「ハチの針」はスピッツの15thアルバム「醒めない」の8曲目に収録されています。
曲名はいまいちパッとしませんが、「ハチの針」はアルバム「醒めない」のなかで「ヒビスクス」と双璧をなすかっこいい曲です。
クールかっこいい「ヒビスクス」に対して、「ハチの針」は荒々しいかっこよさがあります。
まずイントロからして荒ぶっています。ギターの音がでかいです。
歌が始まっても荒ぶってます。Aメロもサビも草野さんの声がいつもよりもやんちゃです。
そしてなによりもCメロです。「勝手にやっとけ」など口調がちょっとワルイ感じで、かなり荒ぶってます。
そんなわけで激しいサウンドと荒々しい歌詞に魂が燃えたぎります。
アルバムのベスト3に入る大好きな曲です。
* *
こんな激しい曲ならさぞライブでも盛り上がるだろう、と「醒めない」のなかでは最もライブで聴けるのを楽しみにしていました。
しかし、ワクワクして参加した「醒めないツアー」の金沢公演は、終わってみればすごく楽しかったのですが、帰り道に「あれ?ハチの針やってなくね?」と気づきました。
このときはツアーの前半後半でセットリストが変わっていて、僕が行った前半では「ハチの針」は歌われず、後半で歌っていたようです。
楽しかったけど、ハチの針、聴きたかった……。
そして次に参加した翌年の3050ツアーでは、さすがに「ハチの針」は演奏しないだろうと思っていたし、実際僕が行った8月5日の長野公演では歌われませんでした。
ところが、あとでセットリストを見たら、翌日の同じ長野公演では「ハチの針」を歌っているじゃないですか!
自分の行った5日も楽しかったけど、別の日なら「ハチの針」を聴けたのかと思うと、なんだか喜びも3割減です。
それにしても2回中2回とも「ハチの針」を外すなんて運が悪い。よほど縁がないのかなー、もうライブでは聴けないのかなーと諦めていました。
それがなんと!2018年のゴースカ(FC限定ライブ)でまさかのまさか「ハチの針」が演奏されたのです!
たしか事前のアンケートで3位までの曲を演奏するという形式だったのですが、このとき「ハチの針」は堂々の2位に選ばれたのでした。やったー。
生ライブの「ハチの針」は最高にかっこよかったです。
会場のボルテージも上がりまくりでしたし。
想像通り、いえ想像以上に荒々しくて熱かったです。
そして、やっぱり「ハチの針」はCメロですよね!
あのCメロのザラザラとした荒っぽさがあるからこそ、サビのクリアな開放感が光るのだとあらためて思いました。
3度目の正直で、ライブで聴けてよかったです。
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ライブで盛り上がってかっこよくて楽しいので、細かいことはまあいいやって感じなのですがよく読むと「ハチの針」の歌詞ってスピッツのなかでもかなり難解ですよね。いったいどういうシチュエーションで何を歌っているのか、さっぱりわからんです。
例えばタイトルにもなっている「ハチの針」が出てくるサビの最後の部分。
「ハチの針だけ隠し持って イキがれ」
ハチの針は小さくて脆い隠し武器のイメージなのか、毒を持った必殺の武器のイメージなのかどっちなのでしょう。
どちらかによって歌全体のニュアンスも変わってくる気がします。
他にも「僕のこと捕まえたいとか なぜ」の部分もちょっと不思議。
相手の好意に鈍感なハーレム系の主人公?
それとも正体がバレてとぼけているスパイ?
なんだかよくわからないけど、どの歌詞を切り出してもかっこいいので、ノリでまあいいかとなるのが「ハチの針」の良いところです。
「僕らにゃ通じないよ その類のマインド・ゲーム」とか、一生に一度くらい決め台詞で言ってみたいですよね。
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