初めてのグラボ 〜”Radeon RX550” を追加した手順とベンチマーク感想

   初めてグラフィックボード(以下、グラボ)を買ってデスクトップPCに追加しました。

   追加したグラボはAMD製”Radeon RX550”というエントリーモデルです。

   改造したPCはHP製の”pavilion desktop tp01”です。こちらもエントリーモデルで価格は5万円くらい。

玄人志向「RD-RX550-E2GB/OC」

   高負荷なゲームをするわけではないので、ぶっちゃけグラボは不要なのですが、これまでデスクトップPCをいじったこと(改造したこと)がほとんどなかったので、面白半分で追加してみました。(今年のG.W.が雨とコロナでどこにも行けなくて暇だったというのもちょっとある)


   やる前は難しそうだなーと思っていたグラボの追加ですが、やってみたらほぼトラブることなくできました。

   ということで、初心者がグラボを組み込でみたので、備忘録がてらその手順を書きます。


1) グラボを選ぶ ~GT1030  vs RX550

   まずはGPUを選びます。

   僕の場合、前述の通りたいした目的があるわけではありません。スペックは高くなくてよく、値段は1万円以下、補助電源なし、というのが条件です。


   そこで候補にあがったのはGT1030とRX550でした。

   どちらも1万円以下のエントリーモデルです。

   スペックは似たり寄ったりですが、調べてみるとGT1030は動画エンコードに使えないことがわかったので、動画エンコードを支援できるRX550に決めました


   次にグラボのメーカーとモデルを選びます。

   デスクトップPC内の空きスペースの高さや長さによって、サイズを考えて選ばないといけないようです。スペースがないなら、LowProfile対応を選ぶ、など。

   僕の場合、手持ちのPCはスペースが広く何を選んでも入りそうだったので、ネットの情報でよく見かける「玄人志向」の「RD-RX550-E2GB/OC」に決めました。


   なお、いま現在グラフィックボードが世界的に供給不足で値段が高騰しているようで、RX550も本来8000円程度のはずがAmazonで15000円もします。

   僕は新品をあきらめてメルカリで中古を8000円で購入しました。


   で、届いたのがこちら↓

玄人志向「RD-RX550-E2GB/OC」


2) デスクトップPCを分解しRX550を取り付ける

   デスクトップPCを分解し、背面パネルにグラボを取り付けるための穴を空けます。

   具体的にはPCIスロットカバーを外します。写真の赤丸の部分をドライバーか何か硬いものでガンガン叩いてパキッと折ります。

PCIスロットカバー


「RD-RX550-E2GB/OC」はスロットカバー2個分の厚みがあるので、2つ穴を空けました。

PCIスロットカバー 外す


   あとはPCI-Expressスロット(赤丸)にグラボをググっと差し込むだけです。   

PCI-Expressスロット


   RX550を挿し込むとこんな感じ↓

PCI-ExpressスロットにRX550を追加


   スペース的にはすっぽりいい感じで収まっています。


   背面を見るとHDMIだけではなくDVIとDisplayportも追加されました。

RX550追加後の背面パネル


   もともとはVGAとHDMIしかインターフェイスがなかったのでこれは嬉しい。


3) ドライバのインストールに四苦八苦する

   いよいよ改造も大詰めです。

   筐体を閉じて、電源をオン。無事に立ち上がります。


   続いて付属していたCD-ROMからドライバーをインストール。

   新しく追加したグラボのHDMIから映像も出力されてよかったよかった……と思いきや、そうは問屋が卸しません。


   まず”Handbreak”というソフトでGPUを用いて動画エンコードをしてみたら、やたら遅い

   通常5分程度のところが45分ほどかかってしまいます。

   これはおかしいということで、デバイスマネージャーからRX550のドライバーを更新します。

   これで”Handbreak”のエンコードスピードは飛躍的に上がりました。よし!


   しかし今度はサウンドが出なくなりました。

   デスクトップの右下のスピーカーアイコンは✕になっています。

   デバイスマネージャーを見てもHDMIオーディオらしきアイコンがみつかりません。


   いろいろ調べた末、AMDのホームページから直接ドライバをダウンロードしてインストールしました。

https://www.amd.com/en/support/graphics/radeon-500-series/radeon-rx-500-series/radeon-rx-550


   これで音声も出るようになりました。

   ようやくグラボのセットアップ完了です。


4) RX550 ベンチマーク

   せっかくグラボを追加したのでベンチマークをしてみました。


① 3DMark 11

   まずはベンチマークソフトを使ってスコアを計測しました。

   無料版なので制限があり、フルHDではなくHD(1280x720)でのテスト結果です。

RX550 3Dマーク11 結果


   グラボを追加することによりスコアが約3倍になりました。


   ちなみにテスト中は潜水艦が深海に潜るCGや遺跡が崩壊するCGが流れます。

3Dマーク11 テスト画面


② 動画エンコード

   ”Handbreak”というソフトを使って7.1GBほどの動画をMP4にエンコードしてみました。

   GPUエンコードの有無でQualityを同じ22に設定しても何故か出来上がった動画ファイルのサイズが異なったため、ファイルサイズとビットレートがほぼ同じになるようにQを調整しました。

RX550 動画エンコード時間

RX550 動画エンコード時間


   Qに関係なくエンコード時間は約1/3になり、GPUの効果を体感できる結果でした。


③ フルHD視聴

   子供の運動会や卒園式などで撮影したフルHD動画をGPU支援ありで観てみましたが、ん-、特に画質や応答速度に差は感じられませんでした。

   そもそもGPUなしでも問題なく視聴できていたので、さもありなん。


   ただ、タスクマネージャーでパフォーマンスを見てみると、GPU支援無⇒有にすることで、CPU稼働率が30%から5%に減少して、代わりにGPUのVideo Decordが30%になっていました。

   CPUの負荷が軽減されているので、動画を観ながら他の作業をしたいときなどは助かるかもしません。


5) まとめ

   初めてのグラボ購入でしたが、ドライバーのインストールでちょっと戸惑った以外は大きなトラブルもなく、グラボを追加できました。

   特に高負荷なゲームをする予定もないし、そもそも高負荷なゲームに耐えられるほど高スペックなグラボでもないので、追加したからどうだというわけでもないのですが、自分でPCを改造してパワーアップできたことが嬉しかったです。


   何かもっと使いこなせるシチュエーションがあればいいんだけどなぁ。



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