アンドロイドウォークマン「NW-A106」を手に入れてもうすぐ1ヶ月になります。
イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くときはほぼA106を使ってます。
今のところ大きな不満もなく音楽を楽しんでます。
A106を購入する前からネットのレビューで気になっていたのは電池持ちです。
ほとんどすべてのレビューに「電池持ちはかなり悪い」と書かれています。
たしかに本体のサイズが小さいので電池容量も小さそうです。
音楽再生時の電池消費は?
では実際に音楽を聴くと電池はどれくらい消費するのでしょうか?
たまたま金沢から大阪に特急で出張する機会がありましたので、電車に乗っている間音楽を聴いて電池の消耗度合いを測ってみました。
音楽を聴いた時間は、特急が金沢駅を出発して大阪駅に着く(あるいはその逆)までのおおよそ2時間30〜40分です。
条件は、Wi-Fiオフ。「ClearAudio+」等のDSPもオフ。
音源はSDカードに保存したMQA、AACの楽曲とYouTubeMusicにオフライン保存した楽曲です。(何を再生したかはそのときの気分のまま)
イヤホン/ヘッドホンの条件は4種類です。
① 有線ヘッドホン。NCなし
② 有線イヤホン。NCあり
③ Bluetoothヘッドホン(AAC)。NCなし
④ Blutoothヘッドホン(LDAC)。NCなし
※ NCはノイズキャンセリングの略
およそ2時間半の音楽鑑賞で電池はどれくらい消費したか?
結果は、次のとおりです。
条件 | 電池残量 | 消費量 |
①有線、NC無 | 100→86% | ▲14% |
②有線、NC有 | 100→78% | ▲22% |
③無線(AAC) | 100→72% | ▲28% |
④無線(LDAC) | 71→32% | ▲39% |
イヤホン/ヘッドホンの使用条件によって電池の消費量が異なることがわかります。
結果を整理すると、
- Bluetooth(無線)よりも有線の方が電池の消費量は小さい
- ノイズキャンセリングをオフにしたほうが電池の消費量は小さい
- BleutoothのコーデックはハイレゾのLDACよりも圧縮率の大きいAACの方が電池の消費量は小さい
またどの場合も2時間半強の音楽試聴で電池の消費量は40%以下でした。
新幹線や特急での日帰り出張で往復5,6時間使用するくらいならば、充電無しでも電池は十分に持ちます。
とはいえ、できる限り電池を長持ちさせようと思ったら無線よりも有線での使用が望ましいでしょう。
アニメ動画再生時の電池消費は?
次に、特急のなかでアニメを4本観たときの電池の消費量も記載しておきます。
使用したアプリは「dアニメ」です。
予め観たいアニメをダウンロード保存しておいて、Wi-Fiオフで試聴しました。
およそ1時間45分の試聴で結果はこのようになりました。
⑤アニメ試聴 有線、NC無 | 100→50% | ▲50% |
休憩を挟みながらほぼずっとアニメだけを観て特急の移動時間を過ごせました。
画面は小さいですが、その代わり手で持っていても手が疲れません。
これだけ観られれば動画視聴にも使えますね。(但しWi-Fi通信はオフです。予めダウンロードが必要)
A100の電池持ちは悪いのか?
上記の結果と、これまで1ヶ月使用した印象を踏まえての結論は、電池持ちは決して良いとは言えないが悪いというほどでもないです。
ではなぜ事前に読んだレビューの評判は悪かったのでしょう?
考えられる原因は3つです。
① 過去機種との比較
② Bluetoothイヤホンの使用
③ 未使用時の電源オン
①について。
アンドロイド非搭載の過去機種のカタログスペックを見ると、MP3再生時間がA100の2倍もあります。
過去機種と比べて電池持ちが悪いと感じる人が多いのかもしれません。
②について。
最近はBluetoothイヤホン/ヘッドホンで音楽を聴く人も多いのではないでしょうか。
上の実験からもわかるように有線に比べて無線の電池消費は倍以上です。
無線で視聴して電池持ちが悪いと感じている人も多そうです。
③について。
A100はアンドロイドを搭載しているため、何もしなくても電池を消費していきます。
これはアンドロイド端末の宿命です。
朝通勤、通学で音楽を聴いて電源オンのままかばんにしまっておいたら、夕方帰るときには電池がほとんどなくなっていたという経験をした人も多そうです。
A100はたしかに電池が長持ちするとは言えません。しかし使いものにならないほど電池持ちが悪いわけではありません。
厳しめのレビューをされている方は上記の①②③に該当しているのではないかと思います。
電池を長持ちさせるには?
- バッテリーセーバーはオンにする
- 不要なアプリはインストールしない
- 自動電源オフを設定する
特に3.の自動電源オフはうっかり電源をつけっぱなしにして電池が切れていたという失敗を防げるので必須です。
僕は「1時間」に設定しています。(1時間が最小時間)
- 電源はこまめに切る
- 短時間使わないときは「機内モード」にする
- Bluetoothイヤホンではなく有線イヤホンを使用する
- DSPは基本はオフにする
- 音源はFLACではなく電池消費の小さいAAC(圧縮音源)で保存する
まず1.について。
音楽を聴いていないときに電池が消費するのはもったいないので、電源はこまめに切るようにしています。
電源をオフにすると起動で待たされるのが嫌だという方もいるかもしれません。
何回か起動時間を測ってみましたが、電源ボタンを押して、パスワード画面でパスワードを入力して、ホーム画面が操作できるようになるまでの時間は約55秒でした。起動には1分もかかりません。
よほどせっかちではない限り我慢できるのではないでしょうか。
2.の「機内モード」についてはどれくらい効果があるかはわかりません。
しかし何もしていないときの無線による電力消費が大きそうに思えるので、習慣づけてやってます。
3.のBluetoothについては前述のとおりです。
もっとも僕もランニングのときはBluetooth骨伝導イヤホンを使っています。
利便性と使用時間のトレードオフはやむなしと考えて臨機応変にやってます。
4.のDSPについては、「DSEE HX」や「ClearAudio+」はオンにすると電池の消費が上がるようです。
僕は「DSEE HX」は常にオフにしてます。「ClearAudio+」は通常はオフにして、音質の変化を楽しみたいときだけオンにしてます。
5.の音源による差は公式のスペック表に載っています。
mp3(128kbps)とflac(96kHz/24bit)では連続再生時間に1.2倍の差があります。
圧縮してデータ量が少ない方が処理負荷も小さいということなのでしょう。
僕は大量にある過去の音源はAAC(256kbps)で保存して、新しく購入した音楽はFLACで保存するようにしています。
以上、A100で電池を長持ちさせるコツでした。
A100の電池切れで困っていたり、購入を検討しているけど電池切れが不安というる方は参考にしてみてください。
まとめ
筐体の小型化とトレードオフで電池容量が小さいのは事実なので、電池の消費に気を遣う機種であることは間違いありません。
とはいえ、電池の消費が激しすぎて外に持ち出せないわけではありません。日帰りの外出であれば問題なく使えます。
無駄な電池消費は避けながら、小型端末の利便性を活かした音楽の楽しみ方ができればベストですよね。
個人的にはこのコンパクトさを気に入ってA106を所有したので、ソニーさんには次のモデルもぜひ小型軽量を意識した開発をしてほしいと思います。
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