気温0℃で眠れて、秋の登山や春先の一人旅に持っていけるダウンシュラフがほしい!とずっと思っていました。
僕のなかでダウンシュラフといえば、登山ならモンベル(性能が高い)、ファミキャンならワークマンかハイランダー (価格が安い)です。
しかしそれらのなかで探してみても、コスト・軽さ・性能のバランスが取れたものがみつかりません。
唯一引っかかったのがNEMOの「KAYU15」です。
Amazonや楽天でセールで割引されているのを見てポチっとしました。
KAYU15スペック
仕様表
公式ページから仕様を拾ってきました。
- 最小重量 985g
- 快適使用温度 -3℃
- 下限温度 -8℃
- 収納サイズ 31x18cm
- 適応身長 ~183㎝
- 中綿 800FP 撥水加工済ダウン(RDS認証、PFCフリー)480g
- シェル素材 20D ナイロンRS(w/DWR加工)
- ライニング素材 30D ナイロン タフタ(w/DWR加工)
- フットボックス素材 40D ナイロンRS OSMO™(防水透湿性素材、w/DWR加工)
ポイントは重量が1㎏未満であること、快適使用温度が0度以下であること、そしてフットボックス(とフード)に防水透湿素材を使用していることです。
価格
定価は44,000円です。
快適温度が同じモンベルのシームレスダウンハガー800#1の定価が51,150円なのでKAYU15の方が安いです。
しかもNEMOはECサイトによっては割引やセールがあるので実際には最も安く購入できます。
この記事を書いているときには楽天でなんと30,000円で販売しているのを見かけました。
800FP のダウンを使って快適温度‐3度のダウンシュラフが3万円って破格じゃないですか!?
では、実物をチェックしていきます。
KAYU15収納状態
まずはコンプレッションスタッフサックに収納された状態から。
重量も1㎏近くあるため、けっこう大きいです。
スタッフサックの蓋を外した状態。
写真の下にあるのは保管用のストレージサックです。
そのストレージサックにシュラフを収納した状態。
ん-、比較物がないのでわかりづらいですが、ストレージサックに入れるとシュラフがふわふわのままなのでかなり大きいです。
KAYU15展開
次にシュラフをサックから取り出して広げてみます。
全体像
KAYU15のカラーリングはグレーがメインで裏地や差し色が赤です。
KAYUシリーズの形状は、NEMOの十八番のスプーンシェイプではなく、軽さ重視のマミー型です。
シュラフ上部はこんな感じ。
縦ラインのボックスキルトになっていて、中綿の重量は約480gです。
見ただけでふんわりとしてボリューム感があります。シュラフを手で押すと手がもふっと沈みます。視覚からも感触からも、暖かいであろうことがよくわかります。
また生地が厚いです。
モンベルのダウンハガーは10デニールの薄く軽い生地を使っていますが、KAYU15は20~40デニールの厚い生地を使っていて、耐水、耐久、保温といった面で強そう、というか安心感があります。その分重いのでしょうけれども。
次にディテールを見ていきます。
胸ポケット
左胸のあたりに貴重品やスマホを収納できるポケットがあります。
ここにスマホをしまっておけば、暗いテントの中でスマホが迷子にならないので助かりますね。
温度調整(TERMO GILLS)
NEMOのシュラフのデザインを特徴づけている胸のあたりに入っている2本ラインは”TERMO GILLS”と言います。
ネットで調べたら、GILLは鰓(えら)のことでした。
このGILLSはチャックになっていて、開けると内側の熱気を外に逃がすことができます。
温度調整が目的です。
ただ、中から外へ直接アクセスできるわけではないので、冷気が一気に入り込んできたりはしません。あくまでじわじわゆっくりと温度を下げる役割のようです。
防水透湿素材
このシュラフにあって他のシュラフにない大きなポイントは、テントに触れやすい足先と頭が防水になっていることです。
これにより結露でダウンシュラフが濡れる心配が軽減されます。
まずはフットボックス側から見ていきます。
黒い部分が防水透湿素材です。
裏側も広範囲にわたって防水加工されています。
続いてフード側。
同じく黒い部分が防水透湿素材です。
裏側も防水透湿素材が回り込んでいます。
防水透湿素材の部分にも縫い目があるので完全防水ではないと思います。
さすがに水をかけて防水性能を試したりはしていませんが、シュラフの表面に防水透湿素材を使ったうえに、充填されているダウンも撥水加工しているようなので、テントの結露くらいなら十分防いでくれそうです。
ジッパー
ジッパーは安心のYKK製です。
首元にジッパーが当たらないようにガードあり。
ドラフトチューブ
ジッパーを開けると、赤色の生地が現れます。
なかの生地は少しだけ肌触りがいいです。タフタ生地というものを使用しているそうです。つるつるではなくしゅるしゅるな感じ。
ジッパーに沿ってドラフトチューブが伸び、首元や肩まで包み込んでくれます。
寝ているときに冷気が入り込まず暖かいです。
車内で仮眠してみた
せっかく手に入れたKAYU15の性能を試してみたい!のはやまやまですが、あいにく冬山登山や冬キャンプに行く予定はありません。(冬山は怖くて行けねー)
とりあえず冬の夜、外気温が5~6度くらいの時間帯に、暖房を切った車内で1時間ほど仮眠してみました。
シュラフのなかはフリースを着ていると暑いくらいでした。
いつもキャンプで使っているダウンハガー800#3よりも暖かくて、ダウンにどっぷり包まれている感じがしました。
そして1時間後にシュラフの外に出たらやはり寒かった。
快適温度0℃以下は伊達じゃないと思いました。
暖かさは満足ですが、気になった点もあります。
それはストレッチ性が全くないことです。膝のあたりが窮屈に感じました。
モンベルのダウンハガーはストレッチ性をウリにしているだけあって、同じマミー型でも足を自由に動かせて狭さは感じないんですよね。
KAYU15は先細になっている膝から下が動きづらくてやや寝心地が悪く感じました。
このへんの自由度を求めるならNEMOのなかでもスプーンシェイプのRIFFやDISCOの方が良いかもしれません。
まとめ
NEMO KAYU15の良いところと悪いところをまとめます。
良いところ:
- 快適使用温度−3℃で、重量が1kg未満
- フードとフットボックスが防水仕様で、テントの結露に強い
- 胸ポケットにスマホがしまえて便利
- セールや割引があるので思ったよりも安い
悪いところ:
- モンベルのダウンハガーと比べてストレッチ性がないのでやや窮屈
- ダウンハガーと比べるとやや重い
とりあえず暖かい!
そして結露による濡れの心配をしなくてよいのでシュラフカバーを考えなくてよいのが嬉しいです。
やや重いのがネックですが、シュラフカバーを持っていかなくても良いと思えばプラマイゼロですかね。
それから、割引セールのないモンベルと違って、Amaoznや楽天でよくセールしているみたいなので、思ったよりも安く買えます。
以上より、NEMOのKAYU15は暖かくてコスパの高いシュラフです!
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