NHK-FM ディスカバー・クイーン 備忘録⑮ 〜朝日順子、佐藤竹善

   10月後半のNHK-FM「ディスカバー・クイーン」は洋楽歌詞解説家の朝日順子さんとSING LIKE TALKINGの佐藤竹善さんを迎えたゲスト回でした。

   朝日順子さんは今回で3回目ですかね。毎回興味深い話を聞かせてくれて楽しいです。

   そして佐藤竹善さん!!SING LIKE TALKINGは好きなバンドの1つなのでゲストでの登場が嬉しかったですし、竹善さんのクイーン愛あふれるトークがめちゃめちゃ楽しかったです!


   ということで、これまで同様にまだまだクイーン初心者の僕が番組内で新たに知ったこと、興味を持ったことを備忘録がてらここに残していきます。


第29回 女王様のよろず相談室  

【放送日】 10月17日

【DJ】サンプラザ中野くん,パッパラー河合

【ゲスト】朝日順子(洋楽歌詞解説家)


   今回朝日さんが解説してくださった楽曲は"Long Away"と"My Melancholy Blues"の2曲です。


   まず、ロングアウエイについて。

   作曲はブライアンです。

   和訳すると「長いこと離れている」となりますが、ツアー中に「家から遠く離れて辛い」という意味があるようです。

   ブライアンはよほどライブで心が疲れていたのか、ツアー中に星案内を買って出たりしていたそうです。

   ロックスターも大変ですね……


   また、天文学を学んでいたブライアンらしい歌詞がいくつもあるそうです。「月の光」や「陽の光」、「星を追っかけている間の孤独の囁き」など。

   それから「ほら悩み事をスーツケースに入れて」というフレーズが素敵だと朝日さんはおっしゃっていました。


   続いての曲は「マイ・メランコリー・ブルース」です。

   これはアルバム「世界に捧ぐ」のラストナンバーでジャジーな曲です。


   朝日さんの解説によると「マイメランコリー・ベイビー」という古い歌に対する返答歌のようであり、「パーティで恋人に振られて落ち込んでいるから迎えに来て」と言っていて、まるでわがままなメレンコリーな気持ちを貴人化しているようであり、女性のような、猫のような歌だと話していました。

   そして「パンク全盛期にあえてこの歌をぶつけてくるところがかっこいい!」とも言ってました。


第30回 クイーンズ・コミュニティー

【放送日】 10月24日

【DJ】サンプラザ中野くん

【ゲスト】佐藤竹善


   待ってました!佐藤竹善さん!

   学生時代、周りにSING LIKE TALKINGのファンは多かったですし、僕もライブを一度観に行ったことがあります。

   SING LIKE TALKINGは邦楽なのに洋楽のような感覚があって、聴いていると一段おとなになったような気がしました。実際どの曲も流行りの曲にないかっこよさがありましたし。


   そんな若かりし頃の憧れのボーカリスト竹善さんがゲストで出演されたわけですが……とにかく饒舌!よくしゃべる!こんなにクイーンのことが好きだったんですね。

   竹善さんが13歳の頃からクイーンを聴いているそうです。

   初めて聴いたのは「キラークイーン」で、中学のときに友達が「オペラ座の夜」を持ってきてこれ聴いたほうがいいよとすすめてくれて、初めてリアルタイムで買ったクイーンのアルバムは「世界に捧ぐ」で、学生の頃コピーバンドで「永遠の翼」をベースを弾きながら歌った……と語りだすとクイーンの話が出るわ出るわ。ほんと楽しそうでした。


   竹善さんが選んだ曲は”You're My Best Friend”、”Who Needs You(恋のゆくえ)”、”Spread Your Wings(永遠の翼)”の3曲でした。全てジョン・ディーコン作曲です。


   ”You're My Best Friend”については「ベースラインが最後に上がって終わるのが珍しい。チェロっぽい」「ドラムのおかずもあがっていく」「全部珍しい」と話してました。


   ”Who Needs You(恋のゆくえ)”については「ボーカルが片側に寄ってる」「作曲家がベースを弾いているという感覚のベースライン」と話してました。


   ”Spread Your Wings(永遠の翼)”については「優しいピアノなのに、ボーカルがずっと強い 。フォルテッシモ。実はこういうのはやらない」と話してました。


   追いきれずに省略してしまいましたが、竹善さんが語られた内容は本当はもっと細かかったんですよ。あの西脇さんばりにマニアックな解説をしてました。

   ほんと、クイーンを聴き込んでいて愛されてるんだなぁというのが伝わってきました。


   また佐藤竹善さんはもともとアマチュア時代はベースを演奏していたそうです。(知らなかった!)

「ジョン・ディーコンの黙々と弾いているスタイルに憧れた」「高校3年までベースをやっていて人前で歌うのは恥ずかしかった」と話されていて驚きました。

   竹善さんは歌声がものすごく素敵なので、僕は天性のボーカリストだと思っていたのですが、御本人はそんな風には思ってなかったご様子で。

   スピッツの草野さんもデビュー当時は歌声に自信がなかったと言ってましたしね。バンドが好きなボーカリストってそういうところあるのかなぁ。


   ちなみにベースでプロを目指すのをあきらめたのは、カシオペアの櫻井さんのベースを聴いて真似できないと思ったからだそうです。そのことを後日櫻井さんに話したら「(ボーカリストとして活躍しているのは)俺のおかげだね」と言われたそうです。こういう逸話、好き。


   最後に竹善さんはクイーンについて「原点」と言っていました。

「青春の思い出ではなく今も現役」なんですって。

   素敵です!!


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