ディープラーニングG検定に合格しましたので、僕がした勉強方法とテスト対策を紹介します。
基本的には参考書を読んで問題集を問いて無料の模擬テストをして”ONE NOTE”アプリでカンペを作成して試験に臨みました。
はじめに
この記事の作者(つまり僕)のスキルがわからないと試験勉強の参考にならないと思いますので、最初に僕のことを少し書きます。
仕事はソフトではなくてハード系です。
そのためディープラーニングは全くの専門外です。
とはいえ、事務職や文系というわけではないので、初めて見る専門用語ばかりでも、ついていけないことはないです。
ソフトが全然できない技術屋さんが趣味で違う畑をのぞきに来ました、と思ってください。
勉強時間
試験の4ヶ月前から勉強を始めました。
1日の勉強時間は約15分です。
試験2週間前からは1日1時間程度勉強してたかもしれません。
勉強時間の合計は40時間くらいでしょうか。
参考書&問題集
次の3冊を利用しました。
- 深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト
- 最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集
- これ1冊で最短合格 ディープラーニングG検定ジェネラリスト 要点整理テキスト&問題集
①「公式テキスト」(白本)は他の方がレビューしているとおり、これだけでは内容が浅すぎてまったく試験の役には立たないです。
ただ、僕のような素人にはディープラーニングの全体が俯瞰できるので、取っ掛かりとしては最適でした。
ディープラーニングのDの字も知らない人はまずここから読み始めるのが良いと思います。
②「最短突破問題集」(茶本)を僕は一番使いこみました。おすすめです。
問題の量も多く、質も高いです。この問題集を理解して8割方解けるようになっていれば本番のテストもいけると思います。
また回答頁の解説も丁寧でわかりやすかったです。この解説頁をそのまま参考書として出してもらってもいいくらいでした。
③「これ1冊テキスト&問題集」は一番最後に買った参考書ですが、あまり使いませんでした。
頁を開いてみるとわかりますが、文字が細かいです。
そのわりには内容にムラがあって、この本を読んだだけでは「何が課題になって何故この手法ができたのか」などを順序だって理解しづらいです。
基本的にはテキストは①②があれば十分だと思います。
あとはネットでの調査ですね。
特にAI倫理・法規関係は事前に調べて整理しておくことをおすすめします。
試験本番でググって検索しようとしてもなかなか難しいので。
One Noteでカンペを作る
試験はオンラインで行われるため、試験本番にカンペを見るのもググって調べるのも「あり」です。
ただし、試験時間に対して問題数が多いので、当日カンペを見るにしても効率よく見ないと時間が足りなくなります。
どんなアプリがカンペに向いているか、いろいろネットで調べた結果、僕はMicrosoftの”One Note”に落ち着きました。
”One Note”は仕事でも使ったことがなかったので今回が初めてでしたが、かなり使いやすくて便利でした。
下の画像は”One Note”のアンドロイド版をクロームブックで開いているところです。(Windows版でないのはクロームブックで試験を受けたため)
”One Note”は ノートブック > セクション > ページ という順で階層分けされています。
「ページ」に、ネットから文章をコピペしたり参考書の文章を打ち込んだりして、単語の要点をまとめました。
カンペ作りのコツは、一つの単語に対して複数のインターネットサイトから情報を集めてまとめることです。
何故なら同じ単語でも、特徴の捉え方や表現の仕方によって内容が変わって見えるからです。
いろいろな情報を集めておいたほうが試験本番の問題への対応力も強くなります。
模擬テストでお世話になったサイト
特に②は本番に近い問題形式なので、試験前の予行練習として非常に役に立ちました。
勉強の流れ
まず①「公式テスト」を読んでAI、機械学習、ディープラーニングの内容をざっと把握します。
次に②「最短突破問題集」を3回解きました。
2,3回目はかんたんな章を飛ばして3,5章を特に重点的にやりました。
その後、①②で足りない知識がないか心配になったので③「これ1冊テキスト&問題集」を学習しました。
このフェーズはなくてもよかったかもしれません。その代わりにもっと早い段階で模擬テストをしたほうが身になった気がします。
最後に、試験まで2週間を切った頃からOne Noteでカンペを作り出し、1週間前に無料の模擬テストを受けました。
このフェーズはもっと早くてもよかったですね。1ヶ月前には始めるのが無難かと。
特に模擬テストは重要です。
G検定は2時間で約200問を解きます。1問にかけられる時間は30〜40秒程度と短いです。
この時間感覚を模擬テストで把握しておかないと、本番で全問解けずに時間が切れてしまうこともありえます。
試験前の準備
自分の受ける環境で問題なく試験ができるかは、事前に公式サイトで練習問題を問いて確認しておきましょう。
僕はクロームブックを使いましたが、トラブルなく試験できました。
試験本番
試験は2時間です。
家のインターネット環境は安定しているか?
パソコンがいきなり再起動したりしないか?
試験サイトにログインできるか?(パスワード忘れてたら悲惨)
普段の試験と違うのでいろいろ不安になりました。
下の画像は、僕が試験を受けたときの机の様子です。
試験問題はクロームブックの画面に映して、クロームブックにつないだ外部ディスプレイにカンペ用の”One Note”と検索用のグーグルクロームを開き、左手には参考書を置きました。
結局、参考書はほとんど使わなかったです。
パソコンは2画面にしておくと「問題」と「検索」をスムーズに行き来できて便利です。
スマホ(グーグル)の音声認識を活用
わからない問題があっても試験問題はテキストになっていないため、そのまま選択してコピペしてググることができません。
僕はスマホの音声認識を利用して、声を出して問題文を読み上げて問題文を丸ごとグーグル検索にかけました。
試験当日に初めてこの方法を試したのですが、僕が読み上げた長文をグーグルは正確に変換し、途中少しツマッたりしてもリアルタイムでその部分を修正してくれました。
さらに入力された長文から最も関係ありそうなサイトを順に表示してくれるわけですが、欲しい情報(つまり「答え」となる単語が含まれるスニペット)がだいたい上位に現れてくれました。
おかげで正解に速くたどり着くことができました。
試験は問題量が多く時間との勝負です。スマホの音声認識はキーボード入力の手間が省けるのでおすすめです。
ペース配分が大事
試験時間120分に対して問題数は約200問もあるので、1問あたりのペース配分が大事です。
わからなくても何かしら答えを選択して、答えに自信のない問題にはチェックを入れてどんどん先に進んでいくことをおすすめします。
できれば10分ほど残して全問一通り解けるのが理想です。
残りの10分でチェックを入れた問題を見直したり再調査して点数アップを狙いましょう。
結果発表
結果発表はメールで届きます。
僕は3月20日に試験を受けて4月1日に合格通知が届きました。
結果がわかるまでかかった期間は2週間弱です。
さらに2週間ほどすると合格証がPDFで送られてくるそうです。
(この記事を書いている今はまだ届いていません)
おわりに
G検定はあくまでディープラーニングの一般知識を問う試験です。4ヶ月間少しずつ勉強することで、普段はディープラーニングとは全く違う分野の仕事をしている僕でも合格することができました。
もっとも特に実践的な専門知識が身につくわけではないので、これに合格したからといって、今すぐ仕事で役に立つこともないのですが。
まあ、教師あり学習、強化学習、CNN、RNNなど機械学習、ディープラーニングにかかわる単語を少しでも知れたことはよかったかなと(^_^;)
しかしそれよりもなによりも、今回一番の収穫は、スマホの音声認識の精度の高さを身をもって知ることができたことです。
試験問題の長文をあんなに正確に読み取って、欲しい検索結果を表示してくれるとは!
グーグルの音声認識と検索技術があそこまで進歩していたなんて、この試験を受けなければ知ることもなかったでしょう。
そしてその技術の根幹にあるのはディープラーニングです。
近い将来、問題文を読み上げなくても、OCR(印刷された文字を読み取る技術)によって瞬時にG検定の問題文を読みこんでグーグルが回答してくれる日が来るのかもしれません。
ディープラーニングによってディープラーニングの試験が骨抜きにされるというのもなんとも皮肉な話ですが。
最後に、僕のおすすめの参考書と問題集を再掲載します。
'22/01/20 追記
会社の後輩に上記の参考書3冊を貸しましたら、’21年秋の試験で一発合格しました。
この3冊をしっかり勉強すれば、G検定は合格できます!(2人で実証済み)
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