「月に帰る」感想

  今日3月25日は僕の好きなバンド「スピッツ」が26年前にメジャーデビューした日です。(あえて、好きだなんて書かなくてもブログ名でわかってしまいますが)
  ハッシュタグ「#スピッツデビュー26周年」でツイッターのタイムラインを見てると、今日はたくさんの素敵なコメントやきれいなイラスト、写真が見られて楽しいです。みんなの「おめでとう」がなんだかあたたかくて嬉しいですね。こういうのいいなぁ。
  ツイッターならではの時間や感情の共有のしかたですよね。SNSはずっと積極的ではなかったので、今まであまり知らなかった世界に触れられて、とても新鮮です。

  そんなわけで、今日はメジャーデビューアルバム「スピッツ」の5曲目に収録されている「月に帰る」の感想です。

遠い月の世界に運ばれていくような不思議な感覚

  メロディがすごく美しくて、歌詞もメルヘンチックで、大好きな曲です。作詞は草野さんですが、作曲はギターの三輪さんです。三輪さん作曲の歌は希少ですが、どれもメロディがきれいです。

  この曲を好きになったのはいつからだろう?最初からある程度好きでしたが、今ほど繰り返し聴くようになったのはずっと後の気がします。自分の子どもが生まれたころかもしれません。
  夜、子どもが寝ないときによく「月に帰る」をギターで弾き語ったり、夜の道をおんぶで歩きながら子守歌代わりにぼそぼそ口ずさんだりしていました。そのとき、メロディや歌詞の美しさにあらためて気づいて、それからCDでもよく聴くようになったように思います。

  言葉の裏を勘ぐるような難しい解釈は僕にはできないので、感じ取ったまますなおに書くと、この歌が持つ、遠い月の世界に運ばれていくような不思議な感覚が僕は好きです。
  この遠い世界というのが、十代二十代のころは、片思いの感覚だったように思うし、家族ができた今は育児と仕事を投げ出して旅に出た先にある未知の世界のことのように思います。
  どちらにしても、音楽を聴いていてふとしたときに包まれる「こことは別の世界の感じ」を、この歌の詩とメロディはごく自然に備えています。それはとても素敵なことだと思います。
 歌が終わった後の長めのアウトロも美しく、夜空に浮かぶ月に酔った気分でいつまでもふらふらと揺れていたくなります。

  そういえば、せっかく「月に帰る」の感想を書いているのに今日は本物の夜空の月を見ていなかったです。明日、見てみよう。

* * *
   ’15年のゴースカに参加したときに、となりの男の子とライブが始まるまでの1時間近くおしゃべりしていたのですが、「月に帰る」のことが話題になりました。
   僕はライブでまだ聴いたことがないのですが、その子は「聴いたことがある」と言っていました。CDとは違うアレンジですごいかっこよかったですよって。聴いてみたい!!

   おまけ。アニメ「ハチミツとクローバー」の挿入歌としても使われていました。
   自分探しの旅(?)の途中で主人公の竹本君が、葛藤や悩みといったもやもやを吹っ切って自転車をこぎ進め始めたときに「月に帰る」がかかって、おおーかっこいい!と興奮して思わずグッと拳を握りしめたのを覚えています。
  ああ、このイメージがあるから、この曲を聴くと遠くに旅に出たくなるのかなぁ、と今思いました。