スピッツ「空の飛び方」アルバム感想

 1994年9月に発売された5枚目のオリジナルアルバムです。
 自分が購入したのはもう少し後になります。当時は、リバイバルヒットした「空も飛べるはず」がすでにアルバムに収録されているということで、シングルが出たばかりなのにいきなりアルバムを買えてラッキーという感覚でした。
 バンドの歴史としてはこのアルバムごろからブレイク間近とささやかれていたみたいですね。
 僕はブレイク後にスピッツを知った口なので、この辺りのブレイク前夜のわくわく感を体験しておらず、歴史の向こう側のように、当時の雑誌のインタビュー記事等で知るのみです。
スピッツ「空の飛び方」
  アルバムの内容は、初期のころのような難解な不思議ワールドはやや影をひそめ、ネガティブだけどカラフルでポップなものになっています。今のスピッツに近い、(そして今よりも若い、)聴きやすい作品だと思います。
 ノリのいい軽快なテンポの曲も多いので晴れた日にドライブで聴くのにも良さそう。
 オープニング曲の「たまご」もアルバムの売り上げが上がるのに合わせて、有線でもよく流れていました。

 そして、一般的なスピッツのイメージとして空を飛んでる印象があるのはこのアルバムの貢献(?)が大きいように思います。

*ロビンソン以降のファンが飛んでるイメージを持つようになるまで*
|ハチミツ「ロビンソン」→宇宙を飛んでる
|↓さかのぼって視聴
|空の飛び方「空も飛べるはず」→空を飛んでる
|↓もっとさかのぼって視聴
|スピッツ「ヒバリのこころ」→妄想を飛んでる
|↓
|結論:だいたいいつも飛んでる

 また、天使の羽をつけた女の子のジャケットがかわいらしく、内容もさわやか(?)なので、女の子にプレゼントしたくなるようなアルバムだと思います。
 というか、実際にしたことがあります。
 甘酸っぱい、というか、苦い思い出ではあるのですが (汗)

 高専時代ずっと好きだった子に、卒業旅行の夜に、手紙を添えて「空の飛び方」をプレゼントしたのでした。
 その前年の秋に告白してふられて、しかも、その子には遠距離恋愛でつきあっていた彼氏がいたというのに。ほんと、何やってるだ、って感じですよね。んー、いま思うと迷惑な。
 恋もして、いろいろがんばっていたんですけど、十八~二十歳にかけては楽しい思いよりも苦い思いの方が大きかったです。
 そんな(忘れたい)思い出もふくめて、好きなアルバムの一つです。
スピッツ「空の飛び方」(Amazon)
  おすすめは「スパイダー」「不死身のビーナス」「青い車」「サンシャイン」です。(あえて、「空も飛べるはず」は除きました)

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