お盆休みの後半、ようやく晴れてくれたので、剱岳を馬場島側から登ってきました。
標高差約2200mというハードな行程を、テント道具を担いで登って下りてきました。
コースタイム
最初に、僕が登山にかかった時間を書いておきます。
山頂往復は一般的なコースタイムよりも早く、往復で4時間弱でした。
がんばれば、1日目にテント場でテントを設営した後、そのまま山頂往復できそうな気もします。がんばれば(^_^;)
1日目
7:25 登山口出発
[4h25m]
11:50 早月小屋着
2日目
04:40 テント場出発
[2h15m]
06:55 剱岳登頂
07:20 山頂出発
[1h30m]
08:50 テント場着
09:50 テント場出発
[2h30m]
12:20 登山口着
なお、登山口からテント場までは重い荷物を背負ってますが、テント場から山頂まではアタックザックを背負って軽装で行きました。
1日目前半 早月小屋へ
駐車場に着いたのは朝7時前。
馬場島荘の下の駐車場に車を停めました。駐車率は9割といったところでしょうか。
20年近く前に来たときよりも人気が高くなってる気がします。
歩いて馬場島野営場まで上がり、ここでトイレを済ませたら登山口に向かいます。
登山口は野営場を過ぎて左手の公園の奥にあります。
ここの標高は約780mと低いため、夏だと暑いです。
登山を開始するといきなり汗をかき始めます。
しばらくは木陰の中を歩くのがせめてもの救いです。
けっこう滑りやすそうなところが多いです。
たぬきかな?
標高1000mからは200mごとに看板があり、今どのあたりにいるかがわかるようになっていました。(下の写真は1200m地点)
ただこの看板の数字は、ちょくちょくGPSウオッチの標高とずれていました。±50mくらいは見ておいた方がいいと思います。
木陰、曇り空、で直射日光による熱は避けられているはず……なのですが、登るほどにTシャツが汗でぐっしょり。
登り坂による足への負担よりも暑さからくるバテの方がデカいです。
標高2000m。
ここまで来ると、小屋(2200m)まであとちょっと。
池塘を発見。
このあたりで通り雨に合いました。
カッパを着ようか迷って、よし着ようと決めて着た途端に、晴れました。(^_^;)
そうこうしているうちに丸山を越えて早月小屋に到着!
やったーー!!
すでにテントがいくつも立ってます。
早月小屋でテント代を払い、テント場へ向かいます。
登山口から約4時間半かかりました。
ずっと登りが続いて、へとへとになりましたが、一歩一歩剱岳に近づいていると思うと、モチベーションをキープできました。登りは辛いけどモチベが上がるからまだいいんですよね。
なお、登山口から小屋までで1Lの水を飲みました。
1日目後半 テント場にて
テント代は1張り1000円でした。
また水はペットボトルでのみ販売していて、1L 1000円、2L 1300円でした。
僕は迷わず2Lを買いました。
テントはトイレの隣りの広場(一番広いスペース)の道路沿いに立てました。
毎度おなじみの3fULgearのLanshan1です。
軽くて便利。
ここの地面は硬くなくペグが刺さりました。
ペグが簡単に刺せるテント場は久しぶりな気がします。
Lanshan1のなかを披露。
小さいテントですが、マットとザックをぎりぎり横に並べることができる幅はあります。
テント場の上の方から全体を撮ってみました。(映ってませんがこの右側にもテントスペースがあります)
中央奥に見えているのがトイレです。
トイレは小便器が仕切りの無いタイプ(ただ溝があるだけ)で、大便器は個室が3つあり洋式でした。
夕方、トイレ側からテント場を撮ってみました。
見切れているテントも含めて、18~20張りありました。
最大30張りとのことですが、ここにあと10張り追加されるとかなりキツキツになりそうですね。
夕食はレトルトカレー+ごはん1合です。
この日はまあまあうまく炊けたので、美味しくご飯を食べることができました。(何十年炊いても毎回炊き加減が変わる……)
夕方はずっとガスっていて、残念ながらきれいな夕焼けを見ることはできず。
ときどき雨も降ったり。
それでも21時ごろに目が覚めて外を見たら満天の星空が広がっていました。
天の川も見えた!
星空を撮るようなデジカメじゃないのでほとんど星は写ってませんが、いちおう記念に星空を撮っておきました。↓
この日は日が落ちてしばらくしたら寝ました(19時)。
夜はそこまで寒くなくぐっすり寝ることができましたよ。
2日目前半 剱岳山頂往復
2日目はまだ暗い3時に起床。
朝食は定番のサッポロ一番塩ラーメンです!
テント以外は全て片付けて4時40分ごろ登山開始!
テント場から朝が近づいている風景を撮った写真。
ヘッドランプで登山道を照らしながら進みます。
登っている途中で日の出を迎えました。(5時10分)
本日も標高200mごとに看板があります。(下の写真は標高2400m地点)
すっかり日が昇りました。
中央奥に見えるのが剱岳です。
現代オブジェか?とツッコみたくなる謎のボルトの連打。
チングルマの綿毛たち。
右手を見ると立山の地獄谷と薬師岳(違ってたらすみません)が見えます。
このときはまだすっきり晴れていたんですねぇ。
標高2800mを過ぎるとクサリ場が増えてきます。
難易度は高くありませんが慎重に。
1本だけポツンと刺さっているボルト。
光の向こうに見えるのが山頂です。ん-、すでにガスってますね。
さらに何度かクサリ場を越えると……、
憧れの剱岳山頂!!(と言ってもこれが3回目ですが)
しかしガスっていて360度の大パノラマというわけにはいかず……
山頂でパンを食べたりして晴れるのを待っていましたが、結局ガスが出てくる一方で、上の写真が北アルプスが一番よく見えた瞬間でした。
この後は下りになります。
来た道を戻るだけですが下りの方が神経を使うので慎重に。
テント場まで往復4時間弱かかりました。(山頂休憩除く)
なお、この往復で水を1L 飲みました。
2日目後半 地獄の下山
テント場に戻ったら休憩しつつテントを撤収して、出発!
山頂はガスってましたが下は晴れてて暑いです。
ここから3時間ただひたすら下っていきます。
早月尾根の下りについては、会う人みんな「地獄の下り」と言っていました。
そりゃそうですよね、一度来た道を1400mも黙々と下っていくわけですから。地獄、忍耐、苦行、以外の言葉が浮かびません。
高度が下がるうえに、日はますます高くなるので、暑くなる要素しかありません。とにかく汗だくになります。
木の根に引っかからないように、転ばないように、膝を痛めないように注意しながら無心で歩きます。
馬場島荘はすぐそこに見えるのですが、なかなか近くならない!
焦りますが決して慌てずに。
標高1000m地点のベンチで一休み。
ここまで来ればあとちょっと!
最後は「試練と憧れ」の石碑の前で記念撮影。
暑かった!そして足がきつかった!
小屋からここまでで水も1L飲みました。
前日の登りと同じ量ですね。下りを舐めちゃいけません。
まとめ
ひさしぶりの早月尾根からの剱岳登頂。
山頂はガスって眺望はいまいちでしたが、雨の多かったお盆休みの前半を思えば、晴れているなか登れただけで、嬉しや。贅沢は言えませんね。
1日目にテント場に着いたのが早かったので、いろいろな人とお話しできたのが良い経験になりました。
福井から来ている2人組の方は、7月は毎週のように白山を登っていた、と話していました。
富山出身の若い方は、剱岳を越えて、真砂、池の平と回って、室堂に戻ると話していました。
またゴール地点では朝3時に山に入って剱岳をピストンしてきた人と話すことができました。トレラン系の人は早いですね。さすがです。
早月尾根は標高差が大きいですがその代わりに剱岳をがっつり満喫できます。
危険個所は少ないのでカニのタテばい、ヨコばいが怖いからちょっと、という方にもおすすめです。
最後に水について。
早月尾根は小屋まで水場がありません。
僕は水を家から3L持ってきて、小屋で2L追加しました。
合計5Lを使い切りました。(調理含む)
暑い夏は脱水症状が怖いので水は多めに持っていきましょう。
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