ハイレゾを聴き分けられるか!? ~FLAC AAC 比較テストをしてみた

   みなさん、ハイレゾは聴いていますか?

   このブログではスピッツの曲や自分で買ったCDの感想を中心に記事を書いています。それ以外にもときどきオーディオのレビューも書いているので、ジャンルとしては音楽ブログといえます。
    しかし、音楽ブログと言いながら、ここ数年音楽界隈で盛り上がっているハイレゾについては、全く触れてきませんでした。
   理由としては、現物主義(ようはパッケージが欲しい)のためダウンロート主体のハイレゾの楽曲をほとんど持っていないということがあります。でも一番の理由は、そもそもハイレゾとそうじゃない曲との違いがわかるか自信がないということにありました。
   しかし音楽関係のブログを書いているからには逃げてばかりもいられません。ここらでハイレゾに正面から挑んでみようではありませんか。

   題して、ハイレゾを聴き分けられるか!? ~FLAC AAC 比較テストをしてみた」です。
   真剣勝負(?)で、ハイレゾ音源と圧縮音源との聴き当てテストをしてみました。
XDP-100R × E700M × YUKI

テスト方法

  1. ハイレゾ音源(A)と、それをダウンコンバートした圧縮音源(B)を用意する
  2. 上記の音源を同じデジタルオーディオプレーヤー(DAP)に入れて、同じボリュームで、同じイヤホンで聴く
  3. (A)(B)のどちらが選ばれているかわからない状態で音源を聴き、(A)か(B)かを当てる(目隠しが理想)
  4. これを10回繰り返す 
   3をどうするか悩んだのですが、テストに用いたDAP「XDP-100R」の筐体サイドには早送りボタンがあるので、これを何回押したかわからなくなるまででたらめに押すことにしました。もちろん押した数はカウントしません。
   これで一人でも何を選んだかわからない状態を作ることができます。

テストに使用する音源
①フラッグを立てろ(YUKI)
   (A)FLAC 96kHz/24bit
   (B)AAC 256kbps
②Blowin' The Blues Away (The Horace Silver Quintet)
   (A)FLAC 192kHz/24bit
   (B)AAC 256kbps

テストに使用する機器
  •  デジタルオーディオプレーヤー Pioneer製「XDP-100R」
  •  イヤホン ONKYO製「E700M」

   さあ、果たしてこのブログの作成者やまぢはハイレゾを聴き分けることができるのか!?
   では行ってみましょう!!




テスト① フラッグを立てろ

   まずはYUKIの「フラッグを立てろ」です。
   テストの前にFLAC(ハイレゾ)とAAC(圧縮)とを何回か聞き比べてみましたが、ハイレゾの方がボーカルの高音が伸びて音の広がりがよいように感じます。これは区別がつきやすそう。かなりの正答率が期待できます。
   ではテスト開始!
「フラッグを立てろ」のFLACとAACのみをリストに選択

テスト結果①
 再生したファイルの形式|回答|正解/不正解
1 |AAC |AAC |〇
2 |FLAC |FLAC|〇
3 |AAC |FLAC|×
4 |FLAC |AAC |×
5 |AAC |FLAC  |×
6 |FLAC |FLAC |〇
7 |FLAC |FLAC |〇
8 |AAC |AAC |〇
9 |FLAC |FLAC |〇
10 |FLAC |AAC |×

   10回中6回正解でした。正答率60%。
   あれーー??
   サイコロを転がしたのとほぼ同じじゃないですか。
   音の響きが気持ちよさそうな方がハイレゾ(FLAC)だと思ったのですが、全く当てにならなかったです。

   なお、前半は2/5の正答率に対して、後半は4/5と正答率が上がっています。
   実は後半はちょっとルールを変えました。
   一度聴いた後、わからなかったら早送りして次の音源を聴き、それでもわからなかったらまた早送りして、を繰り返して、最初に聴いた音源が(A)か(B)かを当てるようにしました。
   しつこく何回も聴きなおしたので正答率が上がったんですね。(ちょっとずるい?)

テスト② Blowin' The Blues Away

   気を取り直して、もう一曲行ってみましょう!
   次はJazzです。ボーカル無し、演奏のみです。何回か交互に試聴してみましたが、ハイレゾとそうじゃないものとの聴き分けポイントがつかめませんでした。なんとなく1分ごろに出てくるトランペットとサックスが交互に吹き合うパートが、わかりやすい気がします。
   あまり自信はありませんがテスト開始!
「Blowin' The Blues Away」のFLACを再生中

テスト結果②
 再生したファイルの形式|回答|正解/不正解
1 | FLAC | FLAC | 〇
2 | AAC | FLAC |×
3 | FLAC | FLAC | 〇
4 | AAC | FLAC | ×
5 | AAC | AAC | 〇
6 | FLAC | FLAC | 〇
7 | AAC | FLAC | ×
8 | AAC | AAC | 〇
9 | FLAC | AAC | ×
10 | AAC | AAC | 〇

   10回中6回正解でした。正答率60%。
   だめだーー!
   1問目と同じ結果です。
   この曲については、録音した年代が古いせいもあって違いがわかりづらかった可能性もあります。……言い訳くさいですが。




 結論

   データを素直に読み取ると、やまぢはハイレゾを聞き分けられていない、ということになりました。
   く、悔しい!
   まあ正答率が半分(50%)よりは+10%高いので若干は聴き分けられていると言えなくもないです。でも、これを大声で言うのはちょっと恥ずかしいのでやめておきます。

   ちなみにハイレゾと圧縮音源とのデータ容量の差はかなり大きいです。
「Blowin' The Blues Away」の場合、192kHzのFLACでは300MBを越えています。これに対して256kbpsのAACは9MB程度です。
   30倍もデータ容量が違うのに正答率が10%上がる程度の差しか感じられないのですから、僕のような駄耳にはハイレゾは無用の長物と言えそうです。

   もちろん、耳の良い人はばっちり聴き分けて、ハイレゾで至高の音楽体験をしているということはあり得るでしょうし、他の音源に変えれば僕でもハイレゾの良さがもっとはっきりとわかるのかもしれません。
   とはいえ、この結果を見て、高い単価を支払って大きなディスク容量を食ってまでハイレゾにこだわる必要はないなぁって気持ちになりました。
   ハイレゾかどうかよりも、自分の好きな音楽や新しい音楽をたくさん聴いていくことの方が大事ですよね。あとは、お金をかけるとしたら、オーディオ機器のほうかな。オーディオが良くなれば、CD音源や圧縮音源でも音質は向上するでしょうし。

   とまあ、こんな駄耳の私やまぢですが、これからも音楽とオーディオのレビューを続けていきますよ!!(開き直り)
   よろしくお願いします。

   また機会があったら、違う音源や、違うDAP、イヤホンでもテストしてみたいと思います。DSD、FLAC、AACの比較なんかも面白そうでよね。
   次はもっと高得点を狙うぞー!