楽しければそれでいい! ~ザ・クロマニヨンズ「ラッキー&ヘブン」感想

   毎月CDショップで買ったCDを紹介する「今月のCD」のコーナーです。
   10月に買ったのはクロマニヨンズの最新作「ラッキー&ヘブン」です。

   一言で言うなら、いつものクロマニヨンズのアルバムです。
   偉大なるマンネリズムというか、大きな変革はないけれど、僕らが聴きたいものを期待を裏切らずに聴かせてくれます。ロックで、純粋で、シンプルで、かっこいい。
   楽しければいいじゃん、っていうスタンスで作っているのが言われなくてもわかります。それくらい、彼らの歌は聴いていて楽しいです。
   以下、ひとこと感想です。

 1. デカしていこう
   木枯らしがピューピュー吹いているなかを進んでいくような渋いかっこよさがあります。「何も持たず来たんだから何も持たず去っていくのがいい」という歌詞が彼ららしい。

 2. 流れ弾
   ギターソロが軽快で気持ちいい、ポップな1曲。

 3. どん底
   手拍子+コーラス+シンプルなワンセンテンスというサビが気持ちよすぎる。「どん底だから上がるだけ」という無責任なくらいに楽観的な歌詞の繰り返しがたまらなくいいです。ランニング中の苦しいときに聴いていると、まだもうちょっと走れるという気分にさせてくれます。

 4. 足のはやい無口な女子
   子供の頃に習った「山賊の唄」を思い出しました。輪唱が愉快です。

 5. ハッセンハッピャク
   メロディもサウンドも超かっこいいのに、意味もなく適当に、8800と繰り返し叫んでいるだけという、ある意味無駄に贅沢な曲。これがロックだー!って言われても困るけど、8,800のあまりの語感の良さに、これでいいか、と納得してしまいます。意味もわからず聴いている洋楽もある意味、ハッセンハッピャクなのかもしれない。

 6. 嗚呼! もう夏は!
   よくわからないけど、ああ、もう夏は~!って気分らしいです。粘っこいサウンドが特徴的です。

 7. 盆踊り
   「来年またね」

 8. ユウマヅメ
   あっけらかんとしたメロディがいい。ちょっと郷愁を誘います。

 9. ルンダナベイビー
   ちょっとセンチな気分になる。ルンダナが何かわからないけど。間奏のギターも目頭を熱くします。

 10. ワンゴー
   ノリノリで楽しい。洒落も効いている。ワンゴー!ワンワンゴー!こういうの好き。

 11. ジャッカル
   10曲目と12曲目に挟まれて若干印象が薄い。ハーモニカもあったりして、悪くはないんですけどね。

 12. 散歩
   最後にこういう爽やかで伸びやかな、そしてノスタルジックな気分にさせる曲を持ってくるところがずるい。ハーモニカが、道行く風のように気持ちよく流れます。「歩いていく初めての道 どこまでも行けるのだ」という歌詞が気持ちいい。クロマニヨンズは毎回、ラストに味のある曲を持ってきますね。グッときます。

   以上、クロマニヨンズの新作の感想でした。楽しくて愉快なので、ついつい何度でも聴いてしまいます。

   いずれ、クロマニヨンズの全アルバムの感想も書く予定です。個人的には、4枚目以降はどれもだいたいおすすめです。

2017年10月のCD:
クロマニヨンズ「ラッキー&ヘブン」

  

   2017年10月発売。全12曲収録。