クロームブックのうそほんと 〜ASUS ”C101PA” 感想 その1

   ブログ作成や出張時に持っていける私用PCとして、chrombookの”C101PA”を購入しました。
ASUS ”C101PA”

   これまでもサブ機としてwindows10のノートPCを使っていたのですが、最近電池の持ちが悪くなってきたのと、クロームブックがちょっと気になっていたということもあり、今回思い切ってクロームブックを初体験してみることにしました。

クロームブックとは


   クロームブックは、windowsでもアンドロイドでもなく、クロームOSなるもので動いています。
   なので、windowsのソフトをインストールして使うことはできません。
   そんなので何ができるの?と思ってしまいますが、ガジェット系のブログをいろいろ見ていると、絶賛している記事が多いです。

   よくあげられているメリットをまとめると、
  • 安い
  • 速い
  • 軽い
  • サブ機に最適
   です。

   自分もサブ機として使う目的だし、速くて軽いのは大歓迎です。

   しかし実際に ”C101PA”を使い始めてみると、上に述べたメリットについて、うなづきつつも、そうかなぁと首を傾げる部分が多々ありました。

   一週間ほど使ってみて、クロームブックとはなにか、自分なりにたどりついた結論は、
   ブログを書く人には向いている。しかし他の人にはそれほど響かない(と思われる)
   です。

   クロームブックを活用し賞賛している記事をよくよく見なおしてみると、みんなブログを書いてるんですよね。(そりゃそうです、自分のブログで紹介してるんだから)
   つまりブロガーにとっては、いつでもどこでもテキスト作成できて便利だわーってことなんだと思います。

   もちろんクロームブックにはブログ作成以外にも取り柄はあります。
   それでも、クロームブックが刺さる層はかなり限定されると感じました。

クロームブックのうそほんと

   ネットでささやかれているクロームブックの噂(メリット)について一つ一つ、自分の体験から回答してみました。
   ほんとにメリットがあるのか。windows機に比べて優れているのか。
   あくまで個人の感想ではありますが、いまクロームブックの購入を検討している方の参考になればいいなと。

1.安い →そこまで安くない

   よくクロームブックのメリットとして「安い」というフレーズを見かけます。しかしちょっと価格を調べてみればわかりますが、決して安くはないです。

   クロームブックの価格帯のイメージは3万円前後なのですが、実際には3万円台で買える機種は少なく、5万円超えもザラです。
   4万円を超えるクロームブックを買うなら、エントリークラスのwindowsノートPCを買ったほうが汎用性もあり、断然有利です。
   実際自分がサブ機としてこれまで使っていたノートPCは、5年前におおよそ5万円で買えましたから。そして今なら3万円台でノートPCが買えます。
   そう、windowsPCも最近は安いのです。

   ちなみに今回購入したクロームブック”C101PA”は新古品(未開封)で3万円でした。
(新品だと3万6千円くらい。発売から2年弱が経ってようやく購入可能な値段になりました)
   4万円を超えていたら、買うことはなかったです。

2.速い →たしかに速いけど

「速い」にはいくつかの意味合いがあります。

   1つ目は初期設定(セットアップ)の速さです。
   Googleアカウントを持っていれば、wi-fiの接続設定をしてGoogleにログインすると同時に、見慣れたグーグルクロームが立ち上がります。
   グーグルクロームのブックマークバーに表示される「ブックマーク」の位置までこれまでと同じなので、違和感なくスムーズに作業を始められます。   

   初期設定はほんと速いです。そしてグーグル関連のサービスならすぐに使えます。
   これは、おお、さすがグーグルの作ったパソコンだーと思えた瞬間でした。

   2つ目は作業の速さです。
   高いスペックを求めるような3Dゲームをするのではなく、テキスト作成やネット閲覧などのシンプルな作業に限定すれば、クロームブックは動作が速いです。

   例えば、スプレッドシート(windowsのエクセルのクローム版みたいなやつ)の操作では、ノートPCで入力するとちょくちょく遅延がありましたが、クロームブックで操作していると、いまのところ遅延はありません。
   ただ、ネットや簡単な資料作成はもともと負荷の小さな作業なので、取り立てて言うほどでもないかなぁとも思います。

   3つ目は起動の速さです。
   電源をONにしてからの起動が速いです。
   まるでスリープから復帰したかのような速さです。パッと立ち上がります。爆速です。

   しかし、最近のwindowsパソコンって起動が速いんですよね。特にwindws10になってからは、むかしほど起動で待たされる感覚はなくなりました。
   またこれまでサブ機に使っていたノートPCに至っては基本的に電源を落とさずスリープでやりくりしていたので、そもそも起動しないんですよね。
   そんなわけで、起動の速さは昨今ではあまりメリットになっていないと思います。

3.軽くて小さい →軽小なものは少ない

   高機能を求めないクロームブックは「軽くて小型」というイメージがあります。
   しかし、10.1インチ、1kg以下というような小型でモバイル向けのラインナップは極めて少ないです。
   11.6インチサイズが多く、14インチ超えもザラです。そして画面が大きくなるほど値段も高くなり、windows機と比較した価格的なメリットがなくなっていきます。

   今回僕が買った”C101PA”は数少ない小型モデルです。10.1インチ、900g弱で非常に持ち運びやすいです。自分のイメージしたクロームブックそのものです。
   こうしたコンパクトなモデルがもっと増えてくれたらいいのに、と思います。

4.サブ機に最適 →メイン機は必須

   クロームブックの役割は基本的にはサブ機です。メイン機として推すレビューはまずありません。
   あくまでメイン機としてのwindowsPCがあったうえで、サブ機として追加でクロームブックを購入するイメージです。
   これはそのとおりだと思います。
   クロームブックは軽さや機動性の速さを活かしたサブ機として使うものであって、メイン機になりうるものではありません。

   ただ、サブ機候補となるような安いwindowsノートPCがけっこう出回っているのも事実です。
   サブ機としてあえてクロームブックを選ぶ理由があるのかはよく考えてみる必要があります。

* * *
   以上を整理すると、「ネットに書かれているクロームブックのメリットはおおよそ正しい。しかし安価で軽いwindows機もたくさんあるので、サブ機として考えたときクロームブックとwindows機との差はそれほど大きくはない」です。

   こんなふうに書くと、なかなか購入に踏み切れないですよね。
   僕も今のクロームブックを買うか買うまいか一年ほど迷った挙句、手に入れられる価格に下がってきたのでようやく買うことができたという経緯がありますから。

   ある意味、購入の一番の決め手は、「新しいガジェットを試したいから」「面白そうだから」だったかもしれません。


次回に続く

   ということで、まずは”C101PA” というよりも、クロームブック全般について感じたことを書き出してみました。

   次回は実際に”C101PA” を使った感想を書いていきます。
   上ではややネガティブなことを言っていますが、自分の目的には適っているのでおおむね満足しています。

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