【感想】大原ゆい子『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』Theme Song Collection|異世界を放浪している気分になる名盤

大原ゆい子『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』Theme Song Collection

   アニメ「無職転生」が面白いです。

   初めは異世界転生モノということで敬遠していたのですが、会社の同僚に勧められてシーズン遅れで観始めたら、すっかりハマっていしまいました。

   まだ全部観てなくていま18回あたりです。


「無職転生」は異世界転生ものだけども主人公無双ではなく、修行や特訓シーンもあり、少しずつ主人公が成長していくところが良いです。

   またRPGっぽいスキルやらレベルやらが出てこず、世界観もしっかりしていて背景美術が美しいところも良いです。

   アニメの中盤以降は異なる大陸や国を旅します。それがロードムービーのようです。自分もまた異世界を旅しているような気分に浸れます。


   その異世界の旅の雰囲気をよりいっそう高めているのが大原ゆい子さんの歌です。

   アニメでは大陸や国、土地が変わるたびにオープニングの曲が変わります。

   美しい背景美術と大原ゆい子さんの歌がうまくシンクロして、異国の土地を巡る高揚感や不安感がうまく演出されています。


   アニメを観ているときから音楽がいいなーと思っていたので、サントラアルバム(Theme Song Collection)が出て即購入しました。

   ボーカル曲のみのサントラってたぶん初めて買ったんじゃないかな。

   全8曲と少なめですが、中途半端にインストが入ってないのですっきりしています。エッセンスが凝縮されている感じ。

   またブックレットの巻末に大原ゆい子さんとアレンジャーのMANYOさんの対談が掲載されています。ページ数は4頁で、MANYOさんの担当した6曲全曲を解説しています。

   異国の雰囲気を出すためにたくさんの楽器を使っていることや、この曲はどういういうイメージで作ったかなど、楽曲制作の舞台裏が知れて面白かったです。


   購入して以来アルバムを何度も繰り返し聴いています。8曲まとめて聴くとアニメの世界観をどっぷり感じられて素晴らしい。知らない世界を放浪している気分になります。

大原ゆい子『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』Theme Song Collection

   おすすめは①「旅人の唄」②「目覚めの唄」③「継承の唄」⑦「オンリー」です。

   ①は新しい世界の扉が開かれるような壮大なイントロ(しかし大げさではない)が素敵です。

   ②はアウトロのギターが粘っこくてかっこいいです。

   ③はポコポコした打楽器の音とサビのスピード感がいい。跳ねたくなります。

   ⑦はシングルカットできる迫力があります。特にサビの入り方がかっこいいですね。「壊したい 壊してしまいたい」のところ。スリリングでぞくぞくします。


   あくまでサントラなのでアニメを観ていない人にはなかなかとっつきにくいところがありますが、普通のサントラと違ってインストがないので、純粋に大原ゆい子さんのボーカルアルバムとして聴いても楽しめると思います。


   大原ゆい子さん、僕は今回初めて知りましたが、シンガーソングライターです。

   歌声が綺麗だし、バラードからアップテンポな曲までどれも良かったので、これからの活躍に注目です!


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