「ラジオデイズ」は、草野さんのラジオ愛から生まれた「ラジオ賛歌」です。
来年2020年に開局50周年を迎えるTOKYO FMと今年開局50周年を迎えた@FMで、50周年アニバーサリーソングにも選ばれました。
イントロのキラキラ感やアウトロの上昇感、そしてあふれるエネルギッシュな疾走感ーー歌全体から、初めてラジオに触れた少年のときめきだったり、遠い国から届いた音楽にはしゃいで舞い上がっている様だったりを感じることができ、聴くと必ずワクワクします。
*
草野さんがラジオか雑誌のなかで、スピッツにしては珍しいストレートな歌と、言っていました。
「こんな雑草も花を咲かす教えてくれたんだラジオ」や「どんな夢も近づけるように道照らしてくれたよラジオ」など。たしかに、ひねくれたところがない!
長くスピッツの歌を聴いてきましたが、草野さんの声でこんな真っ直ぐなメッセージソングが聞ける日が来るとは……これも草野さんの内からあふれ出るラジオ愛の賜物ですかね。
他に印象的なのは歌の途中に入る間奏のラジオDJのトークです。
これは草野さんの声なのでてっきり「ロック大陸漫遊記」の放送を使っているものと思っていたのですが、違っていて、新たに録ったものだそうです。
最後の方に出てくる「ラジオネーム」は「夜に咲く朝顔さん」と言っていて、昼よりも夜にラジオを聞いて元気になる人をイメージしてつけたんですって!
こんなちょっとしたところでもネーミングのセンスが光りますね。
* *
僕が「ラジオデイズ」のなかで一番好きなのはCメロです。
「遠い国の音楽 多分空も飛べる」「同じこと思ってる仲間を見つけたよ」「何も知らないのに全てがわかるんだ」「マニュアルなら捨てて また電源を入れるんだ」など。
聴くたびに、音楽がもたらす高揚感に包まれます。
特に「何も知らないのに全てがわかるんだ」という詞が好きです。この全能感こそ思春期に音楽が与えてくれるものの全てなのではないでしょうか。
新しい音楽によって新しい扉が開き、新しい世界に入り込んだ感覚。ずっと忘れたくないです。
それから「また電源を入れるんだ」という詞ーーここはハイロウズの「十四歳」のラストを彷彿させます。
「十四歳」はラジオではなくレコードへの思いを爆発させているのですが、ラストでレコードプレーヤーが言うのです。「いつでもどんな時でもスイッチを入れろよ そん時はおまえ 必ず十四歳にしてやるぜ」
ラジオであれレコードであれ、自分が悩み迷っているときに戻れる場所があるというのは救いですよね。
そういう場所を作っておくためにも若い頃に良い音楽をいっぱい聴いておきたいなと思うし、いくつになっても新しい音楽を聴き続けたいなと思うのでした。
最後にもうひとつ。
この歌って冒頭で失恋しているじゃないですか。(「選ばれたのは僕じゃなくどこかの貴族」)
どんな音楽との出会いや体験も最初に恋があるんだっていうのが、上手く言えないのですがじんわりと好きです。
それがどんなにすごいロックだとしてもきっとそれだけじゃ僕らの心は揺さぶられなくて、その背景となるものがあって、それが恋だというのが、いいなぁと思うのです。
なんで?と言われるとよくわからんのですが、なんかいいのです。
* * *
余談ですが、個人的にはラジオにまつわる歌といえば「壊れかけのRadio」一択です。徳永英明、好きなので。
でもこれをここで語るとすごく脱線しそうなので(そもそもスピッツじゃないし)、また別の機会に。
来年2020年に開局50周年を迎えるTOKYO FMと今年開局50周年を迎えた@FMで、50周年アニバーサリーソングにも選ばれました。
イントロのキラキラ感やアウトロの上昇感、そしてあふれるエネルギッシュな疾走感ーー歌全体から、初めてラジオに触れた少年のときめきだったり、遠い国から届いた音楽にはしゃいで舞い上がっている様だったりを感じることができ、聴くと必ずワクワクします。
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草野さんがラジオか雑誌のなかで、スピッツにしては珍しいストレートな歌と、言っていました。
「こんな雑草も花を咲かす教えてくれたんだラジオ」や「どんな夢も近づけるように道照らしてくれたよラジオ」など。たしかに、ひねくれたところがない!
長くスピッツの歌を聴いてきましたが、草野さんの声でこんな真っ直ぐなメッセージソングが聞ける日が来るとは……これも草野さんの内からあふれ出るラジオ愛の賜物ですかね。
他に印象的なのは歌の途中に入る間奏のラジオDJのトークです。
これは草野さんの声なのでてっきり「ロック大陸漫遊記」の放送を使っているものと思っていたのですが、違っていて、新たに録ったものだそうです。
最後の方に出てくる「ラジオネーム」は「夜に咲く朝顔さん」と言っていて、昼よりも夜にラジオを聞いて元気になる人をイメージしてつけたんですって!
こんなちょっとしたところでもネーミングのセンスが光りますね。
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僕が「ラジオデイズ」のなかで一番好きなのはCメロです。
「遠い国の音楽 多分空も飛べる」「同じこと思ってる仲間を見つけたよ」「何も知らないのに全てがわかるんだ」「マニュアルなら捨てて また電源を入れるんだ」など。
聴くたびに、音楽がもたらす高揚感に包まれます。
特に「何も知らないのに全てがわかるんだ」という詞が好きです。この全能感こそ思春期に音楽が与えてくれるものの全てなのではないでしょうか。
新しい音楽によって新しい扉が開き、新しい世界に入り込んだ感覚。ずっと忘れたくないです。
それから「また電源を入れるんだ」という詞ーーここはハイロウズの「十四歳」のラストを彷彿させます。
「十四歳」はラジオではなくレコードへの思いを爆発させているのですが、ラストでレコードプレーヤーが言うのです。「いつでもどんな時でもスイッチを入れろよ そん時はおまえ 必ず十四歳にしてやるぜ」
ラジオであれレコードであれ、自分が悩み迷っているときに戻れる場所があるというのは救いですよね。
そういう場所を作っておくためにも若い頃に良い音楽をいっぱい聴いておきたいなと思うし、いくつになっても新しい音楽を聴き続けたいなと思うのでした。
最後にもうひとつ。
この歌って冒頭で失恋しているじゃないですか。(「選ばれたのは僕じゃなくどこかの貴族」)
どんな音楽との出会いや体験も最初に恋があるんだっていうのが、上手く言えないのですがじんわりと好きです。
それがどんなにすごいロックだとしてもきっとそれだけじゃ僕らの心は揺さぶられなくて、その背景となるものがあって、それが恋だというのが、いいなぁと思うのです。
なんで?と言われるとよくわからんのですが、なんかいいのです。
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余談ですが、個人的にはラジオにまつわる歌といえば「壊れかけのRadio」一択です。徳永英明、好きなので。
でもこれをここで語るとすごく脱線しそうなので(そもそもスピッツじゃないし)、また別の機会に。