4月からNHK-FMで「ディスカバー・クイーン」というラジオ番組が始まりました。
僕は最近ファンになったばかりのクイーン初心者なので、クイーンのことをより深く知り、より楽しめられるようにと、毎週この番組を聴いています。
そんな僕が番組内で新たに知ったこと、興味を持ったことを備忘録がてらここに残していきます。
9月は変則的な番組編成でした。
第1週目がフレディの誕生日ということで特別企画があり、クイーンズ・クロニクル(各アルバムの解説)が第2、第3週にシフトしていました。
ということで、この備忘録も変則的に第1週目の内容は次回に回して、クイーンズ・クロニクル「華麗なるレース」についてまとめました。
第24回 クイーンズ・クロニクル~華麗なるレース サイドA~
【放送日】 9月12日
【DJ】サンプラザ中野くん, 西脇辰弥
クイーンズ・クロニクルではすっかりおなじみのイケボの西脇さんの登場です。
この週は5thアルバム「華麗なるレース」のサイドAについて西脇さんのテクニカルでマニアックな解説がありました。
オンエアリスト
- Coming Soon
- Tie Your Mother Down
- You Take My Breath Away
- Long Away
- The Millonaire Waltz
- You And I
- My Life Has Been Saved
メモ
「華麗なるレース」は1977年発表の初めてのセルフプロデュースアルバムです。
Tie Your Mother Down:
- ブライアンメイ作曲
- ドラムサウンドの重量感が増して野太い。しかし力任せに叩いているわけではない
- アンビエンスマイク(臨場感マイク)の使い方が変わってきた
- ドラムの録音ではクリアにしたいのでそれぞれのドラムにマイクを付けている(近接マイク)。さらに、反響音を拾うためにドラムから離れたところにマイクを付け足している(臨場感マイク)。この2種類のマイクをミックスすることで迫力が増している。
- イントロがB面のホワイトマンの伏線になっている
- 「手をとりあって」の最後の部分の伏線も入っている
- これら3曲はすべてブライアンの曲である
You Take My Breath Away:
- 8分音符でアルペジオ(フレディ)
- 最後に現れる不思議な神秘的な音はフレディのアカペラコーラスを加工している
- 逆再生にディレイをかけたものを逆再生する(順再生になる)ということをしているのではないか
Long Away:
- 12弦ギターが使われている。キラキラしている
- ロジャーはハイハットを半開きで叩いていて、楽曲の雰囲気に合わせている
- クイーンはエゴではなくてその楽曲にあうように演奏している
The Millonaire Waltz:
- ジョンのベースの音が所狭しと動き回っている。ピアノに寄りそうところもあれば、ベースをピアノに任せて高いところを弾いたり、ロジャーが入ってきてロックになったら裏方に回ったり。
- この曲はジョンのベースが最高域に達した瞬間である
My Life Has Been Saved:
- ジョンの曲で初めてフレディがピアノを弾いた曲
- フックの効いたギター、カラフルなドラム。バンドが一丸となってジョンの曲を盛り上げていこうとしているのがわかる → バンド愛に満ちた歌である
第25回 クイーンズ・クロニクル~華麗なるレース サイドB~
【放送日】 9月19日
【DJ】サンプラザ中野くん, 西脇辰弥
続いてB面の解説です。
オンエアリスト
- Man On The Prowl
- Somebody To Love(愛にすべてを)
- What A Friend We Have In Jesus(いつくしみ深き友なるイエス)/ Aretha Frankli
- Superstition / Stevie Wonder
- White Man
- 懐かしのラヴァー・ボーイ
- Drowse(さまよい)
- Teo Torriatte(Let Us Cling Together)(手をとりあって)
メモ
Somebody To Love(愛にすべてを):
- フレディ作曲。アレサ・フランクリンに憧れて作った曲。ゴスペル。ソウル。
- 最後の急速に駆け下りるペンタトニックスケール(5音音階)はソウルシンガーがよく使うもの(「サムバディ ラ〜〜」のところ)
White Man:
- ネィティブアメリカンの視点でやってきた白人のことを歌っている
- 次作の「世界に捧ぐ」とつなぐ要素がある。3拍フレーズ。(ホワ〜イマ〜ンのところや、ギターのディレイなど)。ポリリズム。
懐かしのラヴァー・ボーイ:
- ミュージックホール的な曲の最後のもの。円熟の域。
- エンジニアの人が2秒だけ歌うシーンもある
Drowse(さまよい):
- いつもはロックで侠気なロジャーがアンニュイな歌い方をしている
- コード進行もAmajかDmajかわからないような進行をしており、アンニュイな感じが出ている。まさにさまよっている
Teo Torriatte(Let Us Cling Together)(手をとりあって):
- ブライアン作曲。4声和音がブライアンらしい
- ハーモニウムという楽器を使っている(ものすごく高級な足踏みオルガン)
- 一番最後のコーラスは大ホールで何千人も入って歌っているよう。どうやっているのか?
- 西脇さんの推測によると、①長いリバーブをかける。②逆再生にリバーブをかけて逆再生する。③ ①と②をかけあわせる
- 正しいタイミングよりも先に聞こえてくる音声に注目!
* * *
西脇さんの解説を聴いていると「逆再生」がよく出てきます。
クイーンは逆再生が好きだなぁと。
そのおかげであの重厚感や広がりが得られているのだと思うと逆再生様々ですね。
そしてジョン・ディーコンさんの活躍がこれまで以上に目立ってきました。
次回のクイーンズ・クロニクルのお題である「世界に捧ぐ」には「永遠の翼」も出てきますし、西脇さんの解説が楽しみです。
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