スピッツ「コスモス」感想

 今日は朝から地元のマラソン大会(第32回金沢ロードレース)でした。晴れていて、後半やや気温が上がりましたが、お日様にうっすら雲がかかっていたおかげで、ぎらつくことなく、ちょうどいいコンディションでマラソン日和でした。
 僕はハーフマラソンに参加しました。前半は思い通りののペースで走れ、中間点で家族の声援を受けて元気が出て、15kmくらいまではよかったのですが、そのあと失速。完走はできましたが、目標タイムを大きくオーバーしてしまいました。去年のタイムと比べても5分以上遅く、ちょっと悔しい。
 今日はすでに体力ボロボロなので、午後からの子供の面倒が辛いなぁ。(今は実家に子供を預けていて静かです)

 ということで、今日はクールダウンも兼ねて、静かな眠くなる曲を紹介します。カップリング集「花鳥風月」の9曲目に収録されている「コスモス」です。

幻想的。だけどライブでは一回も歌われたことのない不遇の曲

「鮮やかなさよなら」という歌詞とは対照的に、歌の雰囲気は幻想的で、霧がかかった山道を歩いているようです。
 むかし、登山をしていてガスが出て眺望が何もなくなったときに、白く霞んだ斜面に高山植物がけなげに咲く様を見て慰められたことを思い出します。
「さびしげな真昼の月と西風に 揺れて咲くコスモス」という歌詞が情緒もあり美しいです。しかし、「君が生きてたなら」「二度と帰れない」とあり、何も見えない霧のなかに独りでぽつんっと立っているような、さみしい、悲しい気分にさせられます。
  だけど、この歌の主人公の青年はもうすでにこの孤独を受け入れているようにも思えます。(「今日までの砂漠」とあるからかな)
 もしかしたら、寂しさを乗り越えていく岐路にある、案外前向きな曲なのかもしれないですね。

「花鳥風月」の付録の座談会によると、99年の時点では一度もライブで演奏されていないそうです。その後、演奏されることはあったのでしょうか?
 アルバムのなかでも、明るい「マーメイド」と「野生のチューリップ」の間に配置されていて、ついつい飛ばしてしまうこともしばしば。なにかと不遇の曲ですが、チルアウトには最適です。

 静かな眠気を誘う曲ということで、今日はこれを聞きながら子供と昼寝します。おやすみなさい。