歌って踊って、駆けめぐる! ~スピッツ「野生のポルカ」感想

「野生のポルカ」はスピッツの14thアルバム「小さな生き物」の7曲目に収録されています。
   ポルカって、ずっと馬の品種のことだとばかり思っていましたが、踊りの種類のことなんですね。たまたま見たEテレの番組「ムジカ・ピッコリーノ」で「ポルカ」を題材にした回があって、そこで初めてチェコの民俗舞曲のことだと知りました。

   イントロのピョーって澄んだ笛の音(?)を聴いた瞬間、「あ、これ好きだ」って思いました。
   アップテンポで歌に勢いがあり、サウンドは明るくカラッと抜けていて、サビはシンプルで気持ちよくて、おまけにCメロ(大サビ)までついてくる。
   大サビでは中音域のワンセンテンスを8回もリピートするので、これは絶対ライブでは大合唱だなと思いました。想像しただけでワクワクして、ライブで聴くのがすごく楽しみでした。

   歌の内容も、今いる場所から抜け出して次のステージへ!って感じで前向き。
   特にサビの歌詞が好きです。「駆けめぐりたい くねった細道を」「飛び回りたい 武蔵野の空を」って。心がふわっと浮いて楽しくなります。
   それから「さよなら 僕の着ぐるみ達よ」の「着ぐるみ」という単語がかわいい。顔しか隠れない小さな「仮面」じゃなくて、全身をすっぽり包んだ「着ぐるみ」というのがまたいいです。
   そんな風にガバッと何もかも脱ぎ捨てて変わることができたらなぁ、って思います。

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「ライブで聴くのが楽しみ」とか書いときながら、実は当時あまりに仕事が忙しすぎて、「小さな生き物」ツアーのチケットを取り忘れたんですよね。ライブに行けず、「野生のポルカ」を聴けなかったことが最大の後悔でした。
   なので、全く期待していなかった「醒めない」ツアーのアンコールで「野生のポルカ」を聴けたときはほんと嬉しかったです。すっごい興奮しました。このライブは俺のために開かれたんじゃないかって勘違いしたくなるくらい。笑
   ぴょんぴょん跳び跳ねて、ラストの大サビは熱唱しました。「細道駆ける 最高の野生種に!」ーー野生のポルカ、最高!!

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   余談ですが、「小さな生き物」が出たころは、まだ子供が小さかったので、長男と次男の二人を背中に乗せて、「細道駆ける~♪」と歌いながら、よく家の廊下でお馬さんごっこをしていました。
   先日、リビングで久しぶりに「野生のポルカ」を流したら、長男が「ホソミチ~」と歌い出したので、びっくりしたのと同時に、ちょっと嬉しくなりました。あれから3年くらい経つのですが、意外と覚えているものなんですね。
   この調子で順当にスピッツファンになってくれるかどうかはわかりませんが、将来がちょこっと楽しみです。