物足りないくらいがちょうどいい”わ” ~きゃりーぱみゅぱみゅ「じゃぱみゅ」感想

   金沢に住んでいるので、初期のcapsuleのころからの中田ヤスタカのファンです。
   ということで、きゃりーぱみゅぱみゅのニューアルバムを買ってきました。
   ベスト盤は購入を見送ったので、きゃりーぱみゅぱみゅの新作を聴くのはほぼ4年ぶりになります。

アルバムCD感想

   タイトルが「ジャパン」と「ぱみゅぱみゅ」をかけていることからもわかるように、今回のテーマは「ニッポン」「和」です。
   とはいえ、こってり「和風」色というわけではなく、いつもの中田ヤスタカ節のなかに”和”の要素をぽたぽたと落している感じで、「和」と「ダンスミュージック」がいい塩梅で混ざっています。
   アルバム全体に統一感が出ているし、これまでのアルバムとの差別化もできているし、「和」というコンセプトは個人的には良かったと思います。

   最初の1曲目を聴いたときは、Capsuleの”Sugerless GiRL”あたりのフロアチューンなアルバムを想像しました。しかし、アルバムを聴き終わったころには、capsuleで例えるなら初期作品に近い印象に変わっていました。
   全体的に音はシンプルで、ピコピコ感もキラキラ感も抑えめです。
   ハイテンションが続く、というよりも、ミドルやや上くらいのいい感じのテンションを最後まで保っている感じ。

   また収録曲数は10曲と決して多くはなく、トータルの収録時間も36分とちょっと短めです。
   ただ、この抑えめのテンションと短めの収録時間から来るちょっと物足りない感じというのは、個人的には悪くないと思います。
   何故ならラストの「最&高」を聴き終わったときにまたアルバムをリピートしたくなるからです。
   アルバムは何回も聴いてもらってなんぼですからね。

おすすめ曲

③「原宿いやほい」……「いやほい!」という祭りのかけ声のような何だかよくわからない怪しい言葉が気に入りました。変にテンションが上がります。
⑤「きみのみかた」……「甘いキック キミが好き」という歌詞のリズミカルな語感がいい。ラスト、この歌詞でぴしゃッと終わるところがかっこいい。
⑥「演歌ナトリウム」……元素を周期表に沿って順番に言っているだけの歌。演歌と言ってるけど、ラップな感じ。意味はなくて音の気持ち良さだけで押し切っているところが好き。
⑩「最&高」……わくわくと楽しい雰囲気だけど、高すぎないテンションはオープニング、ラストどちらにも似合っています。初回盤に付いてきたライブDVDではオープニングナンバーとして会場を盛り上げていました。

ライブDVD感想

   きゃりーぱみゅぱみゅのライブ映像を観たのは実は初めてです。カラフルでファンタスティックで、フェスティバル(お祭り)観満載でした。
   お祭りっぽい演出としてオープニングでは和太鼓をたたいたりしています。
   帽子を擬人化したようなダンサーや変わった生き物(?)がいっぱいでてきて、愉快で楽しい!
   リビングでDVDを流しっぱにしておいたら子供も観出して、長男はライブに行きたい!とはしゃいでました。

   また、きゃりーさんはライブ中はMC無しの無言なのかと思っていたのですが、けっこう観客に向かって話しかけるスタイルなんですね。映像を観て初めて知りました。
   曲のふりつけの練習を合間に挟んだりしていて、客席との距離感が近いように感じました。

   途中に質問コーナーがあり、小さな女の子が当てられて「好きなお菓子は何ですか?」と可愛い質問をしてました。ほほえましい。
   
   ずーっとノリノリで盛り上がっていて、映像も華やかで変化に富んでいるので、ドライブ中のBGM & VJにも持ってこいです。
   実はCDよりもライブDVDの方が嬉しかったりして。

   Amazonや楽天なら(在庫があるうちは)割引価格の4000円強で買えるので、通常盤よりもライブDVD付きの初回限定盤がおすすめです。