【感想】歴史の長いT-SQUAREの後半を5年区切りで聴く

   最近になりT-SQUQREにハマってアルバムを買い集めています。

   しかしT-SQUAREは歴史も長ければアルバム数も多い!

   どれから聴けばいいのか、そもそも彼らの新旧の音楽を簡単に把握するにはどうしたらいいのか。

   T-SQUAREの歴史の前半分までは20周年のころに発売された”Wordless Anthology I, II ,III"に集約されています。

   僕もこの3枚を聴いてT-SQUAREの前半を楽しみました。(たぶんこれだけだと全然足りないとは思いますが)


   ではその後の20年をどうすればいいか。

   これといった良いベスト盤はなさそうです。

   そこでデビュー25周年以降5年周期で発売されている企画アルバムに着目しました。

   2003, 2008, 2013, 2018年にそれぞれ、旧メンバーを集結したスーパーバンド形式など通常と異なるメンバー構成で演奏したスペシャルアルバムが発売されています。

   ベスト盤ではありませんが、これらを聴いていけばT-SQUAREの後半20年の歩みを把握できるのではないかと考えました。

T-SQUARE spirits, Wonderful Days, smile,  It's a Wonderful Life!


   ということで、今回はT-SQUAREの周年記念アルバムの感想になります。


4枚の周年企画アルバムを一言で表すと?

   4枚とも個性が違っているので連続で聴いていても飽きがこないです。

   僕が感じたそれぞれのアルバムのイメージはこんな感じ↓↓


① spirits(25h anniv.): 高原を走り抜けるような爽やかさ!

② Wonderful Days(30th anniv.): 上質なカフェタイムに

③ smile (35th anniv.): 夏のドライブのおともに!

④ It's a Wonderful Life!(40th anniv.): 同窓会のパーティ会場に!


   おすすめはノリもよくて痛快な①③です。


   次にアルバムごとの簡単な感想を♫

   果たしてT-SQUAREは25〜40年の間にどんな変化を見せたのか!?


spirits(25h anniv.)

   2003年に「THE SQUARE」名義で発売されました。


   とにかく爽やかな一枚です。

   まずオープニングナンバーの「風の少年」が爽やかです。アコギで始まるのがまた憎らしい。疾走感もあり気持ちがいいです。

   続く2,3曲目も爽やかで、途中にバラードを挟みながらも最後までずーっと爽やかです。1曲目のイメージがそのままアルバム全体のイメージになっています。

   高原の風に吹かれてどこまでも駆けて行きたくなります。


    好きな曲は①「風の少年」、②「ONCE IN A LIFETIME 」、③「EUROSTAR 〜run into the light〜」、⑤「DOORS」、⑥「TRUE LOVE」、⑦「7 MILES BRIDGE」、⑧「REFLECTION」です。(だいたい全部やん)

   ①②③⑦は爽やかさ満点!爽快かつ清涼感があります。

   ⑤「DOORS」、⑧「REFLECTION」は時おり入るHIP-HOPテイストがおしゃれでかっこいいです。

   ⑥「TRUE LOVE」は日本海に沈む夕日を見ながら恋人と聴いていたくなります。

   

   ということで、良い曲だらけなのでおすすめの一枚です。


 Wonderful Days(30th anniv.)

   2008年に「T-SQUARE SUPER BAND」名義で発売されました。


   オープニングナンバーの「Islet Beauty」は冒頭のパッパラパというホーンの音が軽快な1曲です。マクドナルドのCMにも使われたそうですが、んー、覚えていないですねぇ(^_^;)

   この曲はアニバーサリーにふさわしいご機嫌なナンバーなのですが、他の曲はややおとなしめでアルバム全体で見るとあまりお祭り感はありません。

   Amazonのレビューを読むと「スムーズジャズみたい」という意見もあったりして、評価は決して高くないです。僕もお祭り的なものを求めるとちょっと違うかなぁと感じました。

   ただスムーズジャズっぽい③④⑧などもそういうものだと思って聴けば流れるようなメロディが美しくて良いです。

   お家でカフェを楽しむときにBGMに流せば上質な時間を過ごさせてもらえるのではないでしょうか。


smile (35th anniv.)

   2013年に「T-SQUARE SUPER BAND」名義で発売されました。

   僕にとっては初めて買ったT-SQUAREのアルバムということでちょっぴり思い入れがあります。大好きなアルバムです。


   まずなんと言ってもオープニングナンバー「Open The 35th Gate」が素晴らしいです。

   タイトルのとおり新しい扉をバーンと思い切り開くような爽快感があります。

   アップテンポで気持ちよくドライブにもランニングのBGMにももってこいです。

   そして2分頃から始まる各パートのソロがいい!ベース→サックス→ギター→ピアノ→ドラムの順につなげていくのがたまらないです。

   インストバンドの音楽はこういうのが聴きたいんですよ!と声を大にして言いたい。ライブでも聴いてみたかったです。


   他の曲も全体的にご機嫌なものが多いです。

   ずんずん盛り上がっていく⑧「Fine Play!」もおすすめですが、後半のハイライトはミディアムテンポの⑨「微笑みを忘れない」です。

   この曲のメロディがものすごく好きです。途中のピアノとホーンもたまらない。

   聴くたびに胸のなかにノスタルジックなものがあふれて心がかき乱されます。じわじわときて、最後はうおおお!!ってなります。

   おすすめの一枚です。


It's a Wonderful Life!(40th anniv.)

   2018年に「T-SQUARE & THE SQUARE Reunion」名義で発売されました。


   アニバーサリーらしいお祭り感のある、楽しくて華やかなアルバムです。

   前作「smile」がわーっと弾けて走り出すイメージだとしたら、今作は同窓会のパーティ会場のようなイメージと言えばいいでしょうか。どちらも楽しいけどちょっとジャンルが違う、みたいな。


   華やかでにぎやかな①「Goleden Splash」で幕を開け、同じく華やかで上昇感のある⑩「It's a Wonderful Life!」でラストを締めるという構成がgoodです。

   特に⑩は曲が進むにつれて各楽器がこれでもかというくらいに音を畳み込んできて、上へ上へとぐんぐんと引っ張られていく感覚が最高です。次の5周年に向かっていく感じ、あるいはパーティは終わらずまだまだ宴は続いていく感じがします。


   他には⑥「Old School Babies」、⑧「HELLO LIKE BEFORE」も好きです。

   ⑥は途中に鳴るパーカッションの乾いたポンポカという音がエキゾチックですし、サックスの旋律が妖しくてぞくぞくします。

   ⑧は淋しげなメロディ美しいです。インストもののバラードは実はちょっと苦手なのですが、この曲は別格ですね。キュッと胸が締め付けられます。


   ところでジャケットに書かれている「素晴らしき哉人生」というフレーズはちょっと蛇足かなと思いました。

   それはアルバムタイトルと楽曲だけで十分伝わってくるので。あえて言葉にする必要はないかなと。


むすび

   以上、T-SQUAREの25周年から40周年までの周年企画アルバムの感想でした。

   歴史が長いのに、どのアルバムも繰り返し聴いてしまう魅力にあふれています。

   T-SQUAREはコンスタントに名盤を出し続けてるのがほんと凄いです。

  

   ただ、T-SQUAREの歴史を追っていくときに企画アルバムを5年毎に聴いていくのはかえって流れがわかりづいらいのではないか、と今気づきました。

   演奏するメンバーもいつもとちょっと違ったりするわけですし。スペシャル感を出した作りにしようという意図もあるでしょうし。

   あらら。


   ということで、次回からは僕が今持っている一番古いオリジナルアルバムから順に感想を書いていきます。

   まずは2006年発売の32枚目のオリジナルアルバム「BLOOD MUSIC」です。

   さてさてどんな感想が飛び出るか。


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