スピッツ「正夢」感想

   11thアルバム「スーベニア」の6曲目に収録されています。
   シングルとしても発売されました。この時期のスピッツは表舞台からやや遠ざかっていた印象ですが、「正夢」はドラマの主題歌になっていたこともあり、スピッツファンではない妻も知っていました。(そして好きな曲だったそうな)

   ハッピーエンドの映画のエンディングで流れそうなキラキラとしたサウンドが特徴的です。歌の内容は、まだ恋が成就したわけではなさそうなので、ハッピーエンドというよりも「To be continued...」といった感じですが。

「正夢」のなかで個人的に印象に残っているところは3つあります。

   一つ目は、冒頭の「ハネた髪のまま飛び出した 今朝の夢の残り抱いて」です。
   ハネた髪というのがかわいいし、短い一文なのに、慌ただしい朝の様子が映像としてパッと浮かび上がってきて、すてきです。アニメやラノベだったら「遅刻、遅刻」とパンをくわえた女の子が出てきそう。(ああ、想像力がチープだなぁ)
   また、「冷たい風 身体に受けて」と続くので、逆に夢のなかで君と会えたことが忙しい日々にあたたかい光を与えてくれたのかな、と想像します。ちなみに、ずっとここの歌詞を「残り、抱いて(だいて)」だと間違えて覚えていたので、ますますあたたかいイメージを持っていました。

   二つ目は、「小さな幸せつなぎ合わせよう 浅いプールでじゃれるような」です。
   僕は、じゃれあったり、ふざけたり、からまったりという表現が好きです。子供のような無邪気さと、肉体的な大人の欲望とが紙一重で合わさっているようで、その危うさに惹かれるのだと思います。
   「プール」「冷たい頬」「雪風」にもそういう歌詞がありますよね、どれも好きな曲です。

   三つ目は、「愛は必ず最後に勝つだろう そうゆうことにして生きてゆける」です。
   あれ、これって著作権大丈夫なの?ってちょっと心配していたら、当時の雑誌で、「KANさんにちゃんと許可は得てます」と草野さんがコメントしていました。大ヒット曲を持つアーティスト同士に横のつながりがあることを知って、へぇーと感心したのを覚えています。草野さんとKANさんの間に、どんな会話があったのかを想像するとちょっと楽しいです。

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   果たして、ハネた髪の青年(少年?)は現実でも”君”と会えたのでしょうか。夢は正夢になったのか。なったらいいなと思います。
   ただ、スピッツの歌を聴くと、なんとなくアンハッピーな結末を想像してしまいます。(僕だけ?)ーー未来に一抹の不安を感じますが、がんばれ青年!!