QUEEN初心者のひとことアルバム感想その2 〜Hot Space, A Kind of Magic, The Miracle

   こんにちは。

   クイーン初心者がクイーンのアルバムの感想を語る企画の第2弾です。

QUEEN Hot Space, A Kind of Magic, The Miracle


   前回はグレイテスト・ヒッツIの収録範囲のアルバム3作のひとこと感想を書きました。

   今回はグレイテスト・ヒッツIIの収録範囲いわゆる後期クイーンのなかから3作を選んで感想を書きます。


   なお、僕はクイーンのオリジナルアルバムを年代順ではなく興味を持った順に買って聴いています。

   その際にネットのレビューサイトと次の2つのドキュメンタリーを参考にしました。

  • クイーン ヒストリー 1973-1980(以下、ヒストリー①)
  • クイーン ヒストリー2 1980-1991(以下、ヒストリー②)

   今回はヒストリー②を観て最初に興味を持った Hot Space, A Kind of Magic, The Miracle の3作を取り上げます。


ホット・スペース - Hot Space

   1982年に発売されたクイーンの10枚目のアルバムです。

   ヒストリー②のなかで「発表当時は評判が悪かった。でも今聴くと悪くない」というコメントがありました。同じようなことがアルバム付録のライナーノーツにも書いてありました。

   僕は昔と今とで評価が変わったという点に興味を惹かれました。


   実際に聴いてみると、悪くないどころか非常に良かったです。

   前作「ザ・ゲーム」の流れを引き継いでロック以外にもファンクやディスコの要素も取り入れられて、とにかく軽快でノリがいい。

   ホーンの響きがとベースのリフが耳に残る①「スティング・パワー」、ヒットシングル「地獄に道づれ」を彷彿させる③「バック・チャット」、ギターがかっこいい⑥「プット・アウト・ザ・ファイヤー」。

   そしてラストを飾る⑪「アンダー・プレッシャー」。この曲の最後の大サビは美しく圧倒されます。

   ただ、僕は英語が全くわからないので、後半の盛り上がり方からして、抑圧から解放される歌だとばかり思っていたのですが、和訳をよく読んでみるとプレッシャーに押しつぶされそうなままで歌は終わっていて、ちょっと悲しくなりました。


   全体的にわかりやすくてノリが良いので個人的にはかなりお気に入りのアルバムです。

   しかし、発売当時はこれまでのクイーンの路線から大きく違っていたために、売り上げ的にはいまいちだったそうです。

   それを言うなら前作「ザ・ゲーム」も同じだと思うのですが、「ザ・ゲーム」はヒットしてるんですよね。今の僕からしたら何故あっちが良くてこっちがダメだったのかがよくわからないです。


カインド・オブ・マジック - A Kind of Magic

   1986年に発売されたクイーンの12枚目のアルバムです。

   アニメタッチなジャケットが愉快です。

   映画「ハイランダー」のサウンドトラックとしてクイーンが書いたものをオリジナル・アルバム用にアレンジして制作されました。


   アルバム中盤は個人的にはやや退屈で、前半①②と後半⑦⑧⑨の方がポップだったりハードだったりして好きです。

   サントラという性質のせいか全体的にふわふわとした一風変わった印象を受けます。

   映画の台詞や効果音が入っている⑦「ギミ・ザ・プライズ」が特に面白い。


   タイトルチューンの②「カインド・オブ・マジック」は、本作のなかで最も好きな曲です。MVもファンタジーでコミカルで見ていて楽しいです。

   ヒストリー②のなかでは「フレディの笑い声が入ってるのが良い」とコメントされていました。

   どこでフレディが声を上げて笑っているかぜひ注目して観てみてください。


ザ・ミラクル - The Miracle 

   1989年に発売されたクイーンの13枚目のアルバムです。

   ハードロックな一枚です。

   力強く骨太なアルバムで、前期の「QUEEN II」を彷彿させますが、「II」ほどの重厚さはありません。

   スピード感のある曲も多く、聴きやすいです。後期のアルバムはどれもノリがよくていいですね。


   アルバムの一番のポイントは①〜④までの神がかった流れです。

   ③「ザ・ミラクル」、④「I Want It All」は「グレイテスト・ヒッツII」にも収録された名曲ですし、この2曲の前の①「PATY」から②「カショーギの船」のシームレスな展開がすばらしいです。

   例えるならアジカンの2ndアルバム「ソルファ」の①「振動覚」から②「リライト」の流れを彷彿させます。(喩える側と喩えられる側の関係が逆のような気もしますが)

   とにかくかっこいい!

   その後に続く⑥⑦も良いですし、今風に言うなら捨て曲無しの名盤です。


   それにしても④「I Want It All」の鬼気迫るフレディの歌唱には心が震えます。

   フレディはどんな思いで「全てがほしい」と歌っていたのでしょう。この時期すでにエイズに冒されていたであろうと考えると、それが魂の咆哮のように感じてしまいます。


むすび

   最近になってクイーンを聴き始めたということもあって、重厚な前期クイーンよりも時代の近い80年代の後期クイーンの方が聴きやすくて好みです。

   今回紹介した3作はよくリピートしてますし、ホットスペースとザ・ミラクルはランニングのBGMにもよく合います。


   次回は前期のアルバムからまた3作を選んで感想を書きたいと思います。


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