目の前が開けてバーンっとなる ~スピッツ「夕陽が笑う、君も笑う」感想

「夕陽が笑う、君も笑う」は7thアルバム「インディゴ地平線」の11曲目に収録されています。

   バーンっと勢いのあるイントロで幕を開けます。重めの曲の多い「インディゴ地平線」のなかで、明るくて疾走感のあるメロディは貴重です。「ほうき星」「マフラーマン」といった粘っこい(?)歌のあとなので、余計に軽快に感じます。目の前が開ける感じ。

   歌詞も明るくて前向きです。「明日を見る」「舌で受け止めてつないでいこう」「勝手に決めたリズムに合わせて歩いていこう」など。ーー自分らしく行こう!じゃなくて「勝手に決めたリズム~」ってのがいいですよね。リズム大事ですよ、リズム。自分らしくなんて言われても、場合によっては結構疲れますし。

   そして、間奏のギターが気持ちいい。ここはいつも、海へと続く道をバイクで走っているシーンをイメージしてしまいます。風を切ってカーブを何度も曲がって夕陽が沈む前の海を目指す。後ろにはもちろん「君」を乗せて。バイクの免許は持ってませんが、ツーリング、楽しそう。ーーあ、夕陽=海は、日本海側のイメージか。汗

   また、ラストから2番目という曲配置も好きです。ライブでいうと、アンコール前の最後の曲のポジション。「夕陽~」でわっと盛り上がった後、一度メンバーが退場し、戻ってきたら「もう一曲聴いてください」と言ってアンコール曲を歌い出すみたいな。アンコールはもちろん「チェリー」です。
「夕陽~」で思いっきり飛び跳ねて、「チェリー」でほんわり締めるという構成が素敵です。スピッツらしい。

   意外と「マフラーマン」→「夕陽~」→「チェリー」という曲順(ネバネバ→バーン→しんみり)が気に入っている今日この頃です。