メモリーズ VS メモリーズ・カスタム ~スピッツ「メモリーズ」感想

「メモリーズ」はスピッツのスペシャルアルバム第2弾「色色衣」の6曲目に収録されています。

   前回の「メモリーズ・カスタム」(以下カスタムver.)に引き続き、今回は無印の「メモリーズ」(以下シングルver.)の感想を書きます。なお、ここからはただ「メモリーズ」と書いた場合は両方のバージョンを指すことにします。
「メモリーズ」全般の感想は前回書きましたので、ここではシングルver.中心にお話します。

シングルver.の良いところ

   シングルver.とカスタムver.の最も大きな違い、それはCメロです。「嵐が過ぎて~♪」の部分ですね。最もスリリングでかっこいいCメロがシングルver.にはありません。
   そのせいかカスタムver.はシングルver.の上位互換みたいに感じられますが決してそんなことはありません。シングルver.にはシングルver.の良さがあります。
   それは何か!?

   シングルver.にはイントロ前に短いギターパートがある……ことも小さな一つではあるのですが、そこではありません。
   Aメロです。Aメロのキーボードのピコピコ音です。
   これがシングルver.にはあってカスタムver.にはありません。
   そして、めっちゃ気持ちいい。このピコピコ感、すっごく良くないですか!?

   歪んだボーカルとギターの上に澄んだキーボードの音が可愛くピコピコ鳴ってるのってすごいロックだと思うのです。心が弾みます。
   歪んだボーカル 4: 歪んだギター 3: ピコピコキーボード3 という比率はエモなロックの黄金比です。たぶん、きっと。

   なので、初めてカスタムver.を聴いたとき、このキーボードの音がばっさりカットされていてちょっと残念な気持ちになりました。

実はライブver.が良いとこ取り!?

   ということで、シングルver.にもカスタムver.にも良いとこはあるよって話なのですが、やっぱりCメロの無いシングルver.は寂しいし、そうかといってピコピコ音の無いカスタムver.は物足りない。

   この、あとほんの少しが満たされない気分、消費税分が手もとになくて缶コーヒーが買えないようなもどかしさをどうしたらいいのか?
   3050ツアーの「メモリーズ・カスタム」を観てみると、イントロ前の短いギターパートを草野さんが弾いていて、Aメロにはクジさんのキーボードが入っていて、もちろんCメロも歌われています。
   ライブでは今まで書いてきたシングルver.とカスタムver.のいいとこを全部取り込んでるわけですね。
   おお、ライブver.が一番じゃん!やっぱりスピッツはライブバンドだねっていう結論でした。以上!

追伸
「運命の人」と「メモリーズ・カスタム」はいつかライブver.をセルフカバーしてほしいです。