金沢が誇る音楽ユニットcapsuleが前作「WAVE RUNNER」から約7年10ヶ月となる16枚目のアルバムを発売しました。
タイトルは「メトロパルス」です。(カタカナのタイトルは1stアルバム以来?)
ここ最近全く音沙汰がなかったので、ぶっちゃけ中田ヤスタカさんはもうcapsuleのことを忘れちゃったのかなと思っていました。
でもこうして無事新作が発表されてよかったです。
なにせ地元金沢で唯一の全国区の音楽ユニットですからね!これからもずーっと活動し続けてほしいです。
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さて「メトロパルス」の感想です。
まずはメロディやサウンドについて。
前々作の「CAPS
LOCK」はボーカル曲少なめでしたが、今作はボーカル曲が多めです。ボーカル曲が多いのはやっぱ嬉しいですね。
中田ヤスタカらしいピコピコ感は健在ですがやや控えめ。キラキラに装飾しすぎてはいません。
メロディラインからはどことなく80年代後半から90年代前半っぽさを感じます。(⑦「シーサイド・ドリームス」⑨「エスケープ・フロム・リアリティ」など)
更に言うと、ところどころローファイな印象(例えば②「ギヴ・ミー・ア・ライド」の20秒らへんとか⑩「トゥー・マイ・ワールド」のPiPoPaとか)すら受けます。
また今までのcapsuleになかったものとしてホーンの音(⑥「ワンダーランド」、⑧「スターリーナイト」)があります。ホーンがジャジーな雰囲気を醸し出していて、アルバム全体の良いアクセントになっています。
①「ひかりのディスコ」、②「ギヴ・ミー・ア・ライド」、⑤「バーチャル・フリーダム」など踊れるものもありますが、激しいフロアチューンということはない。かといってゆったりとしたラウンジ系でもなく、アルバム全体から感じられるのは「レトロ」「モダン」「大人な」といった単語です。
ニュートラルややハイくらいを攻めた仕上がりがとても気持ちいいです。
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歌詞はどうでしょう?
今作はボーカル曲が多いこともあってか珍しく歌詞カードが付いていました。
歌詞を拾っていってみます。
「新しい世界をつくりだそう」(①ひかりのディスコ)
「近未来テック 恋してる」(②ギヴ・ミー・ア・ライド)
「カプセル アクセスメモリー」「夢のなかのコンピューター」(⑤バーチャル・フリーダム)
「新しい街の中へとジャンプ」(⑩トゥー・マイ・ワールド)
書ききれませんでしたが、⑧⑨にも「世界」という言葉が出てきます。
アルバムを介して、SFのような近未来の世界あるいは仮想空間を構築しようとしているのが、初期のcapsuleを彷彿とさせます。
しかもSFといっても時間が進んでいる感じはなくむしろ巻き戻っているようなどこかレトロな近未来感があり、宙に浮いた感覚を受けながらもちょっと落ち着いた気持ちになったりもして、ほっこりとするのでした。
なんというか絶妙なバランスでできたアルバムだなぁと。
ということで名盤確定で。
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最後にOfficial Music Videoを貼っておきますね。
ひかりのディスコ:
ギヴ・ミー・ア・ライド:
バーチャル・フリーダム:
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