ジャッカルじゃないよシャッフル 〜スピッツ「遠吠えシャッフル」感想

 「遠吠えシャッフル」はスピッツの14thアルバム「小さな生き物」の10曲目に収録されています。

   初っ端からリズムが景気よく、前へ前へとぐいぐいと進んでいきます。

   このノリの良さはちょっと「野生のチューリップ」に似てる気がしますね。特にギターとか。

   メロディだけなら、そのままテーマソングにして遠足に行けそうです。(そうでもない?)


* *

   歌の内容はなんだかよくわかりません。

   内容をつかむポイントは最初と最後に出てくる「正義」でしょうか。


正義は信じないよずっと
   鳴らす遠吠えのシャッフル」

   正義を疑っているところからすると、社会批判的な歌なのかな。

   他にも「居場所があんのかわかんねぇ 美しすぎるクニには」と言ってますし。

   いつものスピッツとは違ってちょっとメッセージ性を含んでそうです。


   そうかと思えば「ムダな抵抗も 穴を穿つ」なんて言ってたりもして、相変わらずエロかったりもします。

   なかなか掴みどころのない歌です。


* * *

   それにしてもタイトルの「遠吠えシャッフル」って何なんでしょう。

   実は最初、シャッフルをジャッカルと勘違いしていて「おお、犬(スピッツ)が犬(ジャッカル)のことを歌ってる。珍しくド直球!」と感心してしまいました。

   はい、シャッフルでしたね。トランプの札を切ったりする方の。とんだ勘違いでした。


   自分なりの解釈では……、「正義」は絶対的な真理ではないし、不変でもない。トランプのようにたくさんの種類の正義があったっていい。たった一つの正義なんて信じないで、いろいろな正義をシャッフルしちゃえ。逆さまにしても裏返しにしてもいいんだぜ。

   とかなんとかそんな感じなのかなと思ってます。


   まあ、「いけない願望」とか「穴を穿つ」とか言っているのでエロい方向に解釈を全振りしてもいいのかもしれないですが(^_^;)

   どう読むにしても、明るいリズムとメロディのわりにはなかなか際どい歌詞だなーと思うのでした。


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