フェイクファーのやんちゃ坊主 ~スピッツ「スーパーノヴァ」感想

「スーパーノヴァ」はスピッツの8thアルバムの7曲目に収録されています。


   初めて「フェイクファー」を聴いたとき、ロック成分が少なくて物足りないと感じたのですが、その少ないロック成分をがんばって補充してくれていたのが「スーパーノヴァ」でした。……がんばってと言うのも変な言い方ですが。笑
   柔らかい印象の「フェイクファー」のなかにあって、ギターは轟音だし、歌詞も無駄にかっこいいし、ガンガンにハードな不良担当といったところです。やんちゃな暴れん坊。スピッツは可愛いだけじゃないんだぜ、ってところを見せつけてくれます。
   最後のサビで転調してキーが上がるのもかっこいいです。

   それにしても歌詞がすごいですよね。
   稲妻のバイクで東京から地獄まで駆け抜けてワイルドだし、
   絵の具で汚しあってエロいし、
   革命を夢見てたとビッグマウスなわりには
   公衆トイレに落書きするだけというチキンっぷり。


   ところで、最近「スーパーノヴァ」を聴いていると頭の中にグラサンをかけたヤンキー風の猫の姿が浮かぶので何だろうと思っていたら、妖怪ウォッチのジバニャンの派生キャラの「ワルニャン」でした。
   どんなに悪ぶっても、かっこよくバイクに乗っている姿を想像できないのがスピッツらしいといえばらしい、かな。バイクじゃなくて自転車(原付ではない)に乗って、口で「ブンブンブブブーン」とエンジン音を鳴らして走っている姿ならすぐに想像できるのですが。そしてそれがすごく楽しそう。

   ああ、春になったら、自転車で遠くに行きたいなぁ。脈絡もなく今ふと思いました。ただ春を待って。稲妻の自転車で!