アンドロイドDAPを1年間使ってわかったこと ~Pioneer製XDP-100R感想 その4


   XDP-100Rを使用して1年と2ヵ月が経過しましたので、最近の使用状況や1年使った感想を書きます。
   といっても、発売から2年が経ち、後継機(XDP-300R)もすでに発売していますので、今からXDP-100Rを購入する人も少ないと思います。ここでは、いまPioneer /ONKYO製のアンドロイドDAP(デジタルオーディオプレーヤー)を買おうか悩んでいる人の参考になるように書いていきます。




| 最近の使用状況

   ほぼ毎日、音楽を聴いたり動画を観たりするのにXDP-100Rを使用しています。
   慌ただしい朝の出勤前にソファでごろっとしながら。家に帰って妻がテレビを観ているリビングで。夜、枕元に置いてベッドに寝ながら。
   当たり前ですがスマホよりも音が良いので、スマホが手元にあったとしても、XDP-100Rで音楽を楽しみたくなります。
   XDP-100Rは電源をONにしてから立ち上がるまでの時間が一般的なスマホよりも短いので、ちょっとした時間に音楽を聴くのにも便利です。

   また他のDAPとXDP-100Rとを、場合によって使い分けています。いまは、
   ①自宅視聴: XDP-100R(ネットにつなげて色々できるので)
   ②ランニング、出張: NW-M505(軽量なので)
   という役割分担でうまくやっています。

   XDP-100Rはポータブル機なのにほとんど外に持ち出したことがないのが不憫ですが、騒がしい外に持っていくとなると、どうしてもNW-M505を選んでしまいます。小さいし、ノイズキャンセリング機能もついているので。

   イヤホンは主にONKYO製イヤホン「E700M」を使用しています。XDP-100R×E700Mの組み合わせでナチュラルな音の響きを楽しんでいます。
   もっと違うタイプのイヤホンも買って音の変化を楽しみたいな、とも思う今日このごろです。
XDP-100RとE700Mを組み合わせてハイレゾの聴き分けテストもしました

   買った当初はDAPにアンドロイドなんているのだろうかと不安に思っていたのですが、結果的には、XDP-100R、NW-M505(小型Walkman)、スマホをうまく住み分けて使えています。音楽ライフの幅が広がった感じ。

   次に1年使って改めてわかった良いところ悪いところを書きます。

| 良いところ

  • やっぱりアンドロイドは便利です。動画視聴にもよく使っています。YouTubeに流れているPVやdアニメもいい感じの音質で楽しめます。
  • もちろんGoogle Play Music(有料)も使えます。最近ではスピッツのラジオ「ロック大陸漫遊記」でオンエアされた曲からプレイリストを作って聴いています。
  • BubbleUPnpというdlnaに対応したアプリをインストールして、宅内でポータブルネットワークオーディオプレイヤーとして使っています。自宅ならNASに貯めた音源を本機に保存することなく聴くことができます。
  • NAS内の音楽を本機に保存したいときはBubbleUPnpを使ってダウンロードすればよく、PCに接続する煩わしさがありません。Playストアで気に入ったアプリを落して使えるのはアンドロイドならではの利点です。
  • ラインアウトモードを備えているので、そのままAVアンプに接続して、据え置きのネットワークオーディオプレイヤーとしても使えます。音質は多少劣るかもしれませんが、それ以上にアンドロイドの操作性は優れいてるので、気軽にAVアンプから音を出して楽しんでます。後述あり。

| 悪いところ

  • 最近電池持ちが悪いと感じるようになりました。もともと1500mAh程度の容量しかないらしく少ないです。スマホと違って1日中電源ONにしておくものではないですが、1年使ってバッテリも若干弱ってきたかな。公称だと音楽再生時間は16時間のようですが、今は体感で5時間くらいの印象です。(※音楽以外にもネットや動画に使用してます。)電池がすぐ切れるのはちょっとしたストレスです。
  • アンドロイドのバージョンが上がらない。5.1のままです。それで不便はないのですが、取り残された感はあります。普通のスマホなら2年で使い捨てというのもありかもしれませんが、音楽部専用端末として購入したからには、スマホよりももっと長いスパンで使い続けたいです。

| 要望あるいはこれから買う人へ

   普通のDAPと違って、アンドロイドを搭載しているのはやっぱり便利です。インターネット、動画、音楽と何でもこなせます。そしてそれらを高音質で楽しめます。
   その代わりにサイズはどうしても大きい。スマホを2台持っているのと同じ感覚です。

   また電池持ちもネックです。そもそもスマホは電池持ちが悪いですからね。
   電池持ちが悪いと、出張の際にXDP-100Rを持っていくことをためらってしまいます。きっと日帰りの金沢~大阪出張でさえも充電なしでは最後まで持たない。
   その点では、SIMフリー端末のONKYO製granbeatはバッテリ容量が3,000mAhもあり公称再生時間が24時間と長いので、日帰りの出張にも耐えてくれそうです。頼もしい。
   電池の容量アップ、公称再生時間の延長は今後の機種にお願いしたいところです。これから購入される方は電池容量のできる限り大きい端末を買うことをおすすめします。

   次に気になるのは、アンドロイドのバージョンです。
   音楽を聴く分にはアンドロイド5でも8でも何でもいいのですが、スマホは小さなPCだと考えると、バージョンが古くなるとセキュリティ面が心配になります。
   買うなら出来る限り最新のアンドロイドを搭載しているものを選んだ方が良いかもしれません。キャリアのスマホと違ってメジャーアップデートはあまりなさそうですし。
   またメーカーさんにはできる限り長くシステムアップデートをサポートしてほしいですね。

| ポータブル×据え置き兼用オーディオとして

   XDP-100R(というかPioneer/ONKYO製アンドロイド搭載DAP)の最大の特長はラインアウト機能とネットワーク機能を備えていることだと思います。
   これらの機能があるおかげで、XDP-100Rはポータブルプレイヤー&据え置きプレイヤー&ネットワークオーディオプレイヤーというマルチプレイヤーに成り得ます。
   とはいえ、そこは小型なスマホ。据え置き機に比べると、安定感(?)に欠けます。XDP-100RをAVアンプに接続して使用するときは、より据え置き機っぽく、もっと落ち着いて安定して使いたいと常々思っていました。何かいい方法はないものか。

   ということで、あれこれ考えた末、先日スマホを固定する変なアームを買いました。
   それがこちら↓
スマホを固定する変なアーム(Amazonより)

   先端の回転クリップにスマホをセットして、アームを伸ばすと自分の好きなポジションにスマホを浮かすことができます。
   自分の場合は、机の横にXDP-100Rが来るようにセットしました。
机の横の空中に固定されたXDP-100R

   実はオーディオラックが机の右横にあるので、このアームはオーディオラックから生やしています。
   オーディオの配置がめちゃくちゃじゃん!と、つっこまれそうですが、ウナギの寝床のような狭い部屋なので許してください。汗
オーディオラックにクリップで固定

   これで、椅子に座ってPCで入力作業をしながらいつでも手元でXDP-100Rを操作できます。
   NASの音源の再生も、Google Play Musicの再生も簡単。「あれ?スマホどこに置いたっけ」なんて探す破目に陥ることもありません。
   ラインアウトモードにしてXDP-100RとAVアンプとを接続しているので音量もそれなりに確保できています。

   普段はアームから外してポケットに入れて持ち歩き、部屋に戻ったらアームに固定して据え置き機として使用する。というスタイルが二刀流っぽくてちょっとかっこよくないですか!?

   ついでにAVアンプの表記も「XDP100R」に変更しました。そしてXDP-100Rの電源はDENONのBlu-rayプレイヤ「DBT-1713UD」のUSB端子から供給しています。
AVアンプのディスプレイに「XDP100R」の文字

| まとめ

   いかがだったでしょうか?
   最後はやや脱線気味だったかもしれませんが、自分としては悪い点もありますがアンドロイド搭載DAPの良さを語ったつもりです。
   アンドロイドがあるおかげで、いろんなシチュエーションで活用でき、音楽ライフの幅も広がります。音質をがっつり追及したり、極限までコンパクトな端末を求めたりしないのであれば、DAPはアンドロイドを搭載したものをおすすめします。

   僕もランニング用途以外ではこれからもアンドロイド搭載DAPを使い続けていくつもりです。




| おまけ

   最後に、変なアームこと「BESTEK クリップ式 フレキシブルアーム ホルダー」を紹介します。

※実はクリップタイプと車載用の吸盤タイプの2つがついて約2000円というお得なセットです。

   スマホの固定の仕方は、回転クリップをガバッと開いてスマホを挟むだけです。
   対応サイズですが、Xperia Zultra(6.44インチ)は挟めましたが、8インチタブレットはダメでした。
ガバッと回転クリップを開いたところ

   アームはかなり固いので、よく言えば形状をしっかり記憶してくれますし、悪く言えば形を変えるのに労力が要ります。
   ただ、アームはしっかりしているのですが、根本の固定クリップだけだとスマホが重たくて倒れてくるので、傍にあるサブウーファーの上にアームを当てて安定させています。
固定クリップ付近。実は固定のためサブウーファーを頼っている

   本来の用途としてはベッドで寝ながらスマホを観るのに使うみたいです。試してませんが、楽すぎて、ダメ人間をいっぱい製造しそうですよね。汗