バッファローのWi-Fiルータで2階建て一軒家にEasyMeshを構築してみた

   バッファローのWi-Fiルータ「WXR-11000XE12」を買い足して、初めて自宅にEasyMeshを構築してみました。

   1階リビングから2階の書斎に移動する際にWi-Fiがシームレスに切り替わり、インターネット環境が快適になりました。

バッファローWi-Fiルータ「WXR-11000XE12」

EasyMesh構築前の課題

   EasyMeshにしようと思ったのには理由があります。

   しばらく前からネット関係で問題が発生していました。

  1.  2階の書斎のデスクトップPCで「dアニメ」がエラーになり視聴できなくなった
  2.  1階のルータに接続しているNASが、2階のAP(アクセスポイント)から見えなくなった
  3.  ネットの瞬断が増えた

 

   1.については、書斎のAPを介さずに直接LANケーブルをPCに挿すと「dアニメ」を観ることができました。

   2.については、2階のAPにNASをつなげると2階ではNASを認識できるようになりました。但し、今度は1階から見えなくなります。

   この結果から「どうも2階のAPが怪しいぞ」ということになりました。


   1階のWi-Fiルータはバッファロー製のWi-Fi6で、2階のAPはIOデータ製のWi-Fi5なんですよね。2階はメーカーも違うし、機種も古いです。


   問題は他にもあります。

  • 2階の次男の部屋では電波が弱く、スマホがよく切れる
  • 1階と2階とでAPが異なるのでWi-Fiの切り替えが面倒

   だったら、いっそ2階のWi-Fiルータを新しくしてバッファロー製にそろえてしまえばいいんじゃね?

   という結論になりました。


バッファロー「WXR-11000XE12」を買う

   2台のWi-Fi APで2階建ての一軒家の隅から隅まで全て網羅したかったので、できる限りWi-Fiの電波の強い機種を選びました。

   それが「WXR-11000XE12」です。

   アンテナ本数が4本と多く、内蔵ではなく外付けなので個別のアンテナ性能も高そうです。


   これを2階の書斎に配置すれば、電波の悪い2階の次男の部屋もWi-Fiが安定して繋がるようになる!……はず。


EasyMeshを構築する

EasyMesh構築前

   EasyMesh構築前の我が家のネット環境を図1に示します。

図1 EasyMesh構築前
図1 EasyMesh構築前

※記号は各部屋の電波の強さを表す[弱☓ △ 〇 ◎強]

   親機(ルーター):WXR-6000AX12P(BUFFALO)

   子機:WN-AX2033GR2(IO-DATA)

   SSIDは親機と子機でばらばらです。


   親機は1階のリビングにあり、子機は対角線の2階の書斎(遠い!)にあります。

   親機と子機は有線LANで接続しています。

親機WXR-6000AX12P(BUFFALO)

   親機のWXR-6000AX12Pは規格が新しくWi-Fi6であり、アンテナは外付けでハイパフォーマンスです。

   一方、子機のWN-AX2033GR2は規格が古くWi-Fi5であり、アンテナは内蔵で電波も弱いです。

   上で触れたようないくつかの課題もありました。


EasyMesh構築後

   続いてEasyMesh構築後の我が家のネット環境を図2に示します。

図2 EasuMesh構築後
図2 EasuMesh構築後

   親機(ルーター):WXR-6000AX12P(BUFFALO)

   子機:WXR-11000XE12(BUFFALO) New!

   SSIDは親機と子機で同一です。


   親機は1階のリビングにあり、子機は対角線の2階の書斎にあります。

   親機と子機は有線LANで接続しています。


   子機のWXR-11000XE12はWi-Fi6eに対応しています。また外付けアンテナなので電波も強く、ハイパフォーマンスです。


   子機以外はEasyMesh構築前と後とで全く同じ環境です。


   この図からわかるように我が家のEasyMeshのバックホールは無線ではなく有線です。


(参考)子機の比較

   子機のWN-AX2033GR2(IO-DATA)とWXR-11000XE12(BUFFALO)を並べてみました。

(左)WN-AX2033GR2(IO-DATA)、(右)WXR-11000XE12(BUFFALO)

   WXR-11000XE12はサイズが大きく、アンテナも鹿の角のように立派なので見た目だけで性能が高そうです。


セッティングについて

   EasyMeshの構築は説明書に従って簡単にできました。

   SSIDのコピーもすんなりでき、1階でも2階でもどこでも同じSSIDでWi-Fiがつながるようになりました。


ネット環境はどう改善したか

   WXR-11000XE12を導入してEasyMeshを構築したことで、ネット環境はどう改善したかをお話しします。


最初にあげていた課題について

   課題にあげていた「dアニメ」の視聴エラーも、NASが見えなくなる現象もすんなり解消されました。

   詳しい原因はよくわかりませんが、親機と子機を同じメーカーしたこと、あるいはWi-Fiの規格を最新に近いバージョンにしたことがよかったのかもしれません。


EasyMeshの恩恵について

   SSIDが1つに統合されたので利便性が増しました。

   例えば、スマホを1階のリビングでWi-Fi(5GHz)につなげた状態で廊下に出て階段を上ると、アンテナバーが減り(電波が弱くなり)ますが、2階の書斎に着くころにはアンテナバーが増えて(電波が強くなって)ています。

   自分で操作することなく、電波の強いAPに自動で切り替わってくれます。とても快適です。


通信エリアについて

   2階の書斎のAPのパフォーマンスが単純に上がったことで電波の届く範囲も増えました。

   図3は電波の改善度を簡単に表したものです。

図3 EasyMesh構築後の電波の改善度
図3 EasyMesh構築後の電波の改善度
※記号は各部屋の電波の強さを表す[弱☓ △ 〇 ◎強]

   今まで2つのAPのどちらからも遠くて電波の悪かった次男の部屋が5GHz帯で安定して受信できるようになりました。これが今回一番の成果ですね。


   少し残念だったのは書斎の下のお風呂の電波状況がそれほど改善しなかったことです。(△よりは少しマシ、ってことで苦しまぎれに△△としましたが、正直微妙……)

   バスルームは断熱材に囲まれてそもそもの電波環境が良くないからなー。


まとめ

   我が家は幸運なことに2階の書斎まで有線LANケーブルが伸びているので、有線のバックホールでEasyMeshを構築できました。

   おかげでわりとWi-Fi環境は安定しています。

   それでもたまにうまくAPが切り替わらないことがあります。(アンテナバーが少ないまま)

   そんなときはスマホの「機内モード」をOFF/ONすると電波の強いAPをつかみにいってくれます。

   ちょっと安定度についてはグレーな部分(これからもっと使用していかないとわからない)もありますが、今のネット環境にはおおむね満足です。


   WXR-11000XE12は子機としてはかなり高い買い物でしたが、家のなかの電波の不感地帯が減りました。

   有線接続でWXR-11000XE12を対角線に2台配置すれば、一般的な2階建て一軒家ならばほぼ全部屋をWi-Fiで網羅できます。

   逆に有線がなく無線をバックホールにする場合は、半額くらいのバッファロー製のWi-Fiルータを複数置いてEasyMeshをつなげていったほうがいいのかもしれません。

   WXR-11000XE12はたしかに電波が強いですが、3万円もするからといって、1万円のWi-Fiルータの3倍の電波の強さがあるかというと、そんなことはないので……。


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