映画「聲の形」Blu-rayを購入しました。

   先日、映画「聲の形」のBlu-ray(初回限定版)を購入しました。ネタバレ無しで感想めいたものを書いてみたいと思います。

「聲の形」は、週刊少年マガジンに掲載されていた読み切り版を読んだときから、好きになりました。その後連載化されたのを機に、コミックも全巻そろえました。アニメ化されると聞いたときは嬉しかったですし、それが映画だと知ったときはびっくりしました。
   そんなわけで、映画はほぼ封切と同時に映画館に観に行きました。(たまたま大阪出張で夜ひまなときがあったので、レイトショーで観ることができました。地元石川はちょっと公開が遅かった気がします)
   ストーリを知ったうえで映画を観たわけですが、それでも感動しました。心にぽっかり穴を開けられた後に、いろんな色や形のものを流し込まれたような気分。
   映画館から出たときに、Blu-ray出たら買おう、と心に決めました。

  そして、いま手もとに「聲の形」のBlu-rayがあります。

新しいものを手に入れたときにするいつものアレ

   Blu-rayのジャケットと箱のなかを紹介します。
   初回限定盤の表紙。石田君が耳に手を当てています。
聲の形Blu-ray(表紙)

    裏面には鯉が描かれています。劇中でよくパンをあげていたあの川の鯉ですかね。
聲の形Blu-ray(裏面)

   そして、なかはこんな感じ。左側には、頭とおでこを当ててる二人の姿が優しく描かれています。
   最初開けたとき、上のDiscが下のDiscと重なっていて、Discが1枚無いように見えて、ドキッとしました。無事、2枚そろっていてよかったです。
聲の形(箱の中身)

よくまとまっていて、映像・音楽もきれい

   映画版は原作7巻分のストーリを2時間強の時間のなかによくまとめていると思います。エピソードの取捨選択も申し分ないです。大きなところを一部端折っていますが、それはまあ仕方ないかなと。(そこもうまく入れることができたら、神業でしたが)

   映像はもちろん綺麗で、キャラもよく動いています。手話のシーンも滑らかです。少年時代の石田君は悪ガキっぷりがよく出ていたし、西宮さんや女の子たちもかわいく描けています。
   そして、 予想外に音楽がすばらしかった。映画を観終わってすぐサントラをAmazonや楽天で注文しようとしたら、ずっと入荷待ち状態でした。すごい人気だなぁと感心していたら、リアル店舗のタワレコに行くとふつうに平積みされてました。このネットとリアルの差は何なんですかね。
   サントラも名盤で、今でもよく聴いてます。深いところから呼びかけてくるような不思議な響きの曲が多いです。心が落ち着きます。
   音楽を担当したのは「牛尾憲輔」さんという方です。覚えておきます。

キャラクタのことなど

   ネタバレになるのでストーリには触れませんが、キャラクタはみんなどこかおかしくて(歪んでいて)、それが魅力につながっていると思います。
   ヒロインの西宮さんからして、なに考えているかわかりません。未だに唐突な「月」の告白シーン(CMのアレ)は理解できないし。でもこのわけのわからなさが、うまく物語をかき回していると思います。
   ところで、男の子視点で言うと、女の子は多かれ少なかれこんな風にわけわからない生き物な気がします。西宮さんが、とか、障碍者が、とか、そんなことは関係なく、女の子は誰でも。そういう意味では、劇中の西宮さんは男から見た”女の子”そのものだなと思います。
   また、植野さんという憎まれ役(?)の女の子が出てきます。でも実は一番まともで、視聴者が心の底で感じているものを吐き出していて、ドキっとさせられたり、ときにスカッとさせられたりします。結構、魅力的な子だと思います。
   永束くんは言動がいちいちおかしくて、髪型も愉快です。「ビックフレンド」って、本気なのか、言いたいだけなのか、どっちだろ。
   ユズル(変換できない)は小さくてかわいいです。うん。

   障碍者の物語のように取られていますが、実際には主人公の石田君に感情移入できるかどうかという話だと思います。
   石田君の場合は、きっかけは自分がしでかしたイジメが原因なわけですが、世界から隔絶されたあの感覚は、誰でも一度は経験したことがあるものだと思います。隔絶された世界から戻ってこられるのか、戻ってきたときにその世界にはどんな色や音が広がっているのか。
   石田君の世界に何かしら共感ができたらきっと観てよかったと感じられると思います。孤独感、過去の後悔、未来の否定。十代の多感な少年の心をよく映しています。
   ただ、石田君は西宮さんに対して、どうしたって加害者の立場なので(本人たちがどう考えていようとも)、それを許せないと思ったら、ちょっと共感しにくいかもしれません。また、物語に贖罪を求めると「甘い、ぬるい」と感じたり、加害者と被害者の二人のあり方に、居心地の悪さ?を感じるかもしれません。

   まあ、いろいろありますが、難しいことは抜きにして、西宮さんは不思議かわいいですし、他のキャラクタもみんな個性豊かですし(小さくてかわいいユズルと、おかしな永束君は迷コンビ)、映像も音楽も素晴らしいので、自分にとってはくり返し何回も観る作品になりそうです。

「恋をしたのは」「Speed of youth」

  特典Discに入っていたこの2曲のPVがとても素敵でした。青春、芽生え、甘酸っぱい、そんなイメージです。これらの曲のために山田尚子監督が書き下ろしたそうです。(初回盤のみ)

DTS Headphone:X™

  音声特典として、DTS Headphone:X™というのが入っています。「お手持ちのヘッドフォンでオリジナルサラウンドが楽しめる!」だそうです。オーディオ好きとしてはどんな感じなのか試してみたいところです。

* * *
   さて、映画館で観たきりで、Blu-ray本編を実はまだ観ていないのですが、いつ観ようかな。子どもたちに見せるのはまだ早いだろうから、妻といっしょに観ようかどうしようか。妻はアニメを観る習慣ないからなぁ。悩むところですね。
   また本編を観たら、あらためて感想など書くかもしれません。