オモテ系エロの代表!? 〜スピッツ「ラズベリー」感想

「ラズベリー」はスピッツの5thアルバム「空の飛び方」の7曲目に収録されています。

   スピッツが流行っていた90年代後半に「スピッツは実はすごくエロいんだぜ」って、したり顔でスピッツについて語りたくなるときに、真っ先に頭に浮かんだ歌がこの「ラズベリー」でした。

   エロそうな歌詞をピックアップしてみます。
「泥まみれの 汗まみれの 短いスカート」
「駆けだしたピンクは魔女の印」
「ただ君のヌードをちゃんと見るまでは僕は死ねない」
「穴を開けてこっちにおいでと 5円玉の向こうから呼ぶよ」
   ピンクとか5円玉とか、隠喩ではありますが、ものすごくあからさまですね。全然隠せてない。ストレートにエロいです。

   スピッツを聴くほどに、もっとディープな歌がいっぱいあることがわかってきたので、今となっては「ラズベリー」は明るいエロ、オモテ系のエロって感じがします。

   他には「おっぱい」もオモテ系ですかね、タイトルで堂々と「おっぱい」と言ってますし。
   逆にウラ系はなんでしょう。「ピンクのまんまる」と歌う「海とピンク」とか夏蜘蛛の隠喩があやしい「プール」とかでしょうか。初夜っぽい「YM71D」もウラですかね。

   オモテだウラだ、エロだと、なんの話だって気もしますが(^_^;)


   音に注目すると、イントロや間奏でのギターが太くて力強いので、「ラズベリー」はギターロックの印象が強いです。ただ、あらためて聴いてみると、けっこうストリングスやホーンといった上モノもしっかり入っていました。
   あくまでギターを主役に置いたまま、上モノが邪魔をせずにそっと華を添えることで、音の厚みが増し、より力強く豪華になっている。
   ギターと上モノのバランスが非常にいい。
   こうしたアレンジの妙は、この時期のスピッツの聞き所の一つだな、と感じました。今更ですが。