インストものをまとめてGo! ~スピッツ「リコシェ号」「宇宙虫」「scat」感想

   スピッツのインストものの感想をまとめていきます!  

リコシェ号 

   3rdアルバム「惑星のかけら」の11曲目に収録されています。
「Go!Go!Go!リコシェ」という歌詞がありますが、歌詞カードを見たら堂々とと"Instrumental"と書いてあったので、インストのくくりに入れました。
   軽快なサウンドと疾走感のあるメロディが気持ちいいです。
   重く絡みつくような「ローランダー、空へ」の次の曲ということもあって余計に軽く感じます。目を閉じると、ふわっと浮かんで風を切って飛べそうな気がします。

   また、インストの「リコシェ号」で〆るというアルバムの構成も素敵です。
「ローランダー、空へ」でアルバムを〆ると重すぎるし、そうかといってもう一曲、歌ものがあると蛇足な気がします。歌詞がない代わりにライトなインストで終わることで、アルバムの印象が明るくなり、また1曲目からリピートしようという気にさせてくれます。

   いま歌詞カードを見たら三輪さん作曲でした。三輪さんの作る曲はメロディが綺麗ですね。

宇宙虫

   9thアルバム「ハヤブサ」の8曲目に収録されています。
   チルアウトな一曲です。曲の配置がうまいですよね。激しい8823の後にちょっと一服。後半戦前のブレイクタイムです。
「宇宙虫」を聴いていると、なんとなく、こんな虫が月にいっぱい住んでいそうな気がしてきます。
   月にできるウサギやカニの模様は実は宇宙虫の生息分布と対応していて、宇宙虫が大移動すると月の模様も変わる、みたいな。

   これも三輪さん作曲です。やっぱりメロディが綺麗。

scat

   15thアルバム「小さな生き物」の8曲目に収録されています。
   前の2曲と比べると何かを想像するということの少ない曲ですが、その代わりにバンドの純粋な音で勝負してきていて、かっこいいです。
   この曲も配置がうまいですね。「さらさら」→「野生のポルカ」と来て「scat」がドーンっと流れると止まらずに聞き入ってしまいます。

   こちらは草野さん作曲。三輪さんのインスト曲と違って骨っぽいです。二人の見た目と真逆な印象(失礼!?)というのも面白いです。

* * *
   以上、スピッツのインスト曲の感想でした。
   どの曲も歌詞がないからと言って「おまけ」ということはなく、単体で聴いても十分楽しめます。そして、インスト曲をうまくアルバムのなかに配置することで、アルバムの総合力を引き上げていると感じました。