【感想】大原ゆい子「星に名前をつけるとき」|元気ときどきしっとり。いつでも聴けるアルバム

「無職転生」のソングコレクションが素晴らしかったので、ボーカルの大原ゆい子さんのオリジナルアルバム「星に名前をつけるとき」を購入しました。

大原ゆい子「星に名前をつけるとき」

どんなアルバム?

「星に名前をつけるとき」は大原ゆい子さんの1stアルバムです。

   収録曲は16曲(インストなし)なのでボリューム満点です。


   僕が先に知った「無職転生」のアルバムでは、大原さんの楽曲はクールで難しいイメージでした。

   しかしこのアルバムを聴いてイメージがガラッと変わりました。

   明るくて元気な曲もあれば、夜の闇のぬめっとした質感を備えた曲もあり、表情がとても豊かです。

   また歌声が可愛らしいのに芯があります。ギター1本の弾き語りでも、大所帯のバンドサウンドでもどちらでもいけちゃう存在感があります。


「星に名前をつけるとき」はアニメのタイアップ曲が多いこともあって、全体としてはポップでキャッチーな印象です。

   ①「Magic Parade」、④「透明な翼」、⑥「えがおのまほう」、⑪「ハイステッパー」などのアップテンポな曲は、眠たい朝の気つけ薬に、遠出のドライブのBGMに、ランニングのお供にぴったりです。(車のなかで「はなかっぱ」の主題歌⑥が流れたときは長男が歌いだしてテンション上ってました)

   一方で⑨「雨宿り」、⑩「205号室」、⑬「変わらない宝物」、⑯「夜になれば」などは大人な雰囲気をまとっていて、夜、部屋を暗くして心静かに聴いていたくなります。


   子供も大人も、朝でも夜でも聴けて、長く楽しめるアルバムだと思いました。


各曲の感想

   簡単に全16曲の感想を書きます。


1. Magic Parade

 作詞、作曲、編曲はMANYOさん。無職転生のソングコレクションでアレンジを担当されていた方ですね。

   映画『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』の主題歌です。

   リトルウィッチアガデミア、面白そうなのですがまだ観れてないです。dアニメかプライムで配信されないかなー。


   オープニングにふさわしい明るくて疾走感があります。

   マジックパレードというタイトルも何かが始まる予感にあふれていてわくわくしますね。

   ハンドクラップが入る中盤がアレンジの聴きどころです。いったんテンポが遅くなってタメた後にテンポが戻るのが、良いフックになっています。


2. ゼロセンチメートル

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   TVアニメ「からかい上手の高木さん2」オープニングテーマです。

「高木さん」は漫画は持っているのですがアニメは観たことがありませんでした。「3」からようやくdアニメで観れるようになったので観ています。


   ひとこと、声が可愛らしい!

「高木さん」のあのくすぐったくてなんとも妬ましい(?)雰囲気にぴったりです。

   それにしても歌によって声の雰囲気が変わるのがすごいなぁと。


3. 夢の途中で

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   イントロのギターのバッキングがシャリッとしていてかっこいいです。

「どんな困難だって越えるまで苦しいでしょ……負けない気持ちを持ち続けて」と歌っています。

   全体的にロックなお味の歌です。


4. 透明な翼

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』の第2クールエンディングテーマです。


   キラキラしたサウンドと透き通った声とまっすぐな歌詞が重なって、聴いているととても気持ちがいいです。心もキラキラしてきます。


5. 星が眠るまで踊ろうよ

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   ここでミディアムテンポな曲を挟んでくるのがなかなか憎らしい。

   おかげで次の「はなかっぱ」の勢いが倍になって聞こえます。


6. えがおのまほう

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   TVアニメ『はなかっぱ』のオープニングテーマです。


   いきなり「かっぱっぱー はなかっぱ」と歌いだしたときはどきりとしましたが、歌詞もメロディもノリノリで楽しいです。ご機嫌なトランペットも◎。

   サビの「花咲く笑顔に」の「に」の歌い方が可愛らしいと思っていたら、歌詞カードを見ると「花咲く笑顔 にっ」と書いてありました。ニッと笑ってるんですね。脱帽。

   それにしてもミディアムテンポの5曲目からのギャップがすごい。引き出しの多さがうかがえます。


7. からっぽになりたい

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   特に用事のない休日に聴くといい感じでからっぽになれます。ぼけー。


8. 煌めく浜辺

   作詞、作曲は鈴木慶一さん。

   TVアニメ「宝石の国」のエンディングテーマです。

   なんだか不思議な歌です。

   足が地に着いているようないないような、空に浮いているようないないような。地面すれすれのなんとも収まりの悪いところをさまよっている感覚になります。

  コードの使い方が普通と違うのかも。詳しくはわかりませんが。


9. 雨宿り

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   ここからの2曲はちょっと大人な雰囲気に変わります。

   この歌は雨の日のじめっとした肌触りが感じられて好きです。


10. 205号室

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

「約束も出来ない 限りあるこの世界を
   愛した君は僕との未来の
   口を塞いだまま」という歌詞がゾクッとします。

   歌い方もちょびっと妖艶ですし。


11. ハイステッパー

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   TVアニメ「はねバド!」のエンディングテーマです。

   一転して元気全開。緩急の付け方がお見事。


12. 言わないけどね。

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   TVアニメ「からかい上手の高木さん」のオープニングテーマです。


   この歌も2曲目同様、かわいらしい。ほわほわします。

「君となら なんて思ってたって 言わないけどね」ってサビの歌詞がくすぐったい!!


13. 変わらない宝物

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

「一緒に帰ろう」と小さく始まって「見上げれば どこまでも……」と大きく広がっていく構成が素敵です。

   胸の奥にそっとしまっておきたくなる歌です。


14. 月より綺麗だった

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   イントロのアコギの鳴り方で、「あ、これ好きなやつだ」と思ってしまった曲。

   こういうサウンドと雰囲気に弱いです。

「例え話のように夢を語っていた日々」とか「月より綺麗だったものがわかったよ」とか、なんか泣けるのです。


   ここからの曲名は「月」「星」「夜」と続きます。アルバムタイトル回収といったところでしょうか。

   このアルバムの核になるパートなのかもしれません。


15. 星を辿れば

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』のエンディングテーマです。

   ふんわりと始まって徐々にテンションが上がっていく展開が好きです。

   特に最後の「そう 泣いて笑って食べて寝ても」のところの畳み掛けるような勢いがgood.


16. 夜になれば

   作詞、作曲は大原ゆい子さん。

   バーとかで流れてそうな雰囲気の曲。

   ウイスキーをロックで飲みながらクールに(?)聴いていたいですね。

   アルバムのラストをしっとりと、しかし華やかに飾ってくれます。


む す び

   僕にとっては大原ゆい子さんのアルバムは「無職転生テーマソングコレクション」に続いて2枚目ですが、「星に名前をつけるとき」は明るい曲から落ち着いた曲までいろいろあってとても楽しめました。

   特に、明るいアップテンポな「マジックパレード」やバカみたいに元気な「えがおのまほう」と、しっとり暗めな「雨宿り」「205号室」「夜になれば」とが一つの作品のなかに同居しているところがすごいなと感じました。

   歌によって歌声の雰囲気も変わりますし、多才な?多彩な?アーティストだなと。

   次回作が出たらまちがないなくまた聴きます!


   今作のおすすめは①「Magic Parade」、⑥「えがおのまほう」、⑫「言わないけどね。」、⑭「月より綺麗だった」、⑮「星を辿れば」です。

   実は意外と⑥の「はなかっぱ」の歌が一番好きかも。

   元気でノリノリで楽しいのってやっぱりいいですよね。

   子供向けなので、書斎から流れてたらちょっと恥ずかしいけど(^_^;)



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