イケメンすぎる! 〜スピッツ「ほのほ」感想

「ほのほ」はスピッツの11thアルバム「スーベニア」の7曲目に収録されています。
スピッツ「スーベニア」

   アルバム「スーベニア」の後半にはハードな曲が2つあります。「ほのほ」と「ワタリ」です。
   ほのほ派とワタリ派の派閥争い……があるのかどうかわかりませんが、僕はどちらかというとワタリ派です。
「ワタリ」はベースをかき鳴ら音や、鳥が飛翔するような疾走感がかっこいいからです。

   一方の「ほのほ」ももちろんかっこいいです。
   しかし「ワタリ」とはかっこよさの方向性が違います。
   なんといえばいいのでしょう、シリアスなかっこよさ?あるいは、イケメンなかっこよさ?
   それがどうもちょっと苦手で、長年にわたってほのほ派ではなくワタリ派なのでした。

   ではどんなふうに「ほのほ」がイケメンなのか見ていきます。

イメメン検証その1

   サビの歌詞がかっこよすぎる

   サビがスピッツと思えないくらい大胆で行動的でかっこいいです。
   長いですが丸ごと引用します。

「いま君だけのために 赤い火になる
   君を暖めたい
   言葉にすれば無様なことも
   嘘じゃなくなるまで ずっと」

   なんと「赤い火になる」ですよ!
   いっしょに赤い火であたたまろう、じゃなくて、
   僕が君の、君だけのために赤い火になる、のです。
   これはイケメンすぎる!

イケメン検証その2

   明け方に独りホテルから立ち去ろうとする女性を抱き止めようとすると流れ出す

   アニメ「ハチミツとクローバー」の二期の4話目で、挿入歌として「ほのほ」が流れます。
   主人公の一人の真山が、片恋慕中の理花さんといろいろあった後で旅先のホテルでベッドをともにします。
   しかし明け方、理花さんはベッドから抜け出してひとり黙って帰ろうとする。
   そこで、それに気づいた真山が起き上がり理花さんを引き止める。上半身裸で。
   この最も熱い瞬間に、「ほのほ」のイントロがドラマチックに挿入されます。かっこよすぎ。
ハチクロII 真山 理花さん ほのほ
ハチクロII 第4話より

   真山は恋人を亡くした理花さんが自暴自棄になっているのを知っていて、理花さんに「頼むよ ちゃんと生きようとしてくれよ」と訴え、抱きしめます。上半身裸で。
   こんなシリアスでアダルトなシチュエーションに、バックでガンガン流れても全く違和感がない、それが「ほのほ」なのです。
   イケメンすぎる!!

   たぶん僕がスピッツに求めているものは、文学青年的な華奢なかっこよさなのだと思います。
   そんなわけでイケメンかっこいい「ほのほ」はちょっぴり苦手なのでした。

   ちなみにアニメのなかで、青春キングの竹本くんが自転車で走り出すと流れたのは「月に帰る」と「スピカ」でした。
   青くさい竹本くんにぴったりの選曲ですね。

足先までかっこいい

「ほのほ」はアウトロもかっこいいです。
    ドラムがダダダッと連打してギターもベースもぐいぐい盛り上がっていくアウトロはテンション上がります。
   イケメンは顔から足の先まで全てかっこいいのです。